【感想・ネタバレ】スパイダー・ゲームのレビュー

あらすじ

新たなる名探偵と連続殺人犯の頭脳戦。
魔術師ディーヴァーが自身の原点に回帰し、
新鋭スリラー作家のエネルギーで加速、
ここに新シリーズが快速スタートを決める!

国家安全保障省の捜査官カーメン・サンチェスの妹が襲われた。辛くも命に別状はなかったが、犯人は前日に男性を殺害したのと同一人物とおぼしく、事態は連続殺人の様相を呈する。犯人には蜘蛛のタトゥーがあったことから「スパイダー」と呼称されることになった。だが捜査は遅々として進まず、サンチェスは妹を守るために自ら「スパイダー」を追うことを決意、ハッキングや権利侵害事案のエキスパートであるジェイク・ヘロン教授に協力を要請する。

サンチェスが行動し、自らを名探偵ホームズにならって「諮問探偵」と称するヘロンが情報分析と推理にあたるという役割分担で、二人は着実に「スパイダー」に迫るも、第三の事件が発生。現場は南カリフォルニア全域に広がり、被害者のプロファイルもバラバラに見える。
この連続殺人をつなぐ糸は何か?
二重底、三重底の真相。カオスに見える事件のなかに秩序が見えたとき、名探偵と天才犯罪者のチェスゲームは最終局面に!

ジェフリー・ディーヴァーが元法執行官のサスペンス作家イザベル・マルドナードとタッグを組んで送り出す名探偵ヘロン・シリーズ第1作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ジェフリー・ディーヴァーの新作だったので。

あのジェフリー・ディーヴァーが、
警察で実際に20年以上働いていた女性と共著で、
新しいシリーズを書き始めた、
とあっては興味をそそられないほうがおかしい。

国土安全保障捜査局の捜査官サンチェスは
大学生の妹を襲った、手首に蜘蛛のタトゥーをもつ男をつきとめるため、
「侵害行為」について教える大学教授であり、
セキュリティコンサルタントであるジェイクに助けを求める。
いや、四年前の借りを返してもらいに。

当然二人がタッグを組んでスパイダーを追うのだが、
いかにも、に匂わせた四年前の二人の身体的接触が、
FBI捜査官だったサンチェスがジェイクを逮捕した時のことだったのは想定内。
スパイダーが自分の衝動に悩んでいたころ、
精神科医が紹介してくれた「スペシャリスト」が殺し屋で、
スパイダーを弟子としたのも想定内。
その殺し屋が妻に殺されたのも、
秩序型の連続殺人と見せかけて、
殺し屋としての仕事だったのも驚きはなかった。

意外だったのは、サンチェスと妹の不仲の原因、
二人の父親の自殺が殺人だったらしいこと、
そうくるとは思ってなかった。
交通システムに侵入し信号機を操ることのできるハッカーも
金は失ったものの逮捕されていないので、
当然このシリーズは続くはず。

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2025年の33冊目は、ジェフリー・ディーヴァーの新シリーズ「スパイダー・ゲーム」です。9月は、このディーヴァーの新作の他にも、ホロヴィッツとクレイヴンの新作が控えています。正に読書の秋到来と言った所でしょうか。
リンカーン・ライムシリーズの終焉が見えた今、ディーヴァーが新シリーズを投入して来ました。舞台は、ニューヨークからロサンゼルスに移ります。主人公は、連邦捜査官のカーメン・サンチェスと大学教授にして「侵害」を専門とするセキュリティコンサルタントのジャコビー・ヘロンです。ページターナーである事は、間違いありません。面白いです。ただ、1つ言うならば、機動力の有る女性刑事+癖の有る男性ホームズ役という設定は、リンカーン・ライムシリーズそのままです。変化が欲しかったと思ったのは、私だけでしょうか。
蜘蛛のタトゥーをしたスパイダーを名乗る連続殺人者にサンチェスとヘロンの2人が挑みます。追いつ追われつの展開は、ディーヴァーの得意とする所です。
タイトルの「スパイダー・ゲーム」は、スパイダーを名乗る連続殺人者から採られたものですが、交尾後に雄蜘蛛を喰らう雌蜘蛛がいるという話を踏まえると、全ての黒幕を暗示しているタイトルとも言えると思います。
☆4.6次作も楽しみです。

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2025年09月19日

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