あらすじ
現実も真実も崩れ去る最後で最恐の大傑作。200万円で、ゲームブックの原作を謎の企業「イプシロン・プロジェクト」に売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーとして仮想現実の世界に入り込む。岡嶋二人の最終作かつ超名作。そのIT環境の先見性だけでも、刊行年1989年という事実に驚愕するはず。映画『トータル・リコール』の前に描かれた、恐るべきヴァーチャルワールド!(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
これが20年前の作品とは思えないほどの題材だった。自分もK2のごとくこの作品に取り込まれていき、文庫本で450ページあるのに1日で読み切ってしまった。あまり読むのが早くない、かつ集中力が継続しない私にとってはそれほど面白かったということ。これほどまでに読んでいて頭に映像が浮かぶことはないほどの臨場感でした。ぜひ現代版で映画化してほしいとまで思ってしまった。何が本物で偽物で、頭が混乱して堂々巡り。
「クラインの壺」:メビウスの輪は二次元的に捻れているとしたら、これは四次元的に捻れている?表が裏で裏が表。
何が本当で何が嘘か、確かめる方法はひとつしかない、「はじめのところから始めて、終わりにきたらやめればいい」、、、
現代の身近な問題と照らし合わせてみると、SNSでよく見かける生成AIによるフェイク動画やマスコミによる印象操作なんかが近いのかなあと。どこからどこが真実で嘘で、私はまだK2に取り込まれていないはずなので、自分の感覚や知識・経験を信じ判断ができる。しかし、偽物も技術力を高めてきているのは当然。それを見極め、本物を信じるための確固たる「何か」を身につける努力を怠ってはいけないな、なんて感想になりました。非常にツボでした。
Posted by ブクログ
超面白かった!!!!!!
展開が早くてイライラしなかったし、何より読みやすかった!!
後味悪く終わるのも最高。
現実とゲームの中の境界線が揺らいでいく描写が上手かった。途中これツボの中にいるんじゃね??って予想しながら読んでたけど、最後は予想以上に裏切られて満足。
Posted by ブクログ
久々にページをめくる手が止まらなかった(笑)テンポもいいし本当に面白いって思いながら読んでましたが・・・・。そんな~・・・・。結末が・・・。これはこれでアリですがでもここまで盛り上がったのに・・・・。本当に面白かったのにちょっと不完全燃焼気味です。続編はないですよね。
Posted by ブクログ
おそらく30年ぶりくらいの再読。前回は新潮文庫だった。内容はまったく覚えていない。サスペンスとしての盛り上げ方がうまい。ジェットコースターやお化け屋敷的な瞬発的な驚きや恐怖感ではなく、じわじわと噛み合っていない歯車が露呈してくる怖さ。ラストはやっぱりそうなるよなって展開だけれど、とても綺麗にまとまっていて美しい。
Posted by ブクログ
読み終えるまでは眠れませんでした。ゲームが主軸になるという設定に惹かれ、次々に起こる不可解な事件、段々と解明される事実に引き込まれます。その事実すらも最後は疑わしく、今生きる世界が現実なのか非現実なのかわからない恐ろしさが書かれていました。とてもいい作品でした。さらに初出年を知って驚きます笑
Posted by ブクログ
この作品は、傑作。ページをめくる手が止まらない。設定も、1989年に書かれたものとは思えない。『クラインの壺』のタイトル通り、現実とゲームの世界の境界が曖昧になる。ラストシーンは、現実か、ゲームの世界か。個人的には、百瀬の「コントロールできるうちに、逃げろ」というセリフが聞こえている(少なくとも上杉は声を認識している)ので、まだクラインの壺の中にいるのかもしれない。