あらすじ
故・経済評論家山崎元氏が最も信頼した個人投資家・水瀬ケンイチ氏。ベストセラー『ほったらかし投資術』の共著者であり、『お金は寝かせて増やしなさい』もベストセラーに。ごく普通のサラリーマンだった水瀬氏が、億万長者になった25年間の道のりを全公開
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第Ⅰ部 実践編
第1章 インデックス投資前夜の大迷走時代
第2章 激動のインデックス投資の道のり 【初期】
第3章 困惑のインデックス投資の道のり 【中期】
第4章 豊穣のインデックス投資の道のり 【後期】
第5章 初期・中期・後期を通してわかったこと
第Ⅱ部 理論編
第6章 25年間で学んだ投資と人生の5つの真理
投資は「資金に余裕がある人がやるもの」から「必修科目」へ
第7章 増やしたお金の今後の使い方・取り崩し方・たたみ方
第Ⅲ部 Q&A編
水瀬ケンイチが投資の疑問・不安にズバリお答えします!
日本人向けに最適化したインデックス投資のスタートGUIDE
Posted by ブクログ
山崎元さんの弟子ということだけありやはり納得感の強い内容です。
結局はインデックス投資で長期間運用。
これは頭ではわかっているが、投資の勉強をすればするほど、もっと効率的に資産が増えるものがあるのではないかという錯覚に陥る。
だからこそ原点回帰を図るためにこの本を手に取った。
そういう使い方がとても合っている本だと思う。
著者は投資未経験からトイレトレーダーを経て、積立投資に落ち着いたとのことなのでとても説得力があるし今の自分には共感できる部分も多い。
大袈裟に言えば私がこれからするはずだった個別株での失敗を著者の経験が防いでくれたとも言えるのではないか。
投資に色を出しそうになったら意識的にこの本に帰ってこようと思う。
そう言えば私が投資を始めたきっかけは山崎元さんの「お金の増やし方を教えてください」という本だったなぁ。
Posted by ブクログ
インデックス投資について書籍やブログで発信を続けてきた水瀬さんの集大成的な本だと思う。ご自身の人生、投資の経験、金融の理論についてかなり踏み込んで書かれている。冒頭に少しだけ登場する「茶髪の女友だち」ってもしかして…と思ったら最後に再び言及があって思った通りだったので笑った。
リーマンショック時の仲間の豹変や匿名掲示板でのバッシング、心身の負担の大きい部署への異動、投資も人生も順風満帆とはいかない。一寸先は闇、何が起きるかわからない。不測の事態を乗り越えるのに必要なのは、ブレない信念と生活を防衛できる資金。お金=幸福ではない。でもお金は人生から不幸を遠ざける助けになってくれる。25年間インデックス投資を続けて億の資産を築いたのは本当に凄い。お金の不安から解放され、現在も会社員として勤務し、仕事を頑張りながら投資情報の発信を続け、趣味を楽しみ、会いたい人に会いに行く生活からは50代にして人生をクリアしてしまったかのような圧倒的強者感が漂う。
自分は現在9年目のインデックス投資家。今では9年前の何倍もの金融資産がある。ほぼFIを達成したような額にまで達した。そうなれたのは水瀬さんと山崎元さんのおかげだ。『ほったらかし投資術』をはじめとする、お二人の書籍やブログやコラムがあったからインデックス投資を知り、始め、継続することができた。人生の恩人として感謝している。
インデックス投資なんて毎月積立設定したらあとはほったらかすだけだから簡単だと思われるかもしれないけれど、市場が好調でも不調でも、欲を出さず、周りのノイズに惑わされず、初志貫徹で継続するのは決してたやすくはないよ、と当事者の一人として思う。高配当株や暗号資産やゴールドへの誘惑を断ち切って、もっと言えばS&P500ですらなく、「長期・分散・低コスト」の基本姿勢のもと全世界株式を積み立て続けるのは、知識に支えられた信念がなければできることじゃない。
Posted by ブクログ
生活防衛資金の目安は、単身者なら月の生活費✕6カ月、家族持ちなら月の生活費✕12ヵ月が望ましいといわれている。しかし、私はリーマン・ショック、東日本大震災の経験から、生活費の2年分まで用意することを目標にしてよいと思う。
投資とは、お金を増やすことではなく、人生の選択肢を増やすことだ。そして、その選択肢を有効活用するためには、投資に縛られることなく、自由な時間と心の余裕を持つことが何よりも重要なのだ。
多くの人は「お金がないから」という理由で、安全欲求の段階に留まり続けている。体を壊すような職場でも辞められない、家族との時間を犠牲にしてでも働き続けなければならない。これでは、より高次の欲求を満たすことができない。
