あらすじ
中堅化粧品メーカーに勤務する友原京子に、ある日、課長から思いもかけない任務が……。
英国生まれのIT運用ノウハウ「ITIL」。
この考え方をビジネスシーンで業務プロセス改善に応用した日本初の小説型ITIL実践の指南書。
本書では、「ITIL」というITのフレームワークの考え方を利用し、業務プロセスの改善を行う方法を、小説風の物語をメインにわかりやすく解説しています。考え方を利用しているだけなので、ITの知識は不要というのがポイントで、「つまみ食い」「いいとこどり」で使えるのが特徴です。
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Posted by ブクログ
IT専業でやってる人がITILを本格的に学ぶ目的でこの本を手に取ったなら、物足りなささを感じると思うが、畑違いの部署からシステムの運用部門に異動した社員がいたら、真っ先にこれをお勧めしたい。
ITILは、IT業界に限らず役立つマネジメント手法というのは自分も実感しつつあるが、それをより実感ができる、物語の形式の本というのは非常に役に立つ。
非IT部門にITILを導入するという物語の構成上、ユーザーと顧客に近しい部分の記述が細かいのもポイント。
Posted by ブクログ
ITIL のとっかかりとしてはいい本。
大まかな流れで自分がどんなことをやりたいか、すべきかイメージできる
資格本だけでの理解度もこれを読んだあとより一層深まる
Posted by ブクログ
ITILについて、実際の業務改善プロセスの物語のカタチでわかりやすく学べる一冊
対象読者は以下のような方
•複数の人と仕事をしてる
•仕事の業種は問わず (非IT系でも読みやすい)
•業務プロセスに疑問を持っている
•業務プロセス改善のためのなんらかのアクションを起こせるポジションにいる
•ITILを、ほとんどあるいは全く聞いたことがない
逆にフツーの「新人ガール」にはおすすめできない。本書の新人ガールは、部署の業務改善プロセス改善リーダーとして奮闘している稀有な例である。
Posted by ブクログ
表紙にあるように「小説型ITIL応用の指南書」でした。もしドラのような小説ではない。小説としてのストーリーは薄いが、ITILを理解し易くする順序で話は組み立てている。
IT Service Management教科書のようなくどくどとした読みにくさは無い。
内容はV3。既存サービスのプロセス改善と考えれば、V3の方が理解し易いのかな。
Posted by ブクログ
【気になった場所】
ITIL(Information Technology Infrastructure Library)
→ITサービスの運用・管理の好事例集
ITIL(アイティル)が支援するもの
・ビジネス指向の価値提供
・コスト/リソースの最適化
・業務の効率化
ITILの登場人物
顧客→ITサービスにお金を出す人
サービスプロバイダ→サービスを提供する内部組織
ユーザー→サービスの利用者
サプライヤ→サービスプロバイダを支援する社外の組織
ITILのアプローチとそれを実行するためのプロセス
◆サービスストラテジー→全体方針と戦略
◆サービスデザイン→業務設計
◆サービストランジション→運営準備
◆サービスオペレーション→運営
◆継続的サービス改善→運営状況の測定と改善
◆サービスストラテジでやること
・ビジョンと目標の確認
・サービスポートフォリオ管理
→サービスカタログ(サービスの一覧表)の作成
→サービスの優先度、必要性、新サービス追加の検討
・需要管理
→過去の需要と未来の予定から、今後の需要を予測
→必要なキャパシティorリソースの見積り
→キャパシティコントロールor需要コントロールを策定
・財務管理
→サービスごとの内訳、月別の実績管理、投資対効果、家禽の考え方などを明確化
◆サービスデザインでやること
・サービスカタログ管理
→サービスカタログから、サービスの定期的な見直し
・サービスレベル管理
→サービスレベル案を検討
→顧客やサプライヤとSLAの締結、定期的な見直し
・可用性管理
→SLAを確認し、可用性の目標値の設定
→目標値を満たすための活動計画策定
・キャパシティ管理
→SLAを確認し、キャパシティの目標値の設定
→目標値を満たすための活動計画策定
・ITサービス継続性管理
→災害時の緊急代替策の検討
・情報セキュリティ管理
