【感想・ネタバレ】みずうみ(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

誰にも言っちゃ、だめだよ。ふたりだけの秘密……高校教師の桃井銀平は、教え子の久子と密かに愛し合うようになる。だが、二人の幸福は長く続かなかった――。湖畔で暮らしていた初恋の従姉、蛍狩りに訪れた少女など、銀平が思いを寄せた女性たちの面影や情景が、中世の連歌のように連想されていく。作家の中村真一郎が「戦後の日本小説の最も注目すべき見事な達成」と評した衝撃的問題作。(解説・中村真一郎、角田光代)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

美しい少女の後を追ってしまうという性癖を持つ主人公銀平。
トルコ風呂(今は使われない言葉となったが)のシーンから始まる。そ、そんな赤裸々な〜と焦りながらもぐいぐい読まされた。
そして銀平は、犯罪スレスレで今なら完全アウトの言動の数々。
ヤバい。教職も解かれ、無敵の人になりつつある。
自らの醜い足に対するコンプレックスや不幸な生い立ちが彼をそうさせているのか。
生きづらそうだ。
故郷のみずうみや過去の女性達の思い出が時々蘇る。現実と幻が交錯し、最後の蛍狩りの夜ではわからなくなってしまう。狂っていきそうで正気に戻りそうで銀平がどうなっていくのか…。不思議な小説。読後、ずっとモヤモヤ感をかみしめている。

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2025年07月27日

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