しかし、適度な資産があれば、この安全欲求から解放される。結果として、真に大切なことー健康、家族、自己実現ーに時間とエネルギーを向けることができるようになる。これが、資産形成の真の価値なのだ。
株式60%:債券40%の伝統的な資産配分でも、取り崩し率を3・5%程度に抑えれば、50年間の退職後の期間でも資産が枯渇する確率は約10%以下に抑えられるという。これは、1億円の資産なら年間350万円程度の取り崩しが可能であることを意味する。
自分の投資に関する情報を「見える化」しておくことが大事です。たとえば、
・証券会社の情報、口座番号、パスワードの一覧をまとめておく
・自分の投資方針や目的を言葉にして残す
・いざというときに連絡できる証券会社や税理士などの緊急連絡先を書いておくこうした情報を文書で残しておくだけでも、ご家族にとっては大きな助けになります。
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この本を購入するまでは、著者のこれまでのインデックス投資に関する著書の集大成的な本かなと思っていましたが、嬉しい意味で裏切られました。
第一部の実践編では、著者のこれまでの投資遍歴が、今までの著書より、より具体的に語られており、序盤から引き込まれました。
この点、これまで投資したことのない方でも、著者に親近感を持って読んでもらえるよう、とても工夫されているように感じました。
私的に、購入して良かったと思ったのは、第7章の投資で資産を増やした後の行動についての部分でした。
ここは読んでいて、自分の今後の投資のあり方や行動、社会貢献のやり方等について、気付きをもらえました。
本書は、投資未経験者の方やインデックス投資をしている方に限らず、私のように個別株で投資をしている方にとっても、いろいろな気づきをもらえる良書だと思います。
Posted by ブクログ
ほったらかし投資について著者や山崎さんの他の著者も読んだ上で、本書を読むことでインデックス投資の優位性についてより納得することができた。
また、著者が始めた頃に比べて圧倒的にインデックス投資が容易にできる現在の環境が有難く感じた。
[覚えておきたいこと]
☆オルカン: 個人向け国債 変動10年=8:2
(外国債券は為替の影響を受けるので不要)
生活防衛資金は多めに生活費2年分を目標に。
☆ 「なぜほったらかしでも株価は上がると言えるのか?」
→ 資本主義経済の拡大再生産は人間の豊かになりたいという欲求をエンジンにして企業価値の長期的な上昇と株価上昇をもたらす。(リスクプレミアムはこの結果として表れる。)
→ シーゲル博士による200年間の過去の実績。(インフレ調整後で年率6.6%のリターン)
→行動経済学の観点から見ると、投資家が自分の予測能力を過大評価する「過信バイアス」や、利益と比べて損失に対する心理的影響が約2倍大きい「損失回避バイアス」、最近のできごとを過大評価する「直近性バイアス」などによる損失を避けることができる。
☆ 「毎年の資産残高✕4%」の定率取り崩しがオススメ。
→相場の状態により取り崩せる金額が毎年変わってしまうことと、下げ相場時や資産全体の残高が減ってきた場合に取り崩せる金額が減少するデメリットはあるが、定額取り崩しのデメリットである相場が安い時にたくさんの資産を売却してしまうというリスクを回避できることで資産寿命を長く維持しやすい。(4%は30年程度を想定しているので50年なら3.5%に)
順番はNISA口座より課税口座から先に。含み益や株価を気にするのではなく、所定の資産配分を維持できるようにバランスよく売却していく。
☆金投資や暗号資産投資をしない理由→ 株式や債券といった市場規模の大きい資産に投資することで、「資本主義経済全体の拡大再生産」に乗っていくという考え方に基づいた投資方針だから。
金は、配当や利息を生まない資産で、それ自体が価値を生み出すものではない。価格が上がるとしたら、希少性や投資家の不安心理によるもので、それは経済成長とは別のメカニズム。暗号資産も金と同じような位置づけで、価格の上下は投機的な動きによるもの。
Posted by ブクログ
