あらすじ
ひとり語りでつぶやかれた真摯なメッセージ。物ごとのありよう、人の感情、他者との交流。生きてきた中で、繰り返し考え、心に刻まれ、こぼれ落ちた言葉のしずく。水滴、波紋、風のゆらぎ、雨つぶ。朝もや、にじむ光、圧縮された空気。水と大気をテーマに撮影された写真と静かな言葉が身近な異世界に連れて行ってくれる。
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Posted by ブクログ
銀色夏生さんのエッセイを初めて読んだ。
読後感がすごく心地よくて、たしかに!!と納得した言葉がたくさんあった。
自分の気持ちを言語化することの大切さを感じたし、言語化することでさらに気づけることがあるんじゃないかと感じた。
そして、言語化を手伝ってくれる私じゃない誰かはすごく特別な存在なんだと感じた。
私のまわりにはなぜか一緒に考えてくれる人が多い。そんな素敵なみなさんに、日々感謝を忘れずにいたいな。
そして、私も誰かの気持ちを言語化する、お手伝いが出来たらいいな。
自分の思っていることを誰かにわかってもらえることって大切で、人はやっぱりひとりでは生きていけないな、とも感じました。
ここからは気に入ったページのメモ。めちゃくちゃネタバレ。
(使っている言葉、話し方)
その人が使う言葉は、その人が自分に使うことを許可した言葉。
使いたいと思っている言葉。なので、言葉を聞くだけでその人の価値観が明らかになる。
汚い言葉や下品な言葉を使う人は、自分は汚く下品な言葉がふさわしい人間だと心の奥で認めている人だ。
しゃべり方もそう。その人そのものが表れてる。リズムとか間とか抑揚。ひとりひとり全然違う。
声と声じゃないところの境目みたいなところに何かがある。
話すことの中にいろんな要素を感じながら話すのはおもしろい。
(不満のすみか)
不満は今持っているものの重要さを忘れた時に出てくる。
(外の声が自分の中にあるものを響かせる)
人は自分でうすうす思っていたけど言葉にしていなかったことを外から聞くとハッとする。
人の言葉に安心したり、感動したり、腑に落ちたりするのは、もともと自分の中で無意識にずっと思っていたから。
自分が思っていることを誰か他の人の言葉で聞きたい、誰か他の人の口から聞きたい、誰か他の人の声で聞きたいっていうのはあると思う。
(声のこと)
声は心の奥にあるものを伝えていると思う。
人が人と会話する時、その人の心の奥の本質的なものや状態が声とともに流れ出ている。
仕事で話をする時は、特に気をつけて、誠実さや安定感、平和で穏やかな気持ち、そういう心理状態で話す。それが伝わるということを意識している。
(そこにあらわれる)
会ったあとに心に広がる感情とか気持ちっていうのが、正しくその人との関係をとらえていると私は思う。
(実際に見るってことの貴重さ)
それを見たっていうことがすごく重要なものとして心の中に残ることがあります。手に入れたり近づいたりとかしなくても、実際にそれを見たっていうことがすごいこと。
ものすごく大きなことなんです。
(出来事と感情)
出来事はただそこにあるだけ。
解きほぐしたいのは自分自身の感情。
もやもやの原因をつきとめたい。
解消するまで分け入る
それは外側の現実的な事実とは違うこっち側の問題。
自分が納得するまでぴったりくる感情を探す。
力業で。
ぴったりくる感情をつかむともやもやは解消する。
そうか。
そしてまた現実は動いていく。
するとまた自分の心の中にすっきりしないものが生じる。
またそれを考える。
解消するまで。
なにかひどいことが起こった時は、一瞬だけそれをそのまま感じて、すぐに出口を教えてあげる。帰ろうとしなかったら背中を押すよ。
解釈によって感情はどんどん変化していく。
感情は明晰なまま変化し続ける。
Posted by ブクログ
本屋でこの本を見かけて直感的に良さそうだなと思って買って積読してたんですが、ふと読んでみようと思って買って読んだらめちゃくちゃ心に響いて買っといて良かった。
読んで良かったと思いました。
自分では言語化できないけど思ってる事を著者が言語化してくれてたり、そういう考え方もあるなぁと共感できる言葉も多かったです。
モノクロ写真が好きなので、モノクロ写真も良かったです。
心地よい一冊でした。
Posted by ブクログ
銀色さんのひとりごと集。銀色さんが水と大気をテーマに撮った写真と静かな言葉で構成された本。表紙も月の写真(多分月だと思うんだけど)がとても綺麗。
つれづれノートを読んでいても、時々はっとすることをつぶやいている銀色さん。つれづれ読む時付箋が必要だったりするほど、核心を突いた言葉がさりげなく書かれていることがある。この本はそういう日常で感じたことをひとりごととして、詩的な感じにまとめてあって読みやすい。
どのページも考えさせられたり、心が軽くなる言葉がある。特に感じ入ったのは次の言葉たち。もう全ページの言葉がぐっとくるんだけど厳選に厳選を重ねて自分メモとして書いておく。感動したことも日常に流されて割とすぐに忘れてしまうので、いつでもこの本を開いて言葉たちと触れ合おうと思う。
*その人が使う言葉は、その人が自分に使うことを許可した言葉。汚い言葉や下品な言葉を使う人は自分が汚く下品な言葉がふさわしい人間だと心の奥で認めている人だ。
*漠然とした不安と具体的な心配は別。(漠然とした不安でモヤモヤしてしまうことあるけど、確かに無駄なモヤモヤである)
*元気な時は元気にやればいい。それがまわりにとっても助けになる。元気のない時はしょんぼりしてていい。私が元気な時は私がやる。(元気な時は元気にやって、元気ない時はしょんぼりしててもいいんだなぁ。確かにそうだ。)
*幸福を図るのは自己満足度。自分がどのくらい満足できているか。(足るを知るだ)
*大事なのは自分がいて、自分の心をふるわせるものがあるということではないかと思います。(シンプルイズベストの考え方)
*風が吹いてきて、それに舞う葉っぱのようなさりげなさ以上の言いたいことは特にない。(この表現良いなぁ)
Posted by ブクログ
銀色夏生さん。
高校時代、漫画研究部の仲間に教えてもらった作家さん。初めて読んだのは何かの詩集。
当時の自分にはピンとくる言葉は少なかったけれど、空気感が好きで、みんなで詩をイメージしたイラストを書きあっていた。
そこから数十年。
がむしゃらな時期を経て、少し丁寧さや余白を意識する年齢になった。
そして久しぶりの手にとった銀色夏生さんのひとりごとは、とても自分にフィットしてきていると本作を読んで感じる。
背表紙には「静かな言葉が身近な異世界に連れて行ってくれる」とあるが、私にとっては自分の内面世界を照らし出してくれる言葉たちだと思った。
自分の内面世界もまた、異世界なのだろうか。
しらんけど。
Posted by ブクログ
「静かなひとりごと」その中には、今までの人生経験から感じたことや学んだことがたくさん詰まっていました。
感じたことや学んだことってやっぱり言葉などの目に見える形で残すことがすごく大切だと気付かされました。
自分の人生で止まったり、悩んでしまった時は深呼吸してこの本を読みたいと思います。
Posted by ブクログ
ここ1〜2年、ようやく人間としての思考や他人との距離の取り方、違いを感じることができるようになってきた。
この本は、自分が元々持っていて、大事にしたいなと思っていた感情と、やっと理解することができた物事を、どこか突き放しながらも柔らかく言葉にして教えてくれた。