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ひとり語りでつぶやかれた真摯なメッセージ。物ごとのありよう、人の感情、他者との交流。生きてきた中で、繰り返し考え、心に刻まれ、こぼれ落ちた言葉のしずく。水滴、波紋、風のゆらぎ、雨つぶ。朝もや、にじむ光、圧縮された空気。水と大気をテーマに撮影された写真と静かな言葉が身近な異世界に連れて行ってくれる。
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Posted by ブクログ
銀色夏生さん。 高校時代、漫画研究部の仲間に教えてもらった作家さん。初めて読んだのは何かの詩集。 当時の自分にはピンとくる言葉は少なかったけれど、空気感が好きで、みんなで詩をイメージしたイラストを書きあっていた。 そこから数十年。 がむしゃらな時期を経て、少し丁寧さや余白を意識する年齢になった...続きを読む。 そして久しぶりの手にとった銀色夏生さんのひとりごとは、とても自分にフィットしてきていると本作を読んで感じる。 背表紙には「静かな言葉が身近な異世界に連れて行ってくれる」とあるが、私にとっては自分の内面世界を照らし出してくれる言葉たちだと思った。 自分の内面世界もまた、異世界なのだろうか。 しらんけど。
寝る前に読みたいなと思える一冊でした。 当たり前すぎて忘れていたことだったり、アセアセセカセカしてしまって遠くへ行ってしまったことをそっと取り戻せたような気がします。 静かで優しくてあたたかくて力強いひとりごと 定期的に読みたいです
銀色さんのひとりごと集。銀色さんが水と大気をテーマに撮った写真と静かな言葉で構成された本。表紙も月の写真(多分月だと思うんだけど)がとても綺麗。 つれづれノートを読んでいても、時々はっとすることをつぶやいている銀色さん。つれづれ読む時付箋が必要だったりするほど、核心を突いた言葉がさりげなく書かれて...続きを読むいることがある。この本はそういう日常で感じたことをひとりごととして、詩的な感じにまとめてあって読みやすい。 どのページも考えさせられたり、心が軽くなる言葉がある。特に感じ入ったのは次の言葉たち。もう全ページの言葉がぐっとくるんだけど厳選に厳選を重ねて自分メモとして書いておく。感動したことも日常に流されて割とすぐに忘れてしまうので、いつでもこの本を開いて言葉たちと触れ合おうと思う。 *その人が使う言葉は、その人が自分に使うことを許可した言葉。汚い言葉や下品な言葉を使う人は自分が汚く下品な言葉がふさわしい人間だと心の奥で認めている人だ。 *漠然とした不安と具体的な心配は別。(漠然とした不安でモヤモヤしてしまうことあるけど、確かに無駄なモヤモヤである) *元気な時は元気にやればいい。それがまわりにとっても助けになる。元気のない時はしょんぼりしてていい。私が元気な時は私がやる。(元気な時は元気にやって、元気ない時はしょんぼりしててもいいんだなぁ。確かにそうだ。) *幸福を図るのは自己満足度。自分がどのくらい満足できているか。(足るを知るだ) *大事なのは自分がいて、自分の心をふるわせるものがあるということではないかと思います。(シンプルイズベストの考え方) *風が吹いてきて、それに舞う葉っぱのようなさりげなさ以上の言いたいことは特にない。(この表現良いなぁ)
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