あらすじ
ローツェ南壁とK2の冬季単独初登頂を果たした奈良原和志は、いよいよヒマラヤ最大の難関・マカルー西壁の冬季ソロ登攀に狙いを定める。だが情報収集のため現地に赴いた和志は、眼前の山容に慄いた。デスゾーンと呼ばれる8000m超の高所で巨人の額のようにせり出す壁は、頻繁な落石で登攀者を阻んでいた。確実な死の予感に襲われた和志。だが彼には挑まなければならない理由があった。登山の師・磯村が癌で余命宣告を受け、残された時間は僅かだったのだ。何とか成功を届けたい――和志は岩登りの聖地ドロミテで特訓を重ねた。しかし和志を敵視するフランス人マルクが卑劣な妨害工作を仕掛けてきて……。
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Posted by ブクログ
感想
今回も政治的な理由で、邪魔するやつが入って、一時はどうなることかと思ったが、登攀を妨げるような行為がなかったので一安心。
最後は気力で登頂といった感じだが、降りについては記されていなかったのでどうするのだろうかと思った。
このシリーズは目が離せない。
あらすじ
奈良原和志は、新進気鋭のクライマーだ。
ノースリッジよりスポンサー契約を受けて、未だかつて誰も登攀したことがないマカルー西壁に挑む計画を立てている。
雪崩の危険が少ない冬季に登攀する予定だ。
師であり、友である磯村を参謀に加えて挑む。磯村は膵臓癌で余命宣告されているが、和志の登山を応援し続けており、宣告期間が過ぎても、なおかくしゃくとしている。
夏季、和志はマカルーの下見に来ていたが、登山中のイタリア隊が8100m付近で岩崩れに合い、瀕死の状態になる。和志は応募を募って、救助に向かう。
救助したイタリア隊のミゲロと一緒に救助に向かったフランス隊の二人とマカルー冬季登攀の話で盛り上がる。
マカルー西壁の攻略の鍵が見出せないでいたが、ミゲロの提案で、イタリアのドロミテで登攀の訓練を開始する。
またもやフランスのマルクから、政府のパーミッションで妨害工作が入る。
マルクは、和志を妨害するため、極地法でマカルー西壁を踏破すると宣言し、チームを連れてやってくる。そこにトップクライマーのアリエフが参加する。
その後、和志のチームは南米のパタゴニアに練習に行くが、磯村の体調が悪化して、日本に引き返す。
マルクは現地に先乗りして金に物を言わせて、大規模なテントを設営するが、雪崩にあい、マルクの指揮が不味く、仲間からの信頼を失う。
アリエフがマルクの代わりに隊を率いて、マカルーの全員登頂を目指す。アリエフは和志とのフェアな戦いを望んでいた。
和志は順調に登攀をするが、高度が上がると同時に磯村の体調も悪化する。
最難関の壁をなんとか攻略して、登頂達成。その時、磯村は息を引き取っていた。和志は磯村との約束を果たし、気持ちを新たにする。