あらすじ
短篇の一つ一つにちりばめられた恐怖、幻想、怪奇、ユーモア、機智……数多くの奇妙な味の短篇を発表している鬼才ダールが、賭博に打ちこむ人間たちの心の恐ろしさと、人間の想像力の奇怪さをテーマに描いた珠玉の掌篇十五篇を収めた代表的短篇集。一九五三年度アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作!
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Posted by ブクログ
ダールの作品で、マチルダを読んで時に、すごく面白いと思った反面、
少し危うさも感じた。この本を子供に読ませてよいのだろうかと。
しかし、ダールの自伝を読んだときに、その心配は消えた。
ダールの自伝を読んだとき、ジブリの紅の豚を思い出した。
ダールの作品は、暗いところや、斜めに構えたところがあるが、
人間の温かさや、奥の深さが共通していることに気がついた。
大人向けの本も出しているというので手に取ったのがこの本である。
ますます、ダールが好きになり、翻訳ものは、ほぼ全部読ませていただいた。
時間があるときに、順に書評を書いていきたい。
Posted by ブクログ
短編の名手ダールの短編集。
凶器トリックでは例題になるほどあまりに有名な「おとなしい兇器」、奇妙な賭けを持ちかける男の話「南から来た男」等々、恐怖、ユーモア、幻想を描いた、これぞまさに「奇妙な味」の詰められた1冊。全15編収録のうち、何作かが賭博に絡めて描かれているが、「賭け」というのものは時折ここまで恐ろしい要素を含むものか、と読後にヒヤリとさせられる。
「奇妙な味」といえば自分はサキとダールを思い浮かべる。モダンホラーとも怪談とも異なる「怖さ」を味わいたいなら、必読かと。