【感想・ネタバレ】君は素知らぬ顔でのレビュー

あらすじ

文具メーカーで働く由紀江は耕次と付き合って半年。気分屋の彼は機嫌が悪くなると手がつけられない。耕次の怒りを理不尽に思いながらも言い返せない由紀江。次第に彼の態度はエスカレートしていき……。(「今日の占い」より)とある女優の成長を軸に、様々な時代を生きる人々の心のささくれを丁寧に描いた六編。最後に新鮮な驚きと爽やかな感動が待っている、連作小説の傑作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

*とある女優の成長を軸に、様々な時代を生きる人々の心のささくれを丁寧に描いた六編。最後に新鮮な驚きと爽やかな感動が待っている、連作小説の傑作*
テーマは「自分の存在が誰かに影響を与えるということ」ですが、どこにでもいるような男女の、どこにでもありそうな出来事なだけに、無理なく入り込めるし、逆に反発したり。物語が本当にリアルなので、登場人物の追体験をしている気分になります。そこが一番の魅力。「ゆうちゃん」の成長を絡めた構成も新鮮だし、見る人や角度にによって感じ方が違う面白さも十二分に味わえる。その上、連作なので、所々で前作の登場人物のその後が垣間見えて二倍楽しめる。「どこかで誰かに」でパズルのピースが合わさったら、もう一度最初から読み返したくなります。二度読みの楽しさも満載です。

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2017年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

時代設定に最初疑問があったけど、“ゆうちゃん”の成長とともに話が進んでいくことで納得。

一人一人で“ゆうちゃん”の見方が異なる点も面白かったし、第6章での展開はミステリ要素もあってよかった。

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2014年01月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ゆうちゃん」という子役とその成長と変貌が、すべてのストーリーを貫く一本の線。

  ふむ。


ひとつひとつのストーリーの中の登場人物が、必ず何かの形で次のストーリーにつながっていく。

  ふむふむ。

ひとつひとつのストーリーもよくできていて、気楽に読めるし面白い。まあいいんじゃないかな…と思いつつ読んでいたのだ。… 「Last scene どこかで誰かに」 までは。

終わり近くで

  あれ?
 
ストーリーを読み直して
  
  ええっ!?

そうして…これらのsceneを繋いでいたテーマの素敵さに、ただただ拍手した。

飛鳥井さん、ファンになりそうです。この作品、大好きです。
とても気持ちがほぐれました。

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2013年12月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ゆうちゃん」が最初に出てきたときはなんじゃこりゃ?と思っていたが、最後につながっていくのね。
彼女の成長と同じように多くの人が成長していったり自分の人生を見つめなおしたりしていく話。
どうしたって誰かは誰かの人生に影響を与えずに生きてはいかれないということを感じた。
逃げちゃ駄目だ。

ずっと「ゆうちゃん」は私には前田敦子の顔だった。何でだろ?

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2013年06月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

飛鳥井さんの短編集だけど、話が実は繋がってるってのがすごく好きで、ただの短編集と違って続きがあるから他の人物の動きとかが分かってすごく楽しい。
今回もそんな感じで色んな人が子役だった女の子が女優になって成長していく中、その子に色んな人が色んな影響を受け、最後はその女優さんの旦那さんの話で、最後に色々繋がってくるのが楽しかったです。

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2013年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

飛鳥井千砂さんの連作小説はとても素晴らしいと思う。
一つのつながりからいろいろ人の視点が見える。
その見え方が自分の中にスーっと入ってくるのがすごい好きです。

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2013年04月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

山村
図書委員の先輩。

荒川奈央
図書委員。母子家庭で育った女子高生。

亜紀
奈央の友達。

悦子
悦ちゃん。奈央の友達。

亮介
サッカー部。サッカーと女の子と遊ぶことしか頭になかったが、洋介が受からなかった大学の合格圏内の成績を取っていた。悦子と同じ大学に進学

杉崎奈々子
数年前に、ランドセルを背負ってチョコレートのCMをしていた子役。「ゆうちゃん」の愛称で人気がある。書店のイベントで襲われる。
子役タレントから演技派に転身した女優。

洋介
亮介の兄。洋食屋で隣のサラリーマンがウェイトレスにクレームしているのを間違いだと指摘する。その後、大学にもバイトにも行かなくなる。
生活のリズムは昼夜逆転。

田辺
洋介が大学のオリエンテーションで隣の席で仲良くなった。

平井
経理。

明子
平井の妻。母の知り合いの病院で受付のパートをしている。

大崎
平井の同期。

浜田優理
同期の大崎の婚約祝いで隣の席になった。営業部の事務で新入社員。

荒川先生
田舎町の市民病院に勤めていたが、娘の大学進学のため上京するときに心機一転、一緒に東京に来て開業医を始めた。

木下
大崎の部下。

高木健一
順子の幼馴染。大学病院勤務の眼科医。

坂下順子
明子の姉。家電メーカーの総務課で働いている。

青田翔子
健一が遊んだ相手。不動産屋で事務ん仕事をしている。

小林
順子と同期の営業課。

大沢
順子と同期の営業課。

岩本
順子と同期の営業課。

鈴木美香
順子の後輩。

野村雪子
順子の後輩。

耕次
気分屋で感情をそのまま態度に出す。

加藤由紀江
文房メーカーで事務をしている。耕次に束縛されている。翔子とは中学の同級生。

雅美
由紀江の後輩。

安達
由紀江と同い年の営業。

今井
由紀江の一つ年下。

桜木祐一
帰国子女。海外での生活が長く高学歴だが自己主張がない。煎餅の会社で働いている。

杉崎奈々子
桜木の妻。

松山
桜木の上司。課長。

小田
桜木の職場のおばさん。

山村
桜木の二つ年上。職場で唯一の同世代。

原田
奈々子のビジネスパートナー。

岡野
桜木の大学の同級生。中堅の商社で営業をしている。

ミユキ
子役時代に奈々子と同じ劇団に所属していた。

絵美子
奈々子と共演している新人女優。

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2024年03月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイハピと同じく、ある部分でつながった連作短編集。今回は女優「ゆうちゃん」がそのつながりになる。ゆうちゃんを背景にした物語が全部で6つ。最後の1作で「えーっ」ってちょっと驚いて、「なるほどねぇ」ってニヤリと納得する

…という展開なんだけど、そのしかけをなんとなく察知してしまう人は結構多いんだろうなぁ。俺もラスト1編の最初でなんとなく気づいてしまった。

「えーっ」「なるほどねぇ」が薄かった分、☆の数は平凡だけど、それでも現代人を描かせたらさすがの飛鳥井さん、読ませるなぁ。結構グイグイ引っ張りこまれてしまった。

ポジティブってエエことだけなん?
あんた性格変わったよなぁ?

そんなことをちょっと考えるきっかけを最近ポツポツ言われてたので、桜前線と水色の空に出てくる登場人物がとても気になった。

俺もあない見えてる部分あるんだろうなぁ…

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2014年04月29日

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