【感想・ネタバレ】わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何かのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年03月02日

数年ぶりの再読。いま改めて読んで本当に良かった。この本好きだな。仕事で受ける社内のウザったい問い合わせに対しても優しくなれる。結局これって対話のプロセスなんだ。対話のプロセスを辿るってことはすなわちその前提に違う価値観とか背景があるということ。別に以心伝心にわかりあえなくていい。わかりあう必要もない...続きを読む。でも真摯に言葉を尽くして少しでもお互いを理解して歩み寄れるようになるためのプロセスを経ることは間違いなく重要。そう思えばいちいち回答するのもそんなに苦ではないような気もする。もちろん多少はイライラするけどそこは寛容に。対話のためのトレーニングの1つ。書かれていたとおり、日本語教育からは対話の目的・意義・やり方が抜け落ちている。たぶん誰もが真摯に対話をできるわけではない。だから説明をしてあげる相手が対話を対話と認識していないと意味がないんだけど、でもこちらが少なくとも対話をし続ける姿勢を示すことに意味はあると思う。そう信じてやっていきたい。それってますますこれからの人事労務屋に求められるコミュニケーションなんじゃないかと思う。

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Posted by ブクログ 2024年01月29日

6年ほど前に読んだかな?確か。
20代に読んだ当時、結構、新鮮な気づきと価値観を貰えた気がした。

人とのコミュニケーションって分かりあうためにするもの、もしくは分かり合っている前提で、信頼の下で、通わすものだと読む前は思っていた。

けれど、他人は自分と同じ経験はどんな人にも成し得ない。
想像を働...続きを読むかせて共感は出来るけれど、そもそも、分かり合えないことが当たり前だから(自分とは違うから)、やりとりのなかで、共通項に花を咲かせたり、新しい思考を貰って価値観の幅が広がるんだな、と。

みんな違って、みんないい

どこかで聞いたフレーズのように、個性をそれぞれで光らせるのは素敵だけど、
やっぱりともに過ごす大切なひととは、分かり合える(好きなものが同じな数が多いといいな)部分を増やしていく。そんな営みが毎日の幸せの積み重ねに思う。

感性が合うひとになかなか出逢えなくて毎日泣いてしまうけれど、世界のどこかで巡り合いたい。

分かり合える、ということは信じ合えると同義でしょうか。
信じ合う、そんな気持ちからまず、初めてみようっと。
また再読しよう。

あ、最後にひとつ。

誰かと会話をするとき、完全には分かり合えない。(だって、わたしはあなたと同じ経験は出来ないから)
その前提を押さえた上で、じゃあ、ちょっと君の物語聴かせて貰えない?
そんなふうな心持ちからの挨拶の始め方だったら、のしかかってた肩の荷も幾らか軽くなる気がした。
分かりあおう!相手を理解して、役に立てれたらいいな!そんな気張りがあるコミュニケーションは長い信頼関係には結びつかないのかも?
平田オリザさんは、そんなメッセージ、伝えたかったのかなと思いました。
前者の方が、互いに気楽で、楽しい感じする。

すぐには打ち解けないけれど、時間を重ねて、お互いの荷物を分け合って、夢を与え合えたら。
なんか、arrows聴きたくなってきた。
ついでに
真っ赤な空を見ただろうか
も。
ため息の訳を聞いてみても自分のじゃないから、分からない。
でも、知りたがる。
そこから弓の橋がかかるのかもしれない

いま、わからなくても
知りたがる気持ちを忘れずに抱きしめていけますように。

(この言葉、わかるひとには分かるでしょう)

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Posted by ブクログ 2023年12月16日

対話=異なる価値観を擦り合わせていく行為である といった話や、自分と価値観の違う価値観やライフスタイルの違う他者と接触する機会をシャワーを浴びるように増やしていくことが大事という話に特に共感した。

