【感想・ネタバレ】吉祥寺の朝日奈くんのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年11月22日

中田さんの「百瀬、こっちを向いて」は、ただただキュンキュンさせられっぱなしの短編集でしたが、こちらはちょいビターな感じでしょうか。

どのお話にも共通して描かれているのは「失恋」。
手痛い失恋というよりは、学生の頃の、思い出すとちょっとほろ苦くて甘酸っぱいって感じのやつです。

どれも好きな作品だっ...続きを読むたけど、友情と恋のあいだで悩む男女3人の高校生活を描いた『三角形はこわさないでおく』がよかったなぁ。3人とも不器用でそれが可愛いすぎる。女の子の好きのアピールの仕方がいじらしくて可愛すぎるっっ!!

表題作の『朝比奈くん』は不倫のお話。朝比奈くんと人妻の山田真野が2人でメンチカツ買う行列に並んでる場面がめちゃくちゃ好き。好きな気持ちを言葉にして言い出せない2人が、ちょっとした仕草で気持ちが通じあって 自然と手を繋ないでメンチカツ買うところがもう♡

中田さんはキュンとなるシチュエーションとセリフのアイディアをいくつお持ちなのか!?なんでこんなに絶妙なキュンが描けるの、天才。

この本読んで 遠い昔を思い出しました。
中学生の時にずっと かっちゃんに片思いしていて、それを友達のあーちゃんに相談していた私。あーちゃんも応援してくれていて、
2年生のバレンタインデー放課後に勇気を出してチョコを渡したら、「小学生の時にも チョコくれたよね。その時にお返し出来なかったから 今度はちゃんとお返しするね」とかっちゃん。嬉しすぎて死にそうだったんだけど、次の月 あーちゃんとかっちゃんが付き合いだした……。
どーゆーことだよっ かつあき!!!みゆき(←あーちゃんのこと)!!!

はい、というわけで みなさんのキュン話もコメント欄に置いていってください笑

あ、この本 ラストはみんないい感じに終わります♡

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Posted by ブクログ 2023年08月19日

潤い補給!!
登場人物のピュアな感じにドキドキして、
思いがけない展開に息をのみ、
物語の結末に心温まる作品。

読み終わった後、充足感に満たされました。
どうやら私には潤いが足りなかった様子。

トロッとした恋愛物は苦手…という方に是非進めたい恋愛小説です。(恋愛小説、と一言で括ってしまうには勿体...続きを読む無いかも。)

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Posted by ブクログ 2022年12月12日

中田永一作品お初です。乙一を十代のころに読んだ衝撃から幾分か時間が経ってしまいましたが、乙一のダーク作品を想起しながらびくびく読み進めました。そしたら何とカジュアルでおかしみのある作風ですこと。この人の多面性が結局恐ろしい。

お気に入りは「三角形はこわさないでおく」と表題作の「吉祥寺の朝日奈くん」...続きを読む。どちらも甘酸っぱいし、心情の機微をくすぐったく刺激してくれる得も言われぬ快感。三角形はラストで題名の意味が、その爽やかで壊れそうな関係性をどかんと脳裏に突きつけてくれる。吉祥寺はもうストーリーも秀逸なことはもちろんミステリーとしても一級品。一度に二度おいしいコスパ最高の作品ですね(ちょっと表現が軽いかな、間違いなく名作です)

最近多いゆる言語学ラジオからの出会い。ありがたし。

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Posted by ブクログ 2022年10月28日

小説を読み始めたころ乙一作品を
良く読んだ。

小説慣れしていなかったけど乙一作品だから
読めたと言っても良いくらい。

この著者=乙一って読みおわってから知った。
心地よい読みやすさに、懐かしさを感じた。
明るい方のね!笑

青春小説、おススメです!

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月22日

「交換日記はじめました!」「ラクガキをめぐる冒険」「三角形はこわさないでおく」「うるさいおなか」「吉祥寺の朝比奈くん」の5作が収録されておりどれも面白かったが、とくに「ラクガキをめぐる冒険」が好きだった。この話は倒置法のように書かれており、高校時代のラクガキをめぐって恋に発展するまでの色々なストーリ...続きを読むーに引き込まれた。「吉祥寺の朝比奈くん」はあやうく朝比奈と真野が不倫関係ではないかと思ったが、それには朝比奈の先輩であり真野の旦那である哲雄が黒幕として関与していることに驚いた。

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Posted by ブクログ 2021年06月06日

甘酸っぱ――ッッ

さすが、『百瀬こっちを向いて』の作者やな

病んだり悩んだり我慢したり傷付いたりしながら、相手のことを徐々に意識していってしまう主人公の姿が、たまらん笑

収録5作品。
どれを読んでても「いや―ん」ってなる。
ロマンティックが止まらない状態になる。
いい歳こいてても そうなる。
...続きを読む
作者の意図やと思うけど、全体的に「ひらがな」が多く使われてる。何でか知らんけど。

『交換日記はじめました!』
甘酸っぱくておもしろいのに、おしいなぁ
日記をつけた経験がある人は分かると思うけど、
書くときは、いまの気持ちをペンに乗せて流れのままに走らせて書くから、
文章は砕けた喋り口調になるはずやのになぁ。日記やのに文章がカタイ。
でもおもしろい!!
「お弁当 温めますか??」って
和泉遥はちゃんと言えたかな??
山田康志は「はい」って言えたかな??


