あらすじ
奥多摩キャンプ場の傍の「森の縄文博物館」を訪れたカメケン一行。所蔵品の素晴らしさに驚嘆するが、若い館長から経営が困難で品を手放さねばならないと相談され――忍が考えた起死回生の一手とは!?
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Posted by ブクログ
短編集4編。
一つは実家の家じまいからの発掘ミステリーって感じの話。これは都心が舞台だったけど、ある意味これからの時代、あちこちでありそうなケースかも?自分の家の下には何が眠ってるのか〜ドキドキ
2つ目は鶴谷さんが大物政治家から託された土人形の持ち主を探す話。これはなんかジンと来ちゃったな。大物政治家ってなんか悪巧みしてるってイメージが付きもの(失礼)だけど、なんか甘酸っぱかった(笑)
3つ目は無量がカメケンに来る前の話。
ここまで読んで無量のトラウマもわかってるつもりだったけど、今のぶっきらぼうな言動からは想像もできないほど、脆くて壊れやすい繊細な無量に亀石さんじゃないけど、ぎゅってしたくなった。
4つ目は忍が縄文土器を残そうと色々頑張った話。お互いを気遣いながら、どこか探り合ってるような無量と忍の関係はちょっと痛々しくも思える。
降旗さんの言う依存関係って言葉が思い出された。
ずっとこのままってわけにもいかない予感がして、この後の展開がめちゃ気になる〜。
Posted by ブクログ
短編集は命の危機に瀕するようなハラハラする展開がほぼないので安心して読める。
無量の過去話は必ずしも明るい話ではなかったけれども、どん底から今の無量になったいきさつが分かる貴重な掘り下げ過去話だったので、興味深かった。
また忍ちゃんがノリノリで縄文カフェに着手したのも、安堵材料に。
彼の最近の精神的負担は計り知れないので、他のことに没頭できて、しかもちゃんと仕事して楽しんでいる様を見ると安心できるというか。
銅鐸に銅剣に縄文土器。
個人的に大好きな遺物が多数登場するという意味でも興味深い一冊だった。
Posted by ブクログ
西原無量シリーズ、12作目。短編集。
本編と異なり、番外編となる短編集はJKとかよく分からない謎な組織が絡まない分、とっても読みやすいし、発掘薀蓄も面白い。前2編は純粋に発掘ミステリを楽しめるし、後2編は亀石さんと無量の出会いや相良さんの素の一面を見れたりと、スピンオフとしての面白さが存分に生きていて、短編集ながら非常に読み応えがあって良かったデス。