演劇が他者の感情や価値観を理解するのに役立つということが新しい発見だった。

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Posted by ブクログ 2023年05月21日

劇作家の筆者が演劇という視点からコミュニケーションについて紐解く。
大名著。毎ページ深く頷き、章ごとに天を仰いでしまう。非常に科学的かつ統計学的な鋭い指摘は深く突き刺さった。最後の章だけでも全員読んで欲しい。バイブルが増えた。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年02月24日

今(2012年)を生きる人たちのコミニュケーションと学校教育、その中で演劇ができること、

について述べている。

少し理屈っぼく感じる人もいるかもしれないが、読めばスッと頭に入ってくる。

学校の授業が、社会に出てからの毎日につながっていない

「コミニュケーション」って指す言葉の範囲は大きいけれ...続きを読むど、その中でも重要なことは何?

そんな思いが頭を掠めた経験がある人にはオススメの本かもしれません。

僕にとっては、阿川佐和子さんが言うような、「目からウロコ!」の本でした。

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Posted by ブクログ 2022年12月31日

易しい言葉選びで読みやすかった。「最近の若者のコミュニケーション力が〜」のような安易な問題定義や、ハウトゥー的な即物的な内容ではなく、一般にコミュニケーション力と呼ばれる力の定義や日本の抱えているダブルバインド(要求されることが矛盾してね?と)に関して正面から触れられていて非常に興味深い。

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Posted by ブクログ 2022年09月08日

社会人になって、読書って、なにかを学ぶってこんなに楽しいんだ、と思った本。aha! 体験の連続だった。
学校などの教育現場、採用、社員研修の場などで、若者のコミュニケーション能力をどうにかしなければ〜などと言っている人がいたら、まずこれを読んでほしい。日本社会でのダブルバインド、子どもの数が減り、ひ...続きを読むとりっ子家庭だと親が子どものコミュニケーション意志や機会を奪っている可能性があること、若い頃に海外などコミュニケーションがスムーズににとれない環境に身を置くことの重要性について、なるほどそうだよなぁと思った。

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Posted by ブクログ 2022年09月05日

■日本の教育の「ダブルバインド」
 「学力は優秀だがコミュニケーション能力に劣る」。そんな話をよく聞くし、実際にそう思える生徒と接することも多くなった。日本では、表現教育、コミュニケーション教育が盛んに行われているらしいにもかかわらず、それが苦手な人が目立つ。そして、その理由は実はさまざまだそうだが...続きを読む、最大の問題点は「ダブルバインド(二重拘束)」にある。そう筆者は言う。
自主性が大事、と言う一方で、周りの空気を読め、と迫る。グローバル化が要求する「異文化理解能力」と、既存の日本型の「同調圧力」のダブルバインドに、日本社会が陥っている、と言うのだ。そして、日本の教育が時代の変化、社会の要請についていけないまま、誰もがこのダブルバインドの中であえいでいる。

■「国語」の役目の終焉
 著者は、コミュニケーション教育を国語教育の中でやるのは難しいと主張する。その理由として、①国語の先生がコミュニケーションが得意とは限らない(むしろ、本好きで内向き、コミュニケーションが苦手な人が多い)、②「正しい国語」を前提とした国語教育を抜本的に改革せざるを得ない、という二点を挙げ、さらにこう述べている。「私自身は、もはや『国語』という科目は、その歴史的使命を終えたと考えている」。「国語」は、そもそも日本に独特な概念で、国威発揚のために作られたものだった。その名称が無反省に今も使われている。外国で自国の言語を「国語」と表現する国は、わずかな例外を除いて、ほとんどない。筆者は言う。「私は初等教育段階では、『国語』を完全に解体し、『表現』という科目と『ことば』という科目に分けることを提唱してきた」と。