『うるさいおなか』
ハラナリストってか笑
比喩がステキやな―
螺旋階段の中心をグランドピアノが落ちていくような風景、とかね♪
活発な異性がニガテなくせに、実はモテ女子っていう設定もなかなか♪


『ラクガキをめぐる冒険』
夜の校舎に忍び込んだドキドキ感が、恋愛感情のドキドキに刷り変わり、
それがさらに月日が経って、真実を知り はっ と気付いたドキドキ感もまた、恋心に刷り変わる。


『三角形はこわさないでおく』
自分以外には優しくて
自分には嘘つきで
…そのうちオトナになって美しい三角形が崩れるのが楽しみやな と思う3人の話 笑


『吉祥寺の朝日奈くん』
夫婦のもつれ。
禁断の恋は見方によっては、とてもいいシチュエーションかなと思った。でも、
「愛する人」が「最低な奴」へと一気に降格してしまい、納得できなくても前向きに強く生きなきゃならない母親って大変やなって思った。
「結婚して、人間がひとり誕生するくらいの愛があったはずなのに、それがいつのまにか消えてなくなっているのが、ひたすら、かなしい」
…そうですよね
浮気する男はみんな死んだらえ―ねん。

2010年05月09日 

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Posted by ブクログ 2021年04月28日

中田永一は百瀬から知ったけどこれも面白い。普通の恋愛小説とは違って少しの驚きがあるのがやはり、、って感じ。でも乙一推薦はしばくよ笑笑

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年04月02日

ずっと前に読んだような気はしていたけど、あまりに記憶にないので再読してみた。
今読むと、どうしてこれが心に残っていなかったのかと思うくらい瑞々しくて、痛々しい言葉の連続。
「交換日記はじめました!」の和泉遥がとても可愛い。
どんな美しい恋愛物語が始まるのかと思っていたら、ありふれた普通の女の子で、ど...続きを読むちらかというとダメなタイプで、その日記をめぐって起こる展開が本当に愛にあふれていて可愛らしかった。
短編がいくつか入っているけど、どれもよかった。
思春期の頃を思い出し赤面もするし、自分で蓋をしていた箱をこじ開けられ冷水をぶっかけられた気分になることもあるけど、今これを読んだのは、今そうされたかったからだという気がする。

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Posted by ブクログ 2020年12月18日

めっちゃ好き、、、多分6年くらい前に読んだけど未だに交換日記とお腹の音の話思い出す。懐かしくて電車で読み返したら声出して笑ってしまった

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月13日

交換日記だけで物語が展開していく話など、5つの恋物語はどれも好みで面白い。中でも「三角形はこわさないでおく」が一番好き。友情をとるか、自分の気持ちをとるか。そして相手の想い人は。三角形は美しい。

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Posted by ブクログ 2024年01月30日

短編集。
交換日記、学校での落書き、三角形はこわさないでおく、うるさいおなか、吉祥寺の朝比奈くん、
どの話にもオチがあって一つ一つのボリュームはないものの心温まる?というよりは、じーんとする話が多くよかった。

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Posted by ブクログ 2024年01月02日

単純な恋愛短編集かと思いきや最後は意外な展開に発展する作品が多く面白かった

おなかの話はあれで悩んでいる人の気持ちを考えたことなかったので軽く衝撃を受けた
常時気にしておかないといけないのきつすぎるな

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Posted by ブクログ 2023年12月12日

淡い恋愛模様を描いており、話のテンポや雰囲気が良いなと感じた。5つの話の中で、「三角形はこわさないでおく」が印象的。恋の切なさ歯がゆさを感じつつ、その先の展開がどうなるのか思いを馳せてしまう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年11月26日

初めて行った古本市でパッと手に取った本。

ちゃんと違和感があるのにスルーして、後からそういうことかってなった。(語彙力)


『吉祥寺の朝日奈くん』
やまだまやの夫が先輩と分かった瞬間鳥肌たった。確かに、先輩が女の人とキスしとるとこを撮る必要ある?って引っかかったんよな。
この話は読み返した。

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Posted by ブクログ 2023年06月08日

一話が電車の片道くらいでさくっと読める短編集!
長編で読んでみたくなった!

交換日記を久々に聞いた、今もあるのかな?
あり得ないからこそ想像が広がった!

