あらすじ
※本書は2017年8月に小社より刊行された『論理的思考 最高の教科書』(サイエンス・アイ新書)に、加筆・改筆・再編集したものです。
「論理的思考とは何か?」と聞かれたらなんと答えるでしょうか?
本書では、一般的に言われる論理的思考の誤解を解き、「論理」の意味を改めて解き直します。論理的思考は議論の場だけでなく、日常生活でも役に立つものです。
「どうすればわかりやすい話になるのかわからない」「議論における複数の意見をうまく整理できない」「それらしい根拠を提示されただけで、なんとなく納得させられてしまう」と悩む方におすすめの一冊です。
具体例のイラストと練習問題で、論理の仕組みと使い方がわかりやすく学べます。
※カバー画像が異なる場合があります。
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Posted by ブクログ
「13歳から」とあるが、その年齢を読者として想定している雰囲気はあまり感じられない、悪い意味ではなく。
論証について学ぼうとする人にとって、知っておくとよいことを集めた本だと思う。
著者の本は何冊か読んできて、勉強させてもらってきた。
最後に読んだのは『論理的思考 最高の教科書』(SB新書)。
これについては、ちょっとがっかりしたという記憶が残っている。
本書は、その『論理的思考~』を改訂した本とのこと。
ちょっと警戒しながら読み始めた。
第2章の接続詞までは、悪い印象があまりぬぐえなかった。
(石黒圭さんの『文章は接続詞で決まる』光文社新書当たりの方がためになる気がする。)
演繹と帰納の区別を接続詞だから・つまりに絡めてさらった後、帰納法の四種類(枚挙型、プロジェクション、類比、アブダクション)を掘り下げ、「議論平面」という話に進む。
対象そのものについて言語化する対象言語レベルと、それを批評的に言及するメタ言語レベル、さらにそのメタ言語を批評するメタメタ言語レベル…と無限に後退することができる。
レベルを違えたまま議論をするとすれ違うので、どうするかというと、接続語に気をつけることと、理論語(定義や説明が必要な語)と観察語(じかに観察できる対象や性質を示す語)の違いに敏感になることを挙げていた。
ちなみに、あとがきによると、この辺りは前著を加筆した部分なのだそうだ。
そうね、と思いつつ、自分が議論をしている中でそこまで判断できるかと不安に思ったりもする。
仮説演繹法は前著にもあったようだ。
すごく大切な考え方だということは理解できた。
前に読んだときより、頭に入ってきやすく感じたのはなぜだろう?
ちなみに、第6章の推論の誤りのところも今回加筆されたところであるとのこと。
前件否定、高件肯定などの誤りについての説明はとても分かりやすかった。
「誤った二分法」は、そういう名前こそ知らなかったけれど、まあ実生活でも見聞きする誤謬。
でも、「滑りやすい坂論法」と4個概念の誤りは今回初めて知った。
最後はバイアスの話と、因果関係と相関関係の話。
バイアス=悪という考えもまたバイアス、というところが面白かった。
ここは他の著者の本でもよく取り上げられる内容なので、わりとすんなりと読み進めた。
筆者独自の「羹懲りバイアス」に囚われず、『論理的思考 最高の教科書』で懲りなくてよかった。
ただ、編集者さんが気づいてほしい明らかな誤りが。
p84④の解説文は、⑤の内容になっている。
練習問題の解答に誤りがあると読者としては不安に駆られる。
あとは、p241「ストレスからの開放」とある。
一般的には「解放」だと思うのだが、心理学ではそのような言い方があるのだろうか?