■「さて、どうでしょう?」
 私は、塾に通う生徒たちに「どう思う?」と質問して困惑させることがよくある。AかBかと尋ねるのなら答えられても、どう?と訊かれると答えられない人が多い。また、長年、塾の先生をやっていて、自分の役割を疑問に思うことがあった。自分は答えを伝えているだけの存在ではないか、生徒よりも先に解答を知っているだけではないか。たとえ、その答えに至る経緯や考え方の道筋を教えたとしても、先生が答えを教える、という構図に変わりはない。OECDのPISA調査が一時期話題になったが、そこで日本の子供たちは、複数以上のの回答のある「さて、どうでしょう?」という問題に対して白紙率が高かったそうだ。平田氏は言う。「日本の学校では、教員が正解を抱え持っていて、生徒がそれを当てるような授業を続けてきたために、複数の回答がある設問に対して、子どもたちは何を聞かれているのかさえわからずに戸惑ってしまうのだ」。このことは、学校も塾も変わらない。だから、私が「この答えは、耳で聞いて理解するだけでいい。ノートに書きとらなくていいよ」と言っても、「答えを書きたいから教えてください」と懇願する生徒がいる。「ありがたい答え」を拝受するメンタリティーが、日本の生徒の中に染みついてしまっている。

■「わかりあえない」ことから始める
 「みんなちがって、みんないい」ではなく、「みんなちがって、たいへんだ」を理解することが大切だ、と筆者は言う。さまざまな文化から出てくる意見を取りまとめる能力こそが、これからは求められている。そのためには、自文化を見つめなおす苦しみも引き受けなければならない。日本人に宿命的なダブルバインドを、少しずつときほぐしていく痛みに耐えつつ、そこに「演じる」楽しみも見出していく教育が、新しい日本人を生むはずだ。劇作家で、長く演劇を教育に組み込んでいく試みを続けてきた筆者は、そう結んでいる。(K)

「紫雲国語塾通信〈紫のゆかり〉」2013年3月号より。

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Posted by ブクログ 2022年08月19日

全人類に読んでほしい傑作。
演じながら過ごす毎日を肯定し、また多様性との関わり方が示されている。
また読みたい、何度も読みたい。
より深く理解したいと思う。

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Posted by ブクログ 2022年06月23日

<概要>
・多様性のなかでわかりあうために「対話力」を身に付ける。
・グローバル化・男女平等の時代には、対話の言葉の確立を。
・日本人はこれからどんどんバラバラになる。
・人と人はわかりあえないそこからスタートする。
<アクションプラン>
・平田オリザの別の著書も気になった → 『下り坂をそろそろと...続きを読む下る』読書中
・演劇いいね!演劇を取り入れる。

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Posted by ブクログ 2022年06月03日

韓国と日本の食事の時の違いや靴を玄関で脱ぐ時の文化の違いなど知らなかったので勉強になりました。

ボウリングに行こうよという台詞を劇作家が書くということは、ボウリングに行くことが大事なわけではない。台詞の発話者と、その相手が、ボウリングに行こうよと言いあう間柄であるということを、劇作家は客席に伝えた...続きを読むいのだという視点で書かれてる所なども印象的でした。


国や立場によって捉え方が変わることということを認識してコミュニケーションは、普段忘れがちになるので、これから少し心がけたいと思いました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年02月09日

近年のコミュニケーション能力の低下が叫ばれる中で、演劇の世界で生きている作者が、そもそもコミュニケーションってなに?というところから、話を展開する作品。

コミュニケーションって何?
そもそも本当に能力の低下なのか?
期待されているコミュニケーション能力と、
本当のコミュニケーション能力の違い。
...続きを読むブルバインド(二重拘束;二律背反的なことを期待されている状態)下で苦しむ若者。

能力の低下ではなく、意欲の低下。
言わなくても分かってくれることが、コミュニケーションをしようとする努力を無くす。
コミュニケーション能力は、多文化共生力、ただし、日本では、同調性や協調性がコミュニケーション能力とされる。

問題は、高度に複雑化した社会(成長型社会から成熟型社会への移行)により、従来問題にならなかったコミュニケーション問題が顕在化、また、能力が多様化されたため。(昔の職人は話さなくても仕事があった、でも今は?)

