【感想・ネタバレ】社長失格 ぼくの会社がつぶれた理由のレビュー

あらすじ

「ぼくはそのとき思った、どうやら考え方を根本から変える必要があるようだ。ベンチャー経営者として過ごしてきたそれまでのように、いかに会社の業績を伸ばしていくかという発展的な考え方から、いかにきちんと後始末するかという考えに……」(本文より)
アスキーと提携したインターネット接続無料サービスの展開で一躍脚光を浴びたベンチャー企業、ハイパーネット。ビル・ゲイツが注目し、ニュービジネス大賞を受賞、米国での株式公開を控えた同社が、なぜ1年後の97年末に自己破産したのか。銀行の過剰融資、貸し渋り、経営判断のミス、そして……。一瞬の成功から倒産までの過程を、社長自らが実名で詳細に綴る告白ノンフィクション。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

以前から気になっていて、手に汗握るストーリーですね。ネットバブル時代のスタートアップの名著とも呼ぶべきかと。

マイクロソフトの成毛さん、古川さん、アスキーの西さん、docomoの夏野さんなど今でこそ著名な方々の若かりし頃が名前付きででているのですごい時代だったんだろうなと改めて思います。まさか夏野さんが副社長をしていたことも知らなかったです。

「終われもの」とあわせて読むと、あらためて社長業は、「人」と「お金」に右往される職業であり、慎重にならないとなと考えさせられます。

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2021年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

資金繰りの重要性が学べる一冊。意思決定者であり、0→1を生み出す役割にあった社長が資金繰りに翻弄されて、hン来の役割を果たせず倒産まで追い込まれるまでの記述のリアルさを疑似体験できた。

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2014年04月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

時代にのったかにみえたベンチャーが潰れるまでの体験記。その場面場面で考えたこと感じたことがとても正直にリアルに描かれています。面白い!

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2013年08月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

生々しい。この本は日本のネットベンチャーの最初期の段階に脚光を浴びた経営者が、マーケティングや財務戦略の失敗から最終的には自社の破産と自らの自己破産に至るまでを克明に描いた自伝である。

とにかく表現が生々しいし、文章の読みやすさも相まって一気に読んでしまった。NTTドコモのimode成功の立役者であり、現在はドワンゴで活躍する夏野剛氏が経営に参画するシーンや、ネットバブルの流れの中で成功を謳歌し、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏がわざわざ会いにくるシーンなどはこちらもワクワクさせられる。一方、後半の転落にかけてのシーンは、0から1を作るアントレプレナー気質はあるが、1を10にするマネジメントを行う経営者気質が自分にはなく組織を殆ど顧みなかったことが、チームの結束力を弱めたという自己認識と、ネットバブルで楽に銀行からの融資を受けられた状況がバブルの崩壊により各行から一気に返済を迫られたという外部環境の変化に対する認識に基づき、息を付かせぬシーンが続く。特に、銀行や債権者からの返済圧力はすさまじく生々しい。

結局のところ、著者の自己認識にあるように、アントレプレナーとしての気質と良いマネジメントを行う経営者気質は、万人に両立するものではないし、永続的な企業の発展は組織マネジメントにあるという極めて真っ当な点を、改めて教えてくれる。

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2014年12月30日

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