【感想・ネタバレ】七人の記者のレビュー

あらすじ

大学の新聞部に所属する美ノ輪七海は、学内での男性教授のセクハラ問題を追及するうち、同大出身の政治家らが絡む私学助成金の不正受給疑惑を突き止める。

大学でたまたま出会ったタウン誌の老記者や新聞部のOBに相談を持ちかける中で、七海の「真実の追及」に対する情熱に心を動かされた者たちが集い、タウン誌の小さな事務所兼自宅を拠点に取材を始める。

しかし、新聞、テレビ、週刊誌、Webニュースは、政界や広告主から圧力をかけられており、大手メディアの上層部は現政権に完全にコントロールされていた。

さらに、どこかから情報が漏れ、検察に取材資料も持ち去られる。

追い詰められた彼らは、真相を書いたタウン誌を都内中心部でばら撒く「ゲリラ戦法」を思いつくが……。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

大学の新聞部に所属する 美ノ輪七海 は、学内のセクハラ問題を追ううちに、私学助成金の不正受給疑惑をつかむ。七海は学内にとどまらず、タウン誌の老記者や新聞部OBなど、さまざまな立場の人々に相談を持ちかけ、協力者を募っていく。彼女の情熱に心を動かされた人々が集結するが、現実は冷酷だった。メディアは政界からの強い圧力に屈し、さらには司法までもが敵に回る。追い詰められた記者たちは、ついに真相を記したタウン誌をばら撒く! ラストは爽快でありつつも、作品は 「ジャーナリズムの原点とは何か」 を鋭く問いかけている。⑤

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2025年10月02日

Posted by ブクログ

作者の年代感が随所に見え隠れして同年代としては「ふふ」と思い当たる。今時のオールドメディアかそうでないかの二極分裂でない中道系小説

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

絶対に負けられない戦いがここにある。

富と名声を得る為なら手段を選ばない巨悪組織に、命懸けで勝負に挑んだ七人の記者達に胸が熱くなった。

私学助成金の不正受給、複数の女性への性暴力、研究成果の横取りと悪のてんこ盛り。

悪意と嘘が渦巻き、翻弄される記者達と同化するように自身も疑心暗鬼に陥った。

権力に屈するメディアの現状に歯噛みし、正義を貫けない社会に悍ましささえ感じ、無償で闘う彼等にエールを送り続けた。

終盤の大勝負は手に汗握る展開で緊張感MAX。

正しい事を正しいと言える社会であって欲しい。
権力に勝る真実に胸がすく。

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

面白かった!元朝日新聞記者によるフィクション。権力者がやりたい放題(性暴力、助成金不正受給)で腹が立った。それにしても政権による「言論統制」は怖い。アメリカではJimmy KimmelやStephen Colbertのショーがキャンセルされているし、日本でもかなり現実的になってしまったのではないか。

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

 あとがき
『正義をストレートに語ることを「きれいごとだ」「純朴だ」とシニカルに嗤う風潮があります。みんな高みから見下ろす知恵者よりも、臆面もなく、ただ「真っ当」であろうとする愚直な人に魅力を感じます。』
とあります。

 「ふるさと宝城」事務所にいた6人は真っ当な人たちであり魅力を感じます。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「7人の記者」というタイトルをみて、最初の登場人物欄にある記者であろう人を数えました。
この人たちのことかな、と読み進めたら最後
トレイシー編集長が記した名前にはユズルが…!古賀は嘘つきな敵なので当然ですね。

自分の利益よりも、誇りのために立ち上がる記者たち。しかし376ページで、志村は七海の動機こそが、自ら命を絶った女性の尊厳を取り戻すことが立ち上がる起点である。自らの地位や名誉挽回を求めることはジャーナリスト失格である。と言っている。確かになと思いました。
自らの地位を追い求めることは、本作での政治家たちと同じになってしまう。本末転倒だ。
しかし誰しも、自分のために活動することは至極当然である。その活動が自分のために嶽なの、そこに気づけるか否かで記者として変われるのではないか?と感じました。

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2025年10月23日

Posted by ブクログ

教授からの性被害を受けた友人が自殺してしまう。被害を相談された七海は、政府とも深い関わりを持つ教授を告発しようとするが…。

一生懸命書いている事は察せられるが、物語の運びを複雑にさせたために話のテンポが悪く、悪人となる人間の素性の暴露も今ひとつ稚拙な感があり、この七人で国家権力と対峙する資質があるのか甚だ疑問に感じてしまった。
本城雅人氏や堂場瞬一氏なら同じテーマでも…と思ってしまった。

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

あとがきに、「七人の侍」と「大統領の陰謀」にインスパイアされた作品と記載あったが、明らかに力量不足と言わざるを得ない(あとがき読むまでタイトルのもつ意味がわからなかったぐらい)。とはいえ前記傑作と比較しなければ、まあまあ楽しめるところはある。設定やストーリ展開の端々に古式騒然としたところが見られ、古い小説を読まされている感じも受ける。これにご都合主義的なところも加味すればとても面白い小説とは思えないが、主題が明確にあるところが救いではある。大上段の割に薄い印象は否めない。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

中盤くらいまで
登場人物の古臭さが気になって
話に集中できなかった
これ、現代の話やんな?って
何度も確認しちゃったくらい

お話のほうは
個人的にはイヤイヤそれはない!
って言いたくなるとこ多かった
何度も窮地に立たされるけど
敵役がポンコツがゆえにうまくいく
そんな感じがした
でも見た目は子供な名探偵だって
とんでもすぎるし
ミステリーってそういうもんよな
って割り切ればおもしろかった

それでも現代の事件を
昭和からきた人たちが解決してる
そのイメージが頭から離れんかった

星はギリギリ3つ

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2025年09月27日

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