人々は分かり合えない、すぐには。
対話を繰り返すしかない、会話は同質性の集団の中で行うもので、対話は異なる価値観を持った人たちとの話。シンパシーよりも、エンパシー。人の気持ちなんてわかりっこない、だけれども、この多様性のある社会で生きるためには、そういった違う考えの持ち主と対話を繰り返すことで、共通のものを見つけ、共有する(エンパシーが大事)

本当の自分なんてない、いろんな役割を演じている。その総和が自分なのだ。そして、そういった役割を複数の場所で演じ分けられることが、社交性ということである。

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Posted by ブクログ 2022年02月04日

対話=価値観・情報の交換
エンパシー(共感、共有性)分かり合えないことを前提に分かり合える部分を探っていく営み

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Posted by ブクログ 2021年11月30日

平田オリザ氏の経験に裏打ちされた、コミュニケーション論のあやふやを払拭する論説。
成熟社会の多様さの中で溺れないための一つの道標。

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Posted by ブクログ 2023年02月16日

「本」に連載中から熟読していたが、新書になっても独特の論旨は明快だ.以前も良いなと感じていたのはP183の次の言葉だ.「私は、自分が担当する学生たちには、論理的に喋る能力を身につけるよりも、論理的に喋れない立場の人びとの気持ちをくみ取れる人間になってもらいたいと願っている.」
もう一つp208に見つ...続きを読むけた.「心からわかりあえることを前提として、最終目標としてコミュニケーションというものを考えるのか、”いやいや人間はわかりあえない.でもわかりあえない人間同士が、どうにかして共有できる部分を見つけて、それを広げていくことならできるかもしれない”と考えるのか」
勿論後者の考え方が重要で、これからの社会の考え方にするべきだと感じた.

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Posted by ブクログ 2024年02月12日

私が考えてるコミュニケーション能力とはまた違った視点で書かれていてとても興味深かった。
演劇を通すからこそ見えてくるコミュニケーションという、心理学ともまた違う視点。
国や個人の歴史・経験・文化や育ちから生まれる少しずつの人の違い。
移動しやすくなった今の時代だからこそ、その当たり前の事実をもう一度...続きを読む再認識するべきなのかもしれない。
もちろん日本人の大事な部分は守りつつ。

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Posted by ブクログ 2024年01月24日

一度チャレンジして、途中で返却してしまったけどついに最後まで読めた。所々にほぉ〜ってなる(見聞が広がるような)ことが書いてあり面白かった。対話の基礎体力、それと学びと知性がもたらす美しい時間!

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Posted by ブクログ 2024年01月14日

当然のことながら演劇がベースにあるし、「答え」のための「手段」が書かれているわけではないのだけど、それを期待してしまっていた自分に気がついてちょっと自省。
「サモワール」の話はそうだよなあと確かに、と思いながら、他者とのあたりまえの違いを偏見でスルーしてしまう日常への気づきのヒントが得られてよかった...続きを読む

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月30日

この本は、身につけるべきコミュニケーションスキルやその教育方法ついて、一般的な論調のおかしさや、筆者が考える本来の形が論じられています。

筆者の考えにはとても納得しました。

・コミュニケーションスキルは、人格とは関係なく、教育で習得可能なもの。
・本当に必要なコミュニケーションスキルは、自分とは...続きを読む立場の違う人の気持ちも理解しようと努力し、結論を出さないといけない場面では違う意見同士を調整していくようなスキル。
・自分とは立場の違う人の気持ちや行動を理解する上で、演劇が役立つ

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Posted by ブクログ 2023年10月22日

演劇という観点からコミュニケーションを捉えており、非常に面白く参考になりました。特に子どもとのコミュニケーションの取り方、言語的弱者に対する考え方は面白いと感じました。

子どもと接するときの優れたコミュニケーションとは、子どものコンテクストを受け止めて、さらに受け止めているということを返してあげる...続きを読む

社会的弱者と言語的弱者はほぼ等しい。

また