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Posted by ブクログ 2023年04月29日

泣くとは思わなかった。
1作品目と朝比奈くんが抜群におもしろかった。
こういう小説を読むのも心が豊かになっていいな。

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Posted by ブクログ 2023年03月04日

5作品とも読みやすく面白かった
ただ、叙述トリックを意識しすぎると先が読めてしまうところもあったのであまり意識しない方が楽しめると思った

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Posted by ブクログ 2023年01月01日

「ゆる言語学ラジオ」で知って、ずっと寝かしていたが、帰省中に読破。それぞれのショートストーリーに捻りが効いていて、楽しめた。

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Posted by ブクログ 2022年08月14日

表題の短編を含む短編集。作者は恋愛アンソロジーに載ってた「百瀬、こっちを向いて」でなんとなく印象に残っていたんだけど、短編集を書かせるとうまい人だなぁ。長編読んだことないので比べられないんだけど、短い中にもちょっとした仕掛けがあったり、さらっと読ませる文体だったり、そんな所が好き。「三角形はこわない...続きを読むでおく」が特に好き。あれはあの長さで描くのがちょうどいい。

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Posted by ブクログ 2022年01月25日

短編5本。青春の中にちょっとしたミステリ?謎解きじかけというかどんでん返しとまではいかないがひっくり返しがある話が好きな人におすすめ。古典部シリーズを易しくして青春色強めのような感じ。昔読んだ時は、全編好きだと思ったけど、改めて読むとラクガキ、三角形、吉祥寺の三強。特に三角形が好きだなあ。キャラクタ...続きを読むーが良くて、頭の中でイメージできるというのがそれだけですごいこと。
永遠とか絶対とかってないけど、そうであってほしいという思いを込めてわたしは口に出すのかな。

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Posted by ブクログ 2021年11月21日

『百瀬、こっちを向いて。』が好きだったため、中田さん2冊目。

ピュアで素敵な恋愛短編小説集です。
恋愛小説ではあるけれど、話によってはミステリーというかどんでん返しの展開で、最後までどんなラストになるか分かりませんでした。

個人的に『三角形は壊さないでおく』が一番好きです。登場人物すべてに魅力が...続きを読むあります。
小山内さんを好きになる気持ちも分かる。あざとさとは正反対の、清楚な可愛らしさを持った女の子です。

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Posted by ブクログ 2020年10月07日

みなさんご存知、中田永一は乙一の別名義。

以下の5つの短編が収録されている。
「交換日記はじめました!」
「ラクガキをめぐる冒険」
「三角形はこわさないでおく」
「うるさいおなか」
「吉祥寺の朝日奈くん」


中田永一は着地の天才としか言いようがない。
ここで挙げたいのは、「三角形はこわさないでお...続きを読むく」と「吉祥寺の朝日奈くん」だ。
前者は三角関係、後者は不倫の話である。
よく題材になるテーマであり、短編でとなるとさらに難しいのではないか。
しかし中田永一のストーリーには、突飛ではないが自然なひねりがある。
ラストに向かっては、文章が物語を支え、調整していく。
どろどろとした話になりそうなこれらのテーマで、柔らかい読後感を得られる不思議。
着地がうまい。

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購入済み

匿名 2024年05月01日

5つの切ない恋愛短編集。
どの話も謎めいていて、ひとクセあって、伏線回収にひねりがあって、読者をいい意味で裏切ってくる展開。

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Posted by ブクログ 2023年08月11日

短編集。
タイトルの「吉祥寺の朝比奈くん」が一番面白かったな。
ハッピーエンドで終わるわけではないけれど、どの話も終わった後の余韻が広がっていくような終わり方で、それがなかなか良かった。

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Posted by ブクログ 2023年08月02日

さらっと読める恋愛系のお話が5篇♫

恋愛小説なんだけど、甘すぎない。
恋愛小説なんだけど、1つ1つちょっとした驚きあり。

「交換日記はじめました!」と「吉祥寺の朝日奈くん」が好きだった✩︎⡱
交換日記は、なんでやねん!お前もかい!って展開に笑ってしまった。
朝日奈くんは、驚きもあり、キュンもあり...続きを読むで読み終わったらニヤけてました笑

お腹鳴るのも面白かったけどね〜!