ほったらかし投資術の著者によるインデックス投資に至る経緯説明の本。限りなく5つ星に近い4つ星。経験談だからそこそこ面白かったり考えさせられたりした一方で投資的にはほったらかし投資術の補完的な内容程度とややおのろけ話と投資以外の金の扱いについて少し説教臭い話が入ってないかというところも。みなせさん的にはチャート分析もファンダメンタル分析も全く唾棄すべき方法だったみたいでインデックス投資じゃないとダメでしょ、という結論にちとそれは極端かもと少し引いてしまったところだが、無駄に時間が他の方法では掛かるもんなんだなというのは納得した。ここに至るまでの努力は涙ぐましく、こんなに勉強されたんだな、と尊敬の念は強くなった。なぜS&P500(米国主要株)ではダメでオルカン(全世界株)なのか?なぜ世界債券の投信は考慮しないのか?についてはほったらかし投資術の本で疑問だったが、こちらの書籍で水瀬さんなりにオルカン&変動国債でやりたい理由が理解できた。なぜインデックス投資がこんなにうまくいくのかについては前著もこちらもうまく説明できていないのでは?と思ったが、故山崎さんとは資本主義経済の拡大再生産云々と議論されたとあとがきにあったりで、それができたらノーベル経済学賞級の話で誰もが納得する理論がはっきりしたらほんとに世界中のほとんどの人達がインデックス投資を始めてしまうかもという話なのかも。実は地球ポートフォリオ理論というxにある元家電製造会社員さんの話が私には参考になったよ、とここでは書いておいた上で、ますますオルカン投資中心にやってみるかと気持ちを強くした。まあ、歳も歳なので8資産均等投信もある程度手を出してる。もっとオルカンの比率を上げて8資産均等投信の方を水瀬さんのいう国債の代わりにすれば良いのかな?とか考えたりした。
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【目的はお金を増やすことではない】
水瀬さんが投資生活25年で歩んできたリアルが表現されており、興味津々で読ませていただきました。
わたし自身はインデックス投資の最大のメリットは、手間がかからないことだと思っています。お金を増やすことに時間を費やして、費やしたほどの見返りがないのであれば、できるだけ時間をかけずにそこそこのリターンを得る方がよいと考えます。
インデックス投資はまったくといっていいほど手間がかかりません。積み立て設定をしてあとは放置プレイです。自動的に投資信託が買われ、自動的に資産が増えていく感じです。歩みは遅いですが、特にはじめの3~5年間はマイナスになったりしますがそのあとの伸びしろは大きいです。時間をかけてゆっくりと増えていきます。
企業の財務状態を調査したり、株価のチャートを見て売買のタイミングを考えたりする必要はありません。そんな時間があれば家族と過ごしたり、映画を見たり、本を読んだり、友達とキャンプへ行ったり、充実した時間を過ごすことができます。
投資はお金を増やすことが目的ではなく、増えたお金で経済的自由を手に入れ、自由な時間を手に入れることが目的だとわたしは考えています。
本書はお金が増えた後の取り崩しに関しても述べられています。
人により取り崩し方が異なってくると思いますが、定率で取り崩すことを推奨されています。
わたしも定率で取り崩すことには賛成ですが、わたしの場合、取り崩して75歳で資産を使い切ることをねらっています。さらに、75歳まで年金受給は繰り下げ、75歳からは年金だけで生活することを考えています。(わたしは厚生年金ですので、できる技かもしれんませんが・・・十分すぎる年金がもらえる)
この方法によりDIE WITH ZEROを成し遂げることができます。死んでしまうと天国へは1円も持っていけませんし、「争続」問題もなくなります。なんせ1円も資産がないのですから。
Posted by ブクログ
インデックス投資の入門書。
投資の目的を「人生をより豊かにすること」とする姿勢に深く共鳴した。
周囲から「変わっている」と言われた時代にも、揺るがず積み上げてきた信念。
その強さと精神力には、ただ敬意しかない。
日々の1%の積み重ねが、やがて一年で37倍の差となる。
インデックス投資こそ、その真理を体現している。
Posted by ブクログ
インデックス投資を推進してきた著者が、改めて、自身の投資人勢をまとめた本です。その時々に起こったことや考えていたことが書かれていて、これからインデックス投資を始めていく人に、リアルな投資人生をイメージできると思います。
Posted by ブクログ
水瀬ケンイチさんの「お金は寝かせて増やしなさい」を読んでなければ、インデックス投資を始めるのが数年遅くなったかも知れません。
水瀬さんには感謝しかありません。
本書では、水瀬さんの投資歴だけではなく、プライベートな歴史も語られており、私の境遇と重なることが多いため、自分の人生を振り返りながら楽しく読ませていただきました。私には特に、6章以降が大変参考になりました。最後のオチも最高です。
水瀬さんに比べれば、投資歴、投資額とも、遥かに及ばない投資家ではありますが、投資はあくまでも手段であって目的ではないを肝に銘じ、謙虚に、継続して投資を続けて行きたいと思います。
また、水瀬さんと同様に、社会貢献も行いたいです。