あらすじ
女性と幼女の死体が横浜市、佐野市で次々と発見された。その頭からは脳がえぐり出され、手足からは肉がそぎ取られていた。警視庁捜査一課の刑事・水野薫は、被害者のひとり、結城みちるの交際相手である大学准教授・日下部遼の自宅を訪ねた。日下部は、文化人類学者であり、協力して連続猟奇殺人鬼の心理分析(プロファイリング)を行うことに。次第に浮かび上がってくる衝撃の真実。ベストセラーになった『多重人格殺人』を改題し、大幅に手を入れたホラーミステリーの傑作が遂に、復活。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
野方
太田知翔
太田佑一
水野薫子
加藤
稲沢吾郎
佐竹勝利
慎介
結城みちる
橋本明日香
日下部遼
太田行徳
朝倉文丈
三麗
白石まゆみ
岬令子
三橋みどり
浅野信次郎
阿部定
沼田千里
椎名一郎
松本幹男
須田
田中一三
田中石橋
巻田要一
巻田竜平
Posted by ブクログ
民俗学や歴史の中で語られるカニバリズムにリアルを感じて、世界観に引き込まれた。本当にこういう儀式や風習が存在した時代があったのかな、と思わされたので調べてみたい。
特に印象的なのは、ここで描かれる食人に対して嫌悪感よりもむしろ尊さを感じたことです。
文化や風習という歴史的背景と、犯人の孤独心や愛に対する執着心が重なって生まれた行為であり、私の中では正当化されてしまった。
食人に対して単にグロい、怖い、ではなく美学を感じさせるのはこの小説ならではだと思う。
日常的な料理の温かく美味しそうな描写によって、犯人による食人描写の生々しさが際立っていた点も良かった。
ただ、個人的には蛇足な部分も多く、もう少し犯人の人格や心情を深く語って欲しかったなと思う。
全体としてはとても面白かったです。
Posted by ブクログ
女性刑事の水野と文化人類学者の日下部は残虐な連続殺人事件を追っていた。それは被害者の頭部に穴が開かれ脳みそを取り出されている事。また並行して犯人の僧侶の知翔についても同時に描かれている。脳を食べると神秘的な超能力を得る、ということに囚われより脳を欲するようになる…。知翔が殺すことは被害者に対し救いであると思っている傍ら、食べたいという欲求に争おうと苦難していることに興味をそそられた。ただ殺すことに快楽があるってだけじゃないっていう。目的は父と同じ一族に入りたかったというだけで。それだけで歪んでしまった知翔に少し同情してしまった。そして水野と日下部は協力して捜査をしていくのだが、いかんせん主人公の水野の性別への偏見が凄くて途中で辟易してしまった。男はどうとか、女はこうとか…。あんまり気持ちのいい文章じゃなかったなぁと思う。
最後、知翔が兄を殺し脳を食べているところを二人に見られているシーンは戦慄した。想像するだけで悍ましいシーンだなと思った。
水野と日下部の行動よりも知翔の葛藤の方が心が揺らぐなと思った。
Posted by ブクログ
なかなかのグロさだった。映画『羊たちの沈黙』を思い出してしまった。
私には表現できない残虐な2人の死体が発見される。
この事件の捜査をしていくのだけど、さらに残虐な死体が増えていく…。徐々に真相も分かってくる。その真相がまた気が滅入る。日本でもそういう事があったのか?生きていくためにやらざる得なかったのだろうな。私が知らない歴史に驚いた。
ページがもう残り少ないけど、この話このまま終われるの?どう考えても終われないよね、と心配になった。ちゃんと終了したんだけど、この終わり方はなかなか良いなと思った。最後まで狂気に満ちていた。ずっと頭に残りますね、これは。
話は面白いと思ったけど、登場人物がみんな好きになれず、話にあまり引き込まれなかった…。
Posted by ブクログ
時代小説のイメージが強い和田はつ子さんだが、これは、1996年に『多重人格殺人』として刊行された作品のタイトルを変更し加筆・訂正した本である。
冒頭の話からいやーな感じが…。
女性、子どもの死体が次々と発見され、しかもその頭から脳が抉り出されているという猟奇殺人を捜査するのが、水野薫刑事であり被害者のひとりである女性の交際相手の文学人類学者の日下部が、いつのまにか協力してプロファイリングをする。
栃木県、嬰児殺し、間引きと飢饉の関係、神社の子孫、人肉…
衝撃の真実に怖気がする。