あらすじ
◆生成AI時代の「ビジネス実装」が、この一冊で見える
生成AIは、もはやバズワードの時代を越え、実装の巧拙が企業価値を左右する段階へと突入しました。
著者のシバタナオキ氏は、投資家としてシリコンバレーを中心に1000社超の生成AIスタートアップを精査し、数十社へ投資してきました。さらに本書には、日本企業の現場で生成AI導入に取り組むトップランナーたちの生の声が収録されています。
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「手触り感あるAI変革の根本がここにある」
- 安野貴博さん(チームみらい党首、参議院議員)
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◆本書の3つの特徴
1. 米国最前線のスタートアップ事例をふまえた俯瞰と未来地図
2. 「2つの基礎」「6つの職種」「2つの業種」で整理された、わかりやすい構成
3. 日本の実務家との対話に基づく「リアルな日本企業の生成AI実装」のドキュメント
◆こんな方におすすめ
・最新の海外トレンドと、日本における実践とのギャップを知りたい
・日本企業にとっての生成AIの「最適な使い方」を探している
・経営者や事業責任者として、生成AIの導入判断を迫られている
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
電機メーカーの開発職として、AI時代の今後をイメージしたく読書。
AIチャットの次にエージェントAI、フィジカルAIに移っていくことが改めて認識でき、具体的な分野や事例で横断的に解像度上げれたのはよかった。どの話も納得性があったと思う。
◼︎個人的学びポイント
・LLMや汎用AIはコモディティ化し、差別化の主戦場は「業界特化型アプリ」と「企業データ×フィジカルAI」に移る。
・AIは既存業務の代替に留まらず、新しい事業・価値創造を生むことに着目
・特にマーケティング、顧客対応、研究開発、ソフトウェア開発分野での変革が進む
・電力・計算資源の争奪が次の競争軸となる
・AI活用にはガバナンス・セキュリティ課題が伴う
・人間の「暗黙知」「現場力」「おもてなし」が真価を発揮し、日本企業は深化と協業によって世界と共創する時代に入る
Posted by ブクログ
アプリケーションソフトなどによる生成AIの実用化により、今後の業務がどのように変更するかが詳しく記述されており、ある意味ロードマップ的な内容となっています。マーケティング分野や顧客対応分野などに生成AIを用いた技術がどうかかわってくるか、実例も含めある意味生々しいです。
生成AIに関する本は今までも何冊か読んできており、特に『生成AIで世界はこう変わる(SB新書)』『生成AI活用の最前線』『生成AI 「ChatGPT」を支える技術はどのようにビジネスを変え、人間の創造性を揺るがすのか?』と良書が多いのですが、こちらも極めて刺激的で、かつ今まで知らなかった内容も多く、実りのある読書となりました。
ビジネス上の生成AIの活用について、ここまで体系立てて説明されている本はおそらく初めてではないでしょうか。
本書は生成AIの開発・運用に関わる方はもちろんの事、広くビジネスを生業としている方にお勧めです。
Posted by ブクログ
生成AI、AIエージェントに基本的な解説を皮切りに、様々な業界業種が生成AIが導入されてどのようになるかを具体的に描きます。冒頭で生成AIの深化が8年程早くなったというお話もありました。はたして人類は生成AIの劇的な進化に付いていけるのだろうか?
