あらすじ
2つの国籍、ドイツ代表、レアル・マドリード、W杯優勝、アーセナル…。ドイツが誇る絶対的司令塔がすべてを語る! 彼が師事する名監督ジョゼ・モウリーニョの序文も。貧しい生活からのし上がった希代のパサーのサッカー人生をとくと味わってほしい!
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Posted by ブクログ
この本を読むと、エジルはサッカー選手以上の存在に感じる。バックグラウンドであるイスラム教やトルコルーツは彼にとって非常に大きな意味を持っていて、一見関係なさそうなサッカーにも大きく影響していてた。まあメディアでもよく取り上げられていたから、何となく感じてはいたけど。
印象的だったのはエジルとチームメイト、監督との関係性。特にセルヒオ・ラモスとモウリーニョとの関係性は、本人のキャリアにも大きく影響を与えたんだと思う。ラモスはエジルにとって兄貴のような存在で、まさに相思相愛という感じだった。モウリーニョに関しては、良好な関係だったのかどうかはよく分からないが、エジルの成長に間違いなく貢献している。
エジルがトルコ系のバックグラウンドを持つことから、「多様性」について改めて考えさせられる機会ともなった。「勝てばドイツ人、負ければ移民」と見なされてしまう。そりゃあ代表も引退したくなる。
Posted by ブクログ
「勝てばドイツ人、負ければ移民」
エジルがジダンを尊敬するのは、二人が全く同じ境遇だからってのもあるよね。
ジダンもアルジェリア系フランス人で、エジルもトルコ系ドイツ人。
そういえば、早稲田の入試で『支配なき公共性』が出題され驚いた。
「ありがとう、ジダーヌ、フランス万歳」とあった。
エジル「得点しても喜ばないようにしたのは、誰も不快にさせたくなかったからです」
(66頁)
「ひとつの心臓にドイツとトルコ、二種類の血が流れることだってある。ドイツ人らしい思考と、トルコ人らしい感性。それが移民の融和というものだ。一流のサッカークラブに、たがいを尊重する空気が息づいているように。」
(67頁)
「タックルをよけようとする選手はいなかった」ってすごいよな、どんだけ熱い試合なんだよ。
飼っている犬が家から飛び出してしまい、ヴェンゲルに練習を休みたいと直談判するエジル、かわいい。