あらすじ
アルコロジー大戦から500年。人類が衰退し廃墟となった世界を旅する、人間の少女・チコとロボットの弟・ピノ。ついに生き残った人間が暮らすコロニーに到着した2人だが、そのコロニーは、町のほとんどが水の底に沈む“レインフォレスト”と呼ばれる水没集落だった。命の期限が決められた場所で、無気力に生きる大人たち。そんな中、チコたちは病を患いながらも懸命に生きようとする兄妹と出会い……? 荒廃した世界で紡がれる、終末冒険ファンタジー。姉弟の過去が明らかになる待望の第2巻!
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人類が衰退し、荒廃した世界を舞台にしたディストピアファンタジー。
滅びゆく世界の中で、生き残った数少ない人類は、【アルコロジー】と呼ばれる完全環境施設でのみ生きることが許されていた。しかし、【アルコロジー】の機能が少しずつ低下し、人類は確実に滅びの道を辿りつつあった。そんな中、“調査技官”のチコとその弟のピノはその原因を探す旅を続けていた。
その旅の過程で描かれている、懐かしい見た目のロボットや、朽ちゆく建物と自然の調和、寂れた遊園地など、どこか切なさを感じさせる描写がこの作品の魅力です。
また、人類滅亡の道へと着実に進んでいる鬱々とした世界のはずなのに、希望を捨てず旅を続ける姉弟のおかげで温かい気持ちにさせてくれる、そんな作品です。
感情タグBEST3
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やっと大勢の人間と会えたけれど
この巻では大勢の人間に会えたけれども、その場所は後20年も経つと水没してしまう。もう、先の人生を諦めてしまった人間たちと、自分の人生の将来を諦められない兄弟のストーリー。ロボットたちが諦めを知らないで活動し続けていることと相反している人間の描き方で興味深い。