あらすじ
手と足がない先生、赤尾慎之介が受けもつ子どもたちは、6年生になった。発達障害をもつ転入生に戸惑ったり、万引きやいじめの問題が起こったり、運動会では組体操に情熱を燃やしたり……。そして、赤尾と28人の子どもたちは、卒業の日を迎える。映画化で話題の前作『だいじょうぶ3組』に続いて、教員として3年間を過ごした著者自身の経験をヒントに、感動の1年間を描いた小説。
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Posted by ブクログ
「五体不満足」の著者乙武洋匡氏が杉並区杉並第4小学校教諭時代のエピソードを書き、映画化されたもの 学童を愛し続ける姿勢が子どもの心を掴み、エネルギーを与えて本来の教育が生き生きと描かれている ついつい涙がほおを流れていくこと、しばしば 「65」、「だから、僕は学校へ行く」、「だからこそできること」をよんで見たい
Posted by ブクログ
『だいじょうぶ3組』の続編。
前作のテーマ『普通じゃないことの何がいけないのか』に加えて
『一般的に普通じゃないとみなされる人や物事を尊重すること』と
その難しさについて描かれていたように思う。
発達障害児というある意味爆弾(失礼)を放り込まれたことで
子供たちが成長していく様が見事。
春菜さんのお父さんを説得しに行くくだりは微笑ましくも涙が出た。
前作のレビューに
『小学生でこういう先生に出逢えたら、幸せな大人になれる気がする』
と書いたけど
こういう生徒に出逢えた赤尾先生も幸せなはずだと今作を読んで思った。
今回は紺野先生の存在が前作よりも大きかったと思う。
赤尾先生を諭す言葉には前作以上に重みがあった。
対照的に、前回歩み寄ったかなと思えた学年主任の青柳先生が
元に戻ってしまったというか頑なになっていたように見えたのが少し残念だった。
親子間でも、友達との間でも、
成長したからこそお互いの愛情を測り兼ねるもどかしさも描かれていたと思う。
それを教えてくれたのは転入生の泰示くん親子だった。
それと同時にこの親子が現在の社会における生き辛さも教えてくれた。
『だいじょうぶ3組』ほどじゃないけど
読み終わったらやっぱり頬がバリバリに固まっていた(爆)。
これもやっぱり人前で読めない(笑)。