あらすじ
「一編でも読者が心から怖がってくれれば、編者冥利に尽きる」
怪異の名手・三津田信三が自ら選んだ、国内外のホラー名作十三篇。
それに加えて、三津田氏が今作のために書いた「霧屍疸村の悪魔」を収録した珠玉のホラーアンソロジー。
他では味わえない異様さ、不穏さ、無気味さ、そして忌まわしさを、存分に感じてください――。
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Posted by ブクログ
色んな怖い話が読めて面白いです。
人が恐れるもの恐怖とは簡単に共感できないんだと知れてよかったです。
外国の怖い話というのがとても興味深く、悪魔やばいなと思いました。
それぞれの話ごとに三津田さんの解説もあり、読み応えがあります。
作者の巻末書き下ろし番外編【霧屍疸村の悪魔】を皆さんに一読してほしいです。
とても面白かったです!!
田中貢太郎【竈の中の顔】
橘外男【逗子物語】
宇江俊勝【蟇】
ロバート・ルイス・スティーブスン【ねじけジャネット】
マイクル・アレン【アメリカからきた紳士】
の作中に登場する「おばけの足音」という話が特に面白かったです!!
オススメです!!
Posted by ブクログ
三津田信三によるホラーアンソロジー。国内編、海外編、番外編に分かれている。番外編に収められた三津田の自作『霧屍疸村の悪魔』(pp337-390)は、作者が怪異小説に親しむようになったきっかけを振り返りつつ、でも日本人の子供にとって悪魔ってなんだかよくわからなかったというエッセイのような文章のあと、民俗学者から聞いた体験談を書き起こしていくスタイルの短篇で、前半で振り返られる有名な作品群へのオマージュのような味もあり、とても楽しく読めた。丘美丈二郎『佐門谷』(pp125-152)では作者の仕掛けたトリックに見事に騙され、菊地秀行『茂助に関する談合』(pp157-165)では声だけの存在に息をのみ、ロイ・ヴィカーズ『八番目の明かり』(pp221-245)ではロンドンの地下鉄の駅とトンネルに沈んでいく気持ちになった。