【感想・ネタバレ】おまえレベルの話はしてないのレビュー

あらすじ

夢を叶え孤独に壊れ続ける芝と、夢を諦めて社会的には成功した大島。夢に青春を食われた二人の、身をよじるほどの嫉妬、羨望、そして侮蔑――暗い激情の奔流に飲み込まれる著者の最高傑作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

これは青春小説なのかな。普通なら、芝サイドと謙吾サイドの2章にしても良さそうなものだけれど、芝の章と大島の章という2部構成なのがちょっと意外だった。タイトルを言葉だけで解釈しようとすると、上から目線に思えてしまうけれど、タイトルの意味は、逆に下から目線(見上げている感じ)なのだろうな感じられた。なかなか思ったようにいかないことも多くて、又吉直樹『火花』に似ている印象を受けた。

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2026年01月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2026.05.13

好きな作家さんなので迷わず手に取ったものの、前半は将棋に疎いせいかあまりピンとこず、状況やシーンが急に変わったりするので何度も読み返した。
後半は打って変わってあっという間に読み終えた。

前半はいうならば芦沢さんっぽくなく、後半の大島編は、これこれ!私の好きな芦沢さん!という感じ。大島編にはエンタメ要素があるのでメリハリもあってよかったのかも。
表紙は芝なのか大島なのか。少しでも動いたら刺さりそうな棘のある鎖にがんじがらめにされているところを見ると、奨励会のやめ時がわからず、ずるずると目の前のタスクを淡々とこなすだけになっている、身動きの取れない、とらない、芝なのかなあと思う。

最近将棋にまつわる他の小説(盤上の向日葵)を読んだところだったので単純に比較してしまった。

芦沢央さんの本はいつも文庫化したら買うが、こちらは再読はしないかも。好き嫌いが分かれる作品だなと感じた。

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2026年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

芦沢さんの本好きなので、表紙とタイトルに「えっ…でも、新境地なのかな?」と、ドキドキしながら読み始めた。

タイトルや挑戦的なデザインの表紙からは想像もできない、
将棋のプロ棋士と、奨励会を二段退会して東大予備試弁護士とキャリアを積んだ2人の男のお話。

友情物語と言えるだろうか。
二人とも、お互いに本当のことを言わずに嘯きながら付き合いを続けている。
心の中では、互いに相手に「こいつに言ってもどうせわからない」と思ってる。
まぁ、大人になると友達との付き合いもそんなものだよね。
だから、うまく付き合える範囲で付き合う。なんでも一緒のにこいち青春みたいなのは、まぁなくなる。
それぞれの人生と生活があるから。

大島がプロになれなかったからこそ続いている友情…という、このお話の根幹が歪なものでもある。

私がこの本で唯一感動したのは、芝が、棋士を職業ではなく状態だと思っているというところだ。
これは、すごくしっくりきた。
子どものときから将棋をさしてるだけ。
やってることは変わらない、プロであるか、アマであるか、それは職業ではなく状態にすぎないとは、うまいこと言うなと。さすが芦沢さんだと唸った。
もしや芦沢さんご自身も、小説家は職業ではなく状態だと思うことがあるのだろうか。

プロ棋士と弁護士というのは、並べてしまうと、どうしたって弁護士の話は見劣ってしまう。
芦沢さんが書きたかったのは破産手続きじゃなくて、破産者の息子の方なんだろうけど、
山形の破産事件を東京の弁護士に頼むというのも含めて、こじつけのような、無理に水流を作ったように感じてしまった。

芦沢さんの本が本当に好きだったから、なんだろ、無理してるんじゃないかと思ってしまったりして。
芦沢さんの好きな将棋の話で、新境地開いてくれたら嬉しいけど。
芝の章は、最後いきなり生まれ出る悩みのオマージュみたいで、痛々しさを感じてしまった。
読んでてモヤモヤが残る感じだった。

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2026年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

年齢制限のある奨励会に属しプロを目指すというのは
並大抵の努力と才能ではたどり着けない。
そこのギリギリのところで将来を考えながら悩み、指す。
もう無理だと繰り返し思っては対局に臨み続ける。
リアルタイムでAIが戦局を表示する今のしくみは
指す側にとっては辛いだろうな。

題名のおまえレベルの話はしていないにある
おまえは、どう考えても読者に向けられていると思う。
そうですねとしか言えない、厳しい世界。
私レベルが想像できる世界ではない。
でもそんな世界の片りんに触れられるのが、小説。

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2026年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは、どういう物語だったのだろう。
タイトルの衝撃が強すぎて、読みながらずっと「おまえには分からない話だ」と突き放されているような気分だった。

将棋のことはよく分からない。だからこそ、将棋ができる人の思考回路、いわゆる“天才”とはこういうものなのか、先が見えすぎることは苦しいのか、などと考えた。もっとも、先が見えているわけでもない自分にも、そう考えてしまう感覚への共感はある気がした。

芝と大島は、お互いに「おまえには分からない」と思いながら、結局は依存し合っている関係に見える。厳しい将棋の世界と重ねて描かれてはいるが、友だち関係というのは案外こういうものでもあるのかもしれないとも思った。

作者は若い男性なのだろうかと思っていたら、芦沢央さんは自分より少し若い40代の女性だと知り、さらに分からなくなってしまった。

装丁のイラストのインパクトも強く、芝=表紙のイメージが頭から離れなかった。プライドが高く、見下したようにも見えるそのイラストのせいで、純粋に文章から想像を広げる読書ができなかったようにも思う。こういう作品は、登場人物の顔や雰囲気を決めつけるような表紙にしないほうがいいのかもしれない、などとも考えた。

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2026年01月13日

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