朝日奈くん映画化されてたの知らんかった〜o(゚o゚)o
見れたら見たいな〜♡

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Posted by ブクログ 2023年06月21日

最近潤いが不足していると思われ、中田キュンイチのコラーゲン小説のバトンを拾ってみました。
「交換日記始めました」キュン×2
「らくがきをめぐる冒険」キュン×4
「三角形は壊さないでおく」キュン×3
 これにつきましては、みんみんと私だと脳内で別方向のストーリーになっちゃうねー。
「うるさいおなか」キ...続きを読むュン×1
「吉祥寺の朝比奈くん」キュン×3

                   以上

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Posted by ブクログ 2023年04月30日

五つの切ない恋愛模様が描かれた短編集。中でも一番よかったのは、『三角形はこわさないでおく』。次点は、表題作『吉祥寺の朝日奈くん』。どんでん返しというか、最後に"謎"が明かされる作品が多かったように思う。

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Posted by ブクログ 2023年01月23日

短編5編
どれも遠回りしながら
話が進んでいく

好きなのは
「三角形はこわさないでおく」

気になる人がいる学校生活って
いい

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Posted by ブクログ 2022年11月29日

10年前の本だけど、先月のキョーさんのレビューを見て買ってみた。

5つの短編からなり、最後の表題作以外は学校が舞台で学園ものの雰囲気が楽しい。
若い男女がそれぞれに思いを寄せる話だが、直截的な好いた惚れたという話ではなく、どの話にも彼や彼女の互いに互いを思いやる感情が綴られていて好ましい。
二人だ...続きを読むけの筈の交換日記に多くの他人が乱入してくる作りが楽しい「交換日記始めました!」
飄々とした主人公が友人や友人が思いを寄せる女生徒を思う心根が切ない「三角形はこわさないでおく」
他の2編も、相手を好きだと気づかないあるいは相手の好意に気づかない、そこはかとなく切ない間柄が描かれる。

そういうテイストで積み重ねられてきた後に語られる「吉祥寺の朝日奈くん」は、だから最後のその顛末に意表を突かれたが、最後の最後にはその“愛”の形が心に沁みる一編。
人の心は移ろい易くはかないものなので、だからこそ“いつまでものこるもの”の存在を信じたいものだよね。

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Posted by ブクログ 2022年08月11日

叙述トリック短編集
三角形は壊さないでおく、が青春のかおりを感じて良かった
「永遠の愛」についての考えは同意できなかったけど、短編ミステリー(?)としてはどれも面白かった

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Posted by ブクログ 2022年06月28日

せつなくて、でもぬくもりのある恋愛模様を五編収録した短編集。五つともストレートな恋愛ではないところに、「なんだ?なんだ?」と読み手の目をリードしていくものがあるのかもしれません。

とくに、最初の「交換日記はじめました!」と、表題作でもある締めの「吉祥寺の朝日奈くん」が、僕にとってはかなり好みなうえ...続きを読むにその出来映えに拍手したいくらいでした。

「交換日記はじめました!」は交換日記が繰り広げられるその一冊のノートを舞台として場を固定しています。数奇な運命により、最初に企図された交換日記から逸脱した、日記リレーのような体裁になっていくのですが、そこにほんとうに豊かな物語が根付くのです。アイデアといい、内容といい、僕は「やられたわ!」と嬉しい悲鳴をあげたくなったくらいです。

「吉祥寺の朝日奈くん」では山田真野というすらりとした子持ちの美人がヒロインとして登場します。その言語感覚や性格に男性読者ならばキュンとしてつよく引かれるところがあるようなキャラクターです。そして、つかず離れずのような関係がつづられていくのですが、まずそこまでのふつうの日常の描かれ方に、癒しすら感じてしまうのでした。もちろん物語としては、そういった一枚岩の癒しだけでは終わりません。

五つの物語に共通するのは、余分な力の抜けたダウンビートな筆致だと思います。それが心地いい。そういった書き方で、ダウンビートでも退廃せずに前を歩むような物語を作り上げている。音楽で言えば、スロー気味なアコースティックもの、あるいは同じくスローで進行しながらほのかにあたたかなオルタナティブ。説得力でねじ伏せるだとか、権威をもたせて文句を言わせないだとか、そういうのとは真逆です。だけれど、トリッキーなギミックがよく効いている。柔らかく書いていきはするけれども、そういったギミックで物語自体の個性的な芯を据えている、というように。

本作品の特徴のひとつとしてあるのは、登場人物たちの「味」と、彼らの間に強くある「引力」。それらを読者は楽しむのだと思う。つまり、味のあるキャラクターたちが、ばらばらに離れていなくなることはなく、現実からすれば不自然なほどお互いが引き合ってくっつき、たくさんの科学反応を起こすのです。

ある意味ではそんな夢想を読書という形で体験させてくれるのが本作品だと言っていいのかもしれません。そういう世界観が本作品にはあります。たぶん多くの人って、ふだんからそういった世界を憧れのように夢想しているものです、ひとりでいるときなどに。他者と融合する、とまではいかなくても、気持ちのいいセッションをしたいものだと多くの人は考えているように思えるのです。そういったセッションを叶える前提でのお互いの吸引力を、過剰なくらいまで本作品のキャラクターたちはみんな持っているのかもしれない。

そういった意味でも、本作品はなんていうか、夢の一冊でした。よかった。

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