Posted by ブクログ
横文字がかなり出てくるので→(マテリアル・インフォマティクス・マルチエージェント・アウェアネス・プロンプト・インタラクション・リファレンス・リスニング)
この辺りの意味をわかったうえで読み進めたほうが良いと思う。
AIは電力切れを起こすと役に立たない。
ネットフリックスのトップページはすでに100%近くAIで生成されているなど『へぇ~』と思うものや、AIエージェントについて(人間の介入なしで特定のタスクを実行する自律型タイプ)が、従来のコパイロット(あくまで人間のサポートにまわる)からかなり進歩しているなど読んでて先につながる面白さを感じた。(特にP334人間とAIの相違点)
AIは減らすことに尽力をそそぐ。
【何を?】→業務削減。
で、これから先のAIを考える際に重要となるのが【安全面】や【サイバーセキュリティ】【プライバシー】などこのあたりははずせない。
例えば、包丁って料理をつくることも人を傷つけることもできるけど、そこは使い手に委ねられる。
AIも良い方に活用するなら良い結果になるだろうけど、悪い方に活用すると悪い結果に向かう。
まさに諸刃の剣なのではないかと思う。
そう遠くない未来…仕事をするとき隣にいるのは人間ではなくAIロボの世界がやってくる可能性が大いにある。
Posted by ブクログ
各分野におけるAI導入の現状と今後どうなるかの示唆を示した本。目まぐるしく状況が変わる領域なので頻度をあげて情報アップデートが必要になるが、一旦AIの近況を把握できたのはとても良かった。
また最新情報をまとまたリンクも記載がありとてもうれしい限りである。今後の動向を注視していきたい。
Posted by ブクログ
シバタナオキ氏、尾原氏によるAI本。
事例多くとても学びになる
メモ
・医療現場では診断の文字起こしから自動診療記録まで実装
・コパイロットは仕事支援、aiエージェントは自律的に稼働
・生成aiの全体像とaiエージェント
各職種別の影響、バーティカルaiの事例
・ai変革の五つの波
予測や認識
コパイロット
エージェント
ロボットとの協調
汎用人工知能
・llmの利用コストは下がり続けている。
かつては300円が0.3円に
・生成aiのレイヤー
gpu チップ nvidia amd intel ibm
インフラ・ツール aws ms google databricks
llmモデル オープンai anthropic
汎用アプリ github copilot
業界特化アプリ スタートアップ
・最近の15年はムーアの法則を超える速度で成長
・発展の先にある四つの壁
微細化の壁 半導体微細化の限界
通信容量の壁 光電融合の追求
計算量の壁
電力の壁
・電力=知力=国力となる可能性
・Aiも役割分担によって高度化する
・ai agentのポイント3つ
今ある業務に差し込める
だからこその付加価値 長時間 他工程
agent to agent エージェント同士の連携
・ロングテール業務が自動化の死の谷となるがここを越えられるか
・生成AI活用によるマーケクリエイティブの変革は
顧客価値の伝達、顧客価値の発見、顧客価値の共創の三つ
・リキャプショニングでlikeの共通項が言語化できるように
・営業の生成AI変革スコープ
生成Aiによる営業プロセス自動化と効率化
営業担当者の役割変革と人間とaiの協働
顧客インタラクションの強化と市場拡大
データ分析と営業戦略への応用
企業戦略と組織変革へのインパクト
今後の展望とイノベーション促進
・営業セールスのプロセスにいきるai分野
アタックリスト作成
パーソナライズメール作成
営業プロセス分析
営業コーチング
・hrの中核課題はaiによるスキル可視化とスキルベースマネジメント
・認知、生成、エージェント、フィジカル
・バーチャル空間でリアルの学習を実現
・ワールドモデルとはaiが立体空間の動画を長時間学習するうちに物理空間のルールがaiモデルに実装されることを示す
・ヘルスケアの生成ai期待領域
タンパク質の設計創薬
診療内容の要約
患者対応
健康管理予防
医療データ管理処理
診断治療支援
・フィンテックの生成ai適用分野
カスタマーサポートKYC
コンプライアンス・リスク管理
会計管理、財務管理、分析
資産管理
投資先調査、デューデリジェンス
保険
Posted by ブクログ
波の方向を見つけて世界が落ちるスピードよりも早く落ちる
アフターAI、最も重要なのが電力の壁
コスト削減よりも、従業員一人当たりの売り上げを劇的に増加させる、圧倒的に早く新製品を作る
人間の代替→人間の拡張(Open AIが目指すのはここ)→A2Aの世界
RPA ロボティクスプロセスオートメーション
分散型DX
顧客対応からの顧客開発
営業
トランザクション
リレーショナル
エクスパティーズ
タスク自動化よりもタスク拡張
業務プロセス導入→ビジネスプロセス再構築
物理空間の現象も含めて再現するワールドモデル
ブラウンカーブ型からスマイルカーブ型へのビジネスモデル
AIは技術面だけでなくポリシー面でも動きが早い
Posted by ブクログ
AIの流れはLLMで儲けるモデルから個々のAIアプリケーションで儲けるモデルに変化するという話だった。そうだろうなと思いつつ、現時点でどの程度業務プロセスを変革させるために個別のAIサービスを取り入れるかはよく考える必要がありそう。
進化の速度が凄まじいので、汎用的でセキュリティに問題のないものは導入し、個別アプリケーションはゲームチェンジャーになりそうなものは導入し、進化途中のものは様子見かな。