→全社情報セキュリティポリシーとニーズの確認
→CIAを意識しつつ、ポリシーとルールの策定
・サプライヤ管理
→下記のポイントを考慮しサプライヤを選定
①ビジネス目標を理解し、同じ方向を向いている
②投資に見合った価値やサービスを得られる
→SLAや契約の締結+パフォーマンスの評価
◆サービストランジションでやること
・構成管理
→CIの情報を一元管理する構成管理簿を作成
→CIの情報や状態を記録・管理してサービス維持
→各CIの使用者情報の把握/不使用時の代替策の検討
・変更管理
→サービスorCIの追加・変更・廃止の実施
→インシデント/問題の解決予防or目標達成のため
→変更のための観点や手順、承認手続きを検討
→変更要求(RFC)作成
・リリース管理
→新サービスをトラブルなく運用開始
※リリース計画>レビュー>準備>引継ぎ>実施>初期サポート>事後レビュー
・ナレッジ管理
→SECIモデル×場の創造
→ナレッジを特定>蓄積方法の決定>蓄積>横展開
◆サービスオペレーションでやること
・サービスデスク
→ユーザーからの単一窓口を設ける
→インシデント管理・問題管理を実施
・インシデント管理
→インシデントの記録>カテゴリ化>優先順位付け
→サービスデスクで対応できれば解決、できなければ関連部署へ引継ぎ
→既知情報として管理/FAQの作成
・問題管理
→問題の記録>優先順位付け
→問題の調査や解決に時間かかるときは対処療法を実施
→問題を既知情報として管理
→サービス内容や構成要素を変更する場合、RFCの実施
※構成要素=ヒト・モノ・システム・業務プロセス等
・要求実現
→ユーザや顧客にサービスの内容、利用方法の案内
→ユーザーが使用状況のモニタリング
◆継続的サービス改善でやること
・サービス測定・報告
→7ステップの改善活動の実践
・ビジネス戦略/ビジョン/目標に対する立ち位置
・CFSとKPIの定義
・SMARTを意識して測定値の設定
,ルールやフォーマットの文書化・体系化
→各文書の作成(重要度順)
①サービス計画書:サービスの全体像
②実施手順:各プロセスごとに作成
③マニュアル/申請書/報告書:個々の業務ごと作成
④管理簿/管理台帳:各サービスのCIを記録
Posted by ブクログ
社内認定制度にエントリが決まったので、ITILおさらい。
資格とったの1年以上前だしそもそもがfoundationレベルの知識なのでキャッチアップせねば。がんばろーっと。
Posted by ブクログ
itilを、無味乾燥にさせることもなく、若干薄味に体系的に説明している。
foundation本だとただの体系で、itilとはなんなのか正直よく分からないため、このような本は貴重だと思う。
(foundation資格取ってもさっぱりだった。)
Posted by ブクログ
情報システム運用のガイドラインであるITILの概要を小説風に解説した指南書。ITではない部署を舞台に描いていることで、ITの知識が無くても理解しやすいと思います。
日常の業務を「サービス」と捉えて、その目的やサービスレベルを定義し必要なリソースを用意する・・・当たり前のようでいて、なかなか整理できていない組織も多いのではないでしょうか。
隅々まで知っていなくても実践できるのがITILの利点です。日々の業務を見直す際のポイントが整理できるだけでも一読の価値があります。
Posted by ブクログ
主にITに関連して使われているフレームワークをIT以外の業務にも応用して伝えられなかったが使おうという内容。ストーリー仕立てで具体的なイメージが湧きやすいように書かれている。ストーリーの中では購買担当者の業務改善が描かれているが、それ以外にも応用できる可能性を感じた。
Posted by ブクログ
COSOを知ってれば、類似点多いので、理解しやすい。よりプロセスをベースにして、ビジネス目標達成をどうするかの事例集らしいので、監査部門以外の人には、むしろこのフレームワークのほうがわかりやすい。
もちろんプロセス監査の視点としてもごく基本的。会計以外の目線を加えることができますね。
Posted by ブクログ
所謂「黄本」でITIL試験の勉強をしていたが、用語が多すぎて全体像がつかめない。
記憶力の良くない自分には、これは酷だな、何かざっくりと全体像が捉えられる本がないかと思ってた時に、この本に出会いました。
まさしく、僕が欲していたのはコレッ!
