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Posted by ブクログ
女優、原節子と映画監督、小津安二郎。
何の障害もなかったのに、ふたりとも独身を通した。お互いの感情が愛情だったのかどうかもわからないけれど、小津監督に愛情がなければ、原節子三部作と言われる、「秋子」や「紀子」は生まれなかったであろうと著者は言う。
小津監督の言う「美しいものは、美しいところだけを見ていたい。」とは結婚してしまうと、今まで見えていなかったところまで見てしまうことで幻滅するのなら、今のままいつも美しいところだけ見ていたい、ということだろうか。
また原節子は映画の中で「私、今のままがいいの」 「(結婚は)やっぱりよすわ」とまるで実生活にもあてはまる台詞を言っている。
まあ、こういう問題は周りがとやかく言うものではないが、謎の多い二人に興味は尽きないのである。
Posted by ブクログ
えらく俗っぽい書名だが、内容は映画批評的視点で貫かれており、書名から想像されるほどにはゴシップ趣向ではない。小津作品に対する分析はかなり主観的だが一本筋は通っている。