あらすじ
夢を叶え孤独に壊れ続ける芝と、夢を諦めて社会的には成功した大島。夢に青春を食われた二人の、身をよじるほどの嫉妬、羨望、そして侮蔑――暗い激情の奔流に飲み込まれる著者の最高傑作!
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Posted by ブクログ
芝君のことを四段だと思っていたのですが、最後の方に、「芝五段」と書いてあり、???となっています。
この辺り分かる方がもしこれを見てくださっていたら、教えていただけるとうれしいです_(._.)_
Posted by ブクログ
夢って呪いなのか。
夢を叶えたはずなのに、どんどん壊れていく芝。
途中で諦めて、東大卒弁護士という社会的には成功した大島。
将棋の中の世界では、天才の中の天才しか生き残れない。
生き残っても、走り続けないと壊れてしまう。
AIという答えのようなものが出てきてしまって今は、さらに厳しい世界なんだろう。
誕生日を祝えない、将棋以外の知識も経験も得られない。そんな狭い世界は幸せなんたろうか。
でも諦めて社会的成功を掴んでも、諦めた事実から幸せを感じられない。
夢ってなんなんだ。素敵なものじゃなくて呪いなのか。
読んでて苦しかった。
最後、2人で何も考えず指せているといいな。
Posted by ブクログ
将棋のプロになれたものの、勝利を中々得られず成績がふるわない芝、プロにはなれず弁護士として活動するが、ずっと未練の残る大島。
リアルで手触りのある日常の吐きそうな絶望が、すごく解る感じ。
プロになれたとて厳しい世界で、それでもその光景に焦がれる気持ちも解り…
道を違えた2人が、友達で居られますように。
Posted by ブクログ
将棋のことはなんにも分からないんですが。でも夢を叶えてもその夢を維持するにはさらなる実力が必要っていうのと、夢を諦めて違う世界で成功してもどこかで妬ましい気持ちがあるっていうのがしんどく、読んでいてしんどい。芝君が幸せそうに見えないのは結局、「夢を叶えても幸せになれないじゃないか」っていう読み手である私自身の嫉妬みたいなもんなんだろうか。芝と大島のどっちが幸せなんだろうとか。読みながら色々と自分の中の黒い部分も見えてきた。反省したい。