あらすじ
初めて秋子に会ったのは、大学生協の食堂だった。ちょっと壊れている彼女と授業をサボって出かけ、死んだ兄貴の話を聞かされた。彼女が僕にどうしても伝えたかった思いとは? 胸が詰まるラストの表題作ほか、「小鳥の恩返し」「卒業文集」など、文学的な香りが立ちのぼる、緻密で美しい13の傑作短編集。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
まだ読んでない短編集の収録作品もあり。
何とももう小気味よくまとまっているなぁ、と感心。
河童にはやはりぐっときて、表題作も良かった。
Posted by ブクログ
森博嗣自薦の13の傑作短篇。
森博嗣らしいどこか冷徹で、どこか乾いた、だけど哀しみを湛えた空気感。
現実と非現実のあいまいな境界を薄いフィルターを通して眺めているかのような作品たち。
特に好きなのは「キシマ先生の静かな生活」と「河童」。
随所に見られる理系的観察眼にクスッとしながら、論理的にはそうだよな~と納得させられる。そろそろ癖になりつつあるこの世界。
読み終わったそばから、次はどれを読もうかと考えてしまうのはもう抜けられなくなっているからか。