あらすじ
当代無双の相撲取り・雷電を、目の仇にしていた将来有望な若手力士が殺された。その死体には、雷電の得意技の痕跡が……。下手人は雷電なのか? 根岸肥前が、江戸の怪異を解き明かす「耳袋秘帖」殺人事件シリーズ第6弾。若き日の根岸肥前と五郎蔵が、見世物小屋でひと儲けを企む短編「ろくろくろっ首」を書き下ろしで特別収録。
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Posted by ブクログ
根岸奉行の事件簿って、時間の経過が長いなぁ
でも、即席でスグ解決する捕り物長よりリアルかも
耳袋に欠くべき不可思議な事象から今起きている
企てを防ぐ・・・一軒関係なさそうなサイドストーリー
が、事件の本質だったという組み立てはこの作品
でも見事に構築されています・・・面白い!
Posted by ブクログ
乱暴に一括りするならば
小賢しい奴らの頭の使いどころが間違ってたが故に起こった悲劇
とでも言おうか。
雷電に罪を擦り付ける巧妙さやら
噂をばら撒くやり口の周到さやらを見るにつけ
この努力を正しい方向にしていたら
藩に復帰するのも造作なかったんじゃないのかなぁなんて
ちょっと頭を抱えてしまった。
そして、これもまた小賢しいのか
頑として口を割らないが故に真相は闇の中となり
結局誰も裁かれることがなかったという
かなりモヤモヤ感が残る結末。
『相棒』の後味悪い回と印象がよく似ている。
結局のところホントに気の毒だったのは
殺されちゃった若い力士と
濡れ衣を着せられかけた雷電だけだったような気がする。