あらすじ
どうかあなたに、希望の光がさしますように。
「太ったら、食べちゃダメなの」。幼いころに聞いた母の言葉をずっと忘れられないでいる早織。
早織は小学校6年生ごろから体重が増えはじめ、体型を何よりも重視する母は彼女の食事量を厳しく制限した。お菓子はダメ、お代わりはダメ。でも、もっと食べたい、もっと痩せたい。
早織は食べて吐くを繰り返すようになり、吐くための食料を手に入れるため、食べ物を万引きするようになってしまう。結婚をして夫と娘と仲良く暮らしながらも、彼女は万引きをやめられないでいた。
そんなある日、早織は妹からの電話を受ける。それはずっと避けていた母の命が、もう長くないと告げるものだった――。
母の呪縛。痩せたいという願い。間違いだとは分かっているのに、今日も彼女は正解を選べない。
既刊続々実写ドラマ化、『殺した夫が帰ってきました』『塀の中の美容室』で大注目の著者が描く新境地の傑作小説。
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
過食嘔吐をして精神安定をさせる女性の物語。
過食する食べ物は万引きにより手に入れることで、
安心と快楽を得ている。
幼い頃から母親の精神的虐待がきっかけで、
拒食からの過食へ、さらに万引きへと負が連鎖する。
疎遠だった母親が危篤となり、解放されたかに見えたが、表面上だけだった。
家族からも見捨てられ、唯一残ったのは妹の瞳だけだった。
服役後7年が経っていた。
信頼できる同僚にカミングアウトしたことで、
協力者もでき、自身の病気と本気で向き合い始める。
そんな時自身の働く店に訪れた女子高生が
万引きする姿を見つける。
何故万引きするか分からないがしてしまう葛藤。
過去の自分を見ている様で、
彼女を救いたい思いから病気への向き合い方と
自身の過去を打ち明ける。
万引きをした女子高生と過ごす中、
自身の過去に向き合う日々が続く。
娘が結婚をした知らせを受け、
失くした家族の元を訪れる。
窃盗症と過食嘔吐に苦しむ女性の半生を描いた
学ぶものの多い一冊。
ハッピーエンド
Posted by ブクログ
題材
・摂食障害×窃盗症
テーマ
・人は表面だけでは判断できない
誰が何をする話なのか
・主人公が病気を抱えつつも再起する話
最も伝えたかったこと
・題材について
何が新しいのか
=題材
キャッチコピーは何か
『わたしもあなたもこの物語と無縁ではいられない』
その他(心に残ったことなど)
・もう盗まないでくれと祈りながらページを捲り、また盗んで実刑判決、とても辛かった
・トイレで吐いて詰まらないのかが終始気になった、詰まりを直すような描写はなかったと思う
・ラストはやや尻すぼみに感じた、実のところ、佐藤正午の熟柿と重なる部分があり、比べてしまった
Posted by ブクログ
なーんでまた盗っちゃうかな!と度々絶望しながら読み進めた。吐くために食べるからお金を払うのが馬鹿馬鹿しいって、その世界にいると視野狭小になって前提の「お店でものを買う」ということまで見えなくなっちゃうのかなぁと。体にたくさん食べ物を入れてすぐ吐き出すって、理解ができなかったからこそ読めて良かった。知れたから。これは苦しいよ。自分を大事にしてくれよ。
おいしいもの食べて生きてこうぜ!太ったら運動すりゃいいよ!と思うけどね。当事者を目の当たりにするときがもし来たら、心にしまっておくことにするその準備ができたのが収穫。
Posted by ブクログ
共感できる部分もあり、どう言う展開になるんだって気になって物語に入り込んでしまった。特に、主人公がJKを救おうとすることで、過去の自分を救いたいという心情に心を動かされた。
過去の事実は変えられないけど、今の行動を変えようとすることで、過去の事実の捉え方や受け止め方は変えられるのではないかと気付かされた。
過去の自分を救うために今の自分の行動を変えてみる。そうすることで、過去の自分の捉え方が変わると同時に、気がついたらふとした時に成長した自分出会えるんじゃないかなと思う。