あらすじ
就職浪人中の安倍アズサは、「なりたいものになればいい」と親から言われてきたけれど、なりたいものってなんだかわからない。そんなときに特技欄に“探し物”と書いて提出していた履歴書を見て、アルバイト決定の連絡が。アルバイト先は、山の上、ぽつんとたたずむ不思議な郵便局。そこで出あった不思議な人々と不思議な世界とは……。ようこそ、登天郵便局へ。オリジナルのものから改稿し、さらにグレードアップ! 読書メーター読みたい本ランキング第1位。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
ファンタジーになるのか、タイトルの通り幻想が混じった話(ジブリの千と千尋の神隠しを思い出した。)
真理子さんが成仏してくれてよかった。
Posted by ブクログ
特技が「探し物」という何でもマイペースな就職浪人の少女が働くことになったのは「あの世とこの世を繋ぐ」郵便局だった、という現代ファンタジー。
文体やストーリー、振り仮名などから児童小説の空気を醸し出しているが、その割には突然複雑な心理描写があったりして油断できない。全体的にほのぼのした雰囲気の中、突如戦いが巻き起こり非常なほどあっさり決着がつく。最後の和やかなエピローグに若干モヤモヤするが終わり方としては急ぎよいとも思う。教訓は「いろいろあっても、みんな変わらず明るく生きていくべし」かな。
Posted by ブクログ
○おかしな登天郵便局に一人の少女が時間をかけて向き合う
短大に残って就職浪人中の安部アズサは、就職課への相談の中で「郵便局」の求人があることを知り、早速「登天郵便局」へと出勤することになる。特技である「探し物」を期待されてのことだったが、そこにいる職員は局長の赤井をはじめ局員の青木さん、謎の金ダライを回す登天さんなど、割とわけのわからないメンバーシップである。
アズサは、途中断念しかけながらも、登天郵便局に隠される「木簡」を探そうとしたり、巻き起こる様々な事件を解決しようとするが、実はこの場所は有名な心霊スポットだった!?
真理子さんが出てきた時点で、なんとなく幽霊モノかなと思うが、なかなかその全貌は見えてこない。アズサが不審にも思わない時点でややご都合主義的にも思えるのだが、アズサの真っすぐなところに読者はどんどん惹かれていく。最初は脱落しようとするのだが、だんだんメンバーや場所に愛着がわいていくのは、アズサだけでなく我々読者でも一緒でなかろうか。
黄泉の入り口であるこの郵便局が、現実世界の人間の成長を助けてくれるとは、きっと郵便局の人たちだって気づかなかっただろうね。
Posted by ブクログ
小節の表紙だけは知っていて、
あらすじも何も知らないまま今回読み始め。
現代ファンタジーなところはすんなり受け入れられたし、
導入がとても好みだったもので、読みました。
が、えっと……最後が……うーん……
狗山比売との対峙~終わりにかけてが、
駆け足すぎてついていけなかった感じです……。
とてもいいかんじに進んでいたので、
正体がわかった青木さんとの会話を、もっと楽しみたかった。
続編も手元にはあるのだが、うーん、どうしようか。