【感想・ネタバレ】一人ならじのレビュー

あらすじ

合戦の最中、敵が壊そうとする橋を支える丸太がわりに自分の足を使い、片足を失う『一人(いちにん)ならじ』。敵の武将を倒しても首級(しるし)を掻き取ることをせず、すばやく次の敵を求めて前進する『石ころ』。ほかに『三十二刻』『殉死』『さるすべり』など、名を求めず、立身栄達も望まず、黙々としておのれの信ずる道を生きる無名の武士たちとその妻の心ばえを描いた“武家もの”の傑作全14編を収める。

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Posted by ブクログ

この本が、山本周五郎さん作品との出会い。
描かれている物語は、普段の私に教訓として教えてくれるような事ばかり。考え方に、かなりの影響を受けた本です。
山本周五郎さんの作品で1番好きです☆彡
もう、私の手元にある本は、表紙がボロッボロ(^^;)

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2012年08月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

25/11/3~11/8

(きっかけ)
義母からもらってたのを発掘して読んでみた。

(感想)
過去、「樅ノ木は残った」以来の山本周五郎。
「樅ノ木」の内容は全く覚えていないのですが、面白かった、と感じたのだけは覚えています(笑)

今回読んだ「一人ならじ」は、短編集でしたが、とても面白かった。時代物の短編、人を活写し、ドラマと落ちで泣かせる、良い作品集でした。
藤沢周平と似ているな、と感じましたので調べると、やはりこの2人はよく比較して語られるようです。

物語の「一人ならじ」を読んだだけの感覚で行くと、藤沢周平より多少落ちが哲学的に感じました。単純な泣かせでない何かを感じます。また読もう。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

テッパンでおもしろい山本周五郎大先生の短編集のうちの一冊.
今回は「黙々と働く名の知れぬ市井の人が如何に偉いか」という話が多かった気がするが,充実しているのは戦後に書かれた後半の「柘榴」「青嵐」「おばな沢」「茶摘は八十八夜から始まる」の4編だ.

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2017年04月09日

Posted by ブクログ

著作当時の時代背景と現在では比較しようがないが、読めばさまざま考えさせられたり、否定的な意見が出たりもする。

ただこれが山周節なんだろうな。

“茶摘は八十八夜から始まる”はまさにそう。
解説にもあるが、人間回復というテーマが感慨深い。

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2025年04月29日

Posted by ブクログ

山本周五郎の短篇小説集『一人(いちにん)ならじ』を読みました。
ここのところ、山本周五郎の作品が続いています。

-----story-------------
合戦の最中、敵が壊そうとする橋を、自分の足を丸太代りに支えて片足を失った武士を描く表題作等、無名の武士の心ばえを捉えた14編。
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1940年(昭和15年)から1957年(昭和32年)に発表された作品14篇が収録… 『花の位置』だけは、時代小説ではなく、現代小説です。


 ■三十二刻
 ■殉死
 ■夏草戦記
 ■さるすべり
 ■薯粥
 ■石ころ
 ■兵法者
 ■一人ならじ
 ■楯輿
 ■柘榴
 ■青嵐
 ■おばな沢
 ■茶摘は八十八夜から始まる
 ■花の位置
 ■解説 木村久邇典

『茶摘は八十八夜から始まる』だけは再読、残りの13篇は初めて読みました… イチバン好きなのは『茶摘は八十八夜から始まる』ですね、、、

改易で岡崎藩にお預けとなった明石六万石の領主・本多出雲守政利の相伴役を買って出た水野平三郎… 自らも痛みを抱いた武士の落魄した者への労りの情と、それによって甦る誇りの存在が描かれており、平三郎が立ち直るとともに、本多政利が人間回復するという展開が感銘深いですね。

次に印象的なのはタイトルのように爽やかな一篇『青嵐』かな、、、

伊能半兵衛に嫁してわずか12日目の登女(とよ)の前に1歳くらいの子どもを負ぶった女が現れ、旦那の子どもであるから養育費が欲しいと言い、登女は動転するが… 友人の陰謀や、お互いの誤解を乗り越えて、より愛情が深くなる展開が好きですね。

それ以外では、合戦の最中、敵が壊そうとする橋を支える丸太がわりに自分の足を使い、片足を失う『一人ならじ』、

敵の武将を倒しても首級(しるし)を掻き取ることをせず、すばやく次の敵を求めて前進する『石ころ』、

他に『三十二刻』、『殉死』、『夏草戦記』、『さるすべり』、『薯粥』など、名誉や名声を求めず、立身栄達も望まず、黙々としておのれの信ずる道を生きる無名の武士たちとその妻の心ばえを描いた“武家もの”の傑作が堪能できました、、、

小説を愉しみながら、ひとの生き方を教えられたような印象… 更迭が相次ぐ某政権、政治家の皆さんに読んでもらって感想を聞いてみたいですね。

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2022年11月12日

Posted by ブクログ

この作家が上手いのは百も承知。
それよりもこの短編集、ある程度時系列に並べたことによって、その時々の作家の立ち位置的なものがあぶり出された感あり。
もしかすると編者はそれを狙っていたのかもしれないけれども、山本周五郎と言えども、追い詰められたのか、それとも鈍感だったのか、生きるとはそういうことか、と思わざるを得ず、好きな作家ではあるものの、読んでいて息苦しさを覚えることも否定できず。
平和時代の戯言かもしれないけれど、それでも、だからこそ厳しい姿勢が必要かなと。

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2019年07月15日

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時代が映す日本。
戦中に描かれた美学が、今も変わらない真実に思えるのは興味深い。
薯粥と柘榴が秀逸。

「一途不退転の働きをするのには、日常の生き方が大切だ、百石の侍に出世することよりも、足軽として誰にも劣らぬすぐれた人間になれ」

その通りである。

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2019年05月21日

Posted by ブクログ

短編集。戦時中の作品が多く、戦時社会に迎合的な固さを感じる。その中で、「青嵐」「茶摘は八十八夜から始まる」が良かった。11.2.5

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2011年02月05日

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自分の信念を貫き、誰の目も気にせず黙々と生き、誇り高く死んでいく。そうした名も知られない武士を描く短編集。

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2009年10月04日

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