小説形式なので読んでいても苦ではないし、ITILのだいたいの概要はつかめた。
そもそも「顧客」だの「ユーザ」だの「サービス」だの「サービスプロバイダ」だのって、単語だけだとイメージがわかないが、小説なので、それぞれを現実にあてはめているし、サービスマネジメントがそれぞれのアクターにどう関係していくのかが具体的に書かれている。
当てはめる対象をIT関連にしなかったのも、「なるほど、そういう風に考えるんだね」と気づかされて良かった。
ITIL初学者が全体像を知るには良書だと思う。
遅読の僕でも8時間くらいで読めたし。
Posted by ブクログ
昔ITコンサル時代、
ITIL manager(今はexpert?)の方に手ほどきを受け、
単にITだけでなく様々なシーンで応用ができると教えていただいていた。
が、その方と一緒のプロジェクトを離れるとそれっきりになってしまっていた。
そんな中、約3-4年ぶり?ぐらいに書店でITILのタイトルがついた本があり手に取った次第。
改めて学び直してみると、
IT文脈、業務プロセス改善の文脈に限らず、
一般的なマネジメントに通じる要素がたくさんある。
それが小説仕立てで、
たとえ話も踏まえながら書いてあるため、
読みやすくかつポイントが掴みやすい。
個人的にはITの道からは離れたものの、
マネジメントの観点のためにしっかりITILを学び直してみようと思った。
Posted by ブクログ
業務部門に、ITILの概念を適用するストーリー。 まあ、ITILは成功事例集だし、フレームワーク。業務に対するフレームワークとしての活用は、目の付け所がいいと思った。
この本の狙いは、業務とITの概念レベルでの融合と考えると、両者が一緒に勉強会をするような企画と合わせた活用が良いんじゃないかな。
Posted by ブクログ
業務改善をテーマとして、
ITILの説明とPDCAサイクルの回し方について
説明されて本です。
ITILは過去のベストプラクティスが溜まっており、
それを自由に取捨選択してねというスタンスを取っているがゆえ、
そもそもどのタイミングでどんなことに使えるのかの
概要を一通り把握するのが面倒くさい。
その基本的な内容をザッと把握するには、
本書は非常に有効だと思いました。
私もITILそこまで詳しくなかったので勉強になりました。
【勉強になったこと】
・ITILの5つのアプローチ
サービスストラテジ:
ビジネスの目標や要求を明確にして、
それを達成するためのサービスの戦略を作る。
サービスデザイン:
個々のサービスの内容を設計するとともに、
そのサービスにどこまで力をかけてどんな品質で
提供するのかレベルを決めて顧客と合意する。
サービストランジション:
サービスデザインで設計したサービスを開始するために
必要なものや人を揃えたり、トラブルなく運用できるように
するための事前の検証をする。
サービスオペレーション:
日々のサービスを運営する。
継続的サービス改善:
サービスの測定・報告、および改善するための取り組み。
・需要管理
①過去の需要を把握する
②未来のイベントを把握し、需要を予測する
③必要なリソースやキャパシティを見積もる
④キャパシティコントロールや需要コントロールを策定する
・提供するサービスをサービスカタログとして整理する
カタログの主な項目:
サービス概要
サービス提供時間
業務量
運営主体、運用者数
インプット、アウトプット
利用者、利用者数
関連サービス(前後)
停止時のインパクト
優先度
・課題解決のための5R
Remove:原因を取り除く
Reduce:軽減する
React:対応を効率化する
Remain:放置する
Refine:振り返る
・変更のトリガー
インシデント管理で挙がった内容の解決のため
問題解決・予防のため
ビジネス目標実現のため
・PDCAを回すためにはサービスの測定が重要。
そのためにもサービスごとに測定する項目を定義し、
それを簡単に分析出来るような仕組みも作っておくこと。