【感想・ネタバレ】嫌いなら呼ぶなよのレビュー

あらすじ

妻の親友の家に招かれた僕。バーベキューを楽しんでいると急に離婚裁判が始まり……怖すぎるのに笑えてくる〈ブラック綿矢りさ〉全開! 心に潜む「明るすぎる闇」に迫る全4作収録。解説=ふかわりょう

悪いのは不倫した「僕」だってもちろんわかってます。でも……。胸の奥でざわつく本音がスパークする表題作「嫌いなら呼ぶなよ」。プチ整形を明かしたら職場で執拗にいじられた「私」。吹っ切れて一発逆転を狙ったら、まさかの大成功?(「眼帯のミニーマウス」)。いっそ開き直って人生のリミッターごと外せ! 心に潜む「明るすぎる闇」に迫る全4作収録。パンクな毒が炸裂する、綿矢りさの真骨頂。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『嫌いなら呼ぶなよ』は、私にとって初めての綿矢りさ作品だった。これまでの作風を知らないため比較はできないが、読後にまず感じたのは「思っていた以上にパンクな小説だ」ということだ。

登場人物たちは決して立派な人間ではない。承認欲求や嫉妬、見栄や自己正当化など、人間の格好悪い部分を隠そうともしない。しかし本作はそれらをただ批判的に描くのではなく、どこか可笑しさや痛快さを伴って描いている。そのため読者は登場人物に呆れたり笑ったりしながら、気が付けば物語に引き込まれてしまう。

特に印象的だったのは、世間の常識や「こうあるべき」という空気に対する反骨精神だ。誰かを傷つけないよう慎重な言葉が求められる時代だからこそ、本作の遠慮のない視線や鋭いユーモアは強いエネルギーを持っているように感じられた。毒気はあるのに読後感は重苦しくなく、むしろ爽快ですらある。

人間の醜さや滑稽さをここまで面白く、そして生き生きと描けることに驚かされた。綿矢りさ作品の入口として読んだ一冊だったが、その鋭さと勢いに強く魅了された。ほかの作品も読んでみたいと思わせてくれる、印象深い読書体験だった。

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人は誰しもダークな部分があるとは思うのですが、色んなタイプの性悪が詰まっていて面白かったです。

「眼帯のミニーマウス」は主人公に共感できる部分が多かった。
「神田夕」と「嫌いなら呼ぶなよ」は、アンチコメントする人や不倫をする人はこんな内心なのかな?愚かだなぁと思ったり、不倫の情けない言い訳にむかついたり。
そして「老は害で若も輩」では、ライターと作家の暴走にとってもイライラして主人公に同情していたら、最後にスカッと爆発してくれて良かった。ババア死ねの後どうなったのか、すごく気になります。

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2026年05月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

綿谷さんの作品は読むエネルギーが必要。
毎日少しずつ読んだ。
ババア死ねのワードは思わず笑ってしまった

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2026年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

待ちに待った綿矢りささんの小説
可愛い装丁でとりあえずこの本を買ったけど
心情の描写がすごすぎる
4作の短編が入っていて、どれもコロナ禍のこと
『眼帯のミニーマウス』が1番好きだった
割り切っていて冷たいけど、芯はあるしかわいい魅力的な女の子が、ずっと前関わりのあったネッ友の量産型女子を思い出して懐かしかった
0と100だけではない厭らしい感情の描き方がリアルで、他の作品も読んでいきたい

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2026年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 コロナ禍以降の社会的空気を色濃く映し出した、四編から成る短編集。整形の告白、推しへの過度な愛着、不倫、老害/若害といった題材はいずれも現代的だが、読後に残ったのは、単なる時事性というよりも、人間の内面に潜む本音そのものだったように思う。
 登場人物の多くは、率直に言って人格的に好ましいとは言い難い。倫理的にも感情的にも、共感が難しい場面は少なくない。それでもなお、不思議と完全には突き放すことができなかった。「理解できてしまう」感情が、読者である自分の内側に引っかかり続けたからだと思う。
 とりわけ表題作「嫌いなら呼ぶなよ」では、その感覚がより強く意識された。不倫関係にある当事者に非があることは明らかだ。ただ、それを「正義」として集団的に断罪する側も、少し距離を置いて眺めてみると、同じくらい醜く、どこか滑稽にも映った。本当に嫌悪しているのであれば、関係を断てばいいはずなのに、あえて呼び出してしまう。その行動に、人間の卑小でいやらしい心理がはっきりと表れているように感じた。
 綿矢りさの文章は、本作においても相変わらず鋭く、中毒性がある。穏やかな笑顔のまま、内面の闇を丹念に煮詰めて差し出しているかのような印象を受けた(あくまで想像ではあるが)。読んでいるあいだは奇妙な爽快感があり、読み終えたあとには、じわじわとした居心地の悪さが残る。その余韻も含めて、個人的には強く印象に残る一冊だった。

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2026年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めての綿矢さんの作品。まず思ったのが、文章が喋っているように感じた。リズムがいいからだろうか?文体がいいから?そもそも、文章のリズムがいいってなんだろう?文体がいいって何?私の語彙力では上手く説明できないのが悔しい。一番印象的なのが、主人公の心のなかにある気持ちが全て書いてあることだ。今まで読んだことがある本では、この感覚は味わえなかった。各短編に登場する人物の心の中の気持ちを表現するのが凄く上手いと感じた。とても、リアルだと思う。これが、よく言う心理描写が上手いということなのかな?

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2026年05月25日

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