Posted by ブクログ
・生成AIも今は半導体が儲かるピラミッド型の構造ですが、10年かけてだんだん上位レイヤーのアプリケーション側が儲かっていく逆ピラミッド型の構造になることが考えられます。今後の生成AIの業界を見るとき、下位レイヤーから上位レイヤーへと中心が移りながら業界規模が拡大していく歴史を念頭に置くことが必要なのです
・AIを動かす電力が国力を決める未来。
半導体の単純な微細化にも限界が来る→3次元、チップレット化
Processor同士の通信能力がボトルネックになる→光インターフェース、光電融合
演算量はどんどん増える、量的に演算不能領域が来る→より効率の良いAI演算が必要
微細化、通信容量、計算量の複合的な理由でエネルギーの消費量が増大する→超低消費電力化のアーキテクチャ
・電力=知力、知力=国力になる可能性も出てくる
・従業員一人あたりの売り上げを劇的に増加させる、強豪よりも圧倒的に早く新製品を作るというように、生成AIを活用するようになってようやく、世界の生成AIの活用に追いつけるのかもしれません
・複数のLLM(コードを書く人とレビューする人)が異なる役割を持って相互に作業を進めることで、大きな間違いが減ったり、回答の精度が上がったりということが起こります。複数のエージェントに役割を分担させることで、複雑なリクエストを処理できるようにするのがマルチエージェントの考え方です
・SierraのAIエージェントはカスタマーサポートの電話対応を人間から短期的に置き換えるのではなく、人間のカスタマーサポートが働いてない時間に利用することで、コスト削減ではなく、顧客体験や満足度の向上といった業務の拡張に使おうとしています
・Lv 1 従来AI:従来のRPA、ServiceNow等のワークフロー、AI-OCRなどの定型・単機能的自動化
Lv 2 生成AI:自然言語理解・生成を活用し、柔軟性が向上。だがまだ情報取得・生成段階が主で実行主体としては人間が残る
Lv 3 AIエージェント:LLMベースの知能を核に、外部ツールやAPIを統合、システム全体を俯瞰し実行まで自律的に行う。Full Automationを実現し、意思決定プロセスそのものを変革
・ロングテール業務の壁が「死の谷」になる
部分的自動化→E2Eでのシステム接続→Process自動化→ロングテール業務の自動化→包括的自動化→自動化の限界コストの低減による「様々なデータ化」の加速→Data Driven組織化→データ蓄積及び圧倒的自動化によるCXの劇的向上、Personalization、顧客理解の深み少量多品種化→ビジネスモデル抜本改革
・多くの企業で、IT部門が主導するようなDXはトップダウン的な傾向が少なくありません。トップダウンでは、現場の細かい業務が拾えません。AIエージェントの導入で死の谷を乗り越えるために大切なのは、ロングテールの業務をいかにたくさん拾っていくかです。その際に現場主導でAIエージェントを活用していくことが重要です
・AIエージェント活用の4つのポイント
情報収集系・品質系(CX含む)・コンプラ系は実装が早いので即やる。意思決定Principleの言語化が行えれば、意思決定負荷は現段階でも大幅に下る
Agentic Process Automationチェーンを意識して、業務/バリューチェーンを見直す。データやプロセスをAI Friendlyに寄せると累乗で効果が上がる
分散型DCへの組織転換ー現場主導でのAIエージェント活用を推進するのがCorporateの役割へ。データの深いインテグレーションなく部署内で完結することでも十分すぎるほどの効果がある
ゲームチェンジ×「外部」を狙うための「データ収集」を今から仕掛ける。ちょっとしたメリット提供からでもOK
・従来と同じ手法で、それも今の技術でPoCを実施した瞬間の評価をしたら、AI導入はずっとできません。
・Generation(生成)とComprehension(理解):解決すべき課題のコンテキストを理解させる
・スキルを言語化することがAIに役立つ
・データというのは単なる数字の羅列を示します。これに対してインフォメーションはその数字に対して利用者が何らかの評価軸を持って出来上がります。評価が求められるわけです。ナレッジになると、インタラクションを通じた理解が必要になります。さらにウィズダムの段階では、利用者は回答を信用して実行するようになります。全幅の信頼を寄せられるのがウィズダムです
・EVはモーターで電動エネルギーを運動エネルギーに変換して走ります。逆に、減速から停止まで回生ブレーキにより運動エネルギーを電気エネルギーに戻します。こうして可逆的にエネルギーを使えるという点が、内燃機関車とEVの重要な違いです
・AIとは、結局は与えられたデータを統計的に分析して、最も確率の高い答えを出す超高性能な確率統計マシン
Posted by ブクログ
AI界隈の今とこれからを軽く俯瞰できた。
投資先の参考にもなりそう。
内容も他ジャンルに渡る分聞き慣れない言葉などが出てくるので読みにくかった。
図もたくさん入ってるがどれも見づらくて楽しくない。
あと時々誤字がある
Posted by ブクログ
AIが普及すると、人のきめ細やかさが差になってくる。
AIが普及することは止められない。その環境を分野毎に整理してくれている。マーケティングや営業に他、ガバナンスまで多彩に取り上げている。個人的に終盤のヘルスケアはやはり気になる。画像診断や創薬以外にも検討されており、どのようになるか他分野含め追っていきたい。