あらすじ
英雄は去り行く。劉備の遺志を受け継いだ諸葛亮は、疲弊した蜀の国力を一年で回復させた。蜀に残された道を進むべく、孔明は、自ら豪族たちの蔓延る南中の平定を目指す。一方、大軍を率いて呉に大敗した魏帝曹丕は、周囲の反対を押し切り、再び広陵への親征を強行する。だが、度重なる敗戦は彼の身体をも蝕んでいく。魏の侵攻を悉く退け、さらなる飛躍の機を伺う陸遜。孔明の乾坤一擲の北伐策に、その武勇を賭ける趙雲。遺された志に光は射すのか。北方〈三国志〉慟哭の第十二巻。
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“三国志”と言えば、中国の後漢以降、群雄割拠の状態から魏・蜀・呉が並び立ち、中国統一を目指す歴史を壮大に描いた、誰もが知るコンテンツ。正史と呼ばれる歴史書「三国志」と羅貫中が記したとされる小説「三国志演義」に始まり、さまざまな作家がさまざまな角度から描く三国志(あるいは三国志演義)の小説、マンガ、ゲーム、映像、そして解説本まで、どこから手を付けたらいいのか、どこまで追いかけたらいいのか、奥が深すぎてうっかり手を出すのが怖くなるほど。
その中でも、三国志を語るなら必読!と言えるのが本作、北方三国志です。とは言え、実は未読…という方も多いのではないでしょうか。ハードボイルド感あふれる本作は、ファンタジーよりも人間関係に重きを置きたいあなたに絶対おすすめ。いろいろな登場人物の視点で描かれ、どのキャラクターも人間臭くて、つい引き込まれてしまいます。そして、印象深いセリフが次々に出てきます。お話としてそもそも熱いのに、北方節がまた熱さを上乗せしてくるのです…! これは読むしかない…!!
個人的に、こういった冊数の多い名作長編こそ電子書籍にピッタリかもなあ…と思わされた一作です。一気に全巻購入しておかなくても、続きが気になったらいつでもどこでも購入できるのは本当に便利でした…読み始めると止まらなくなります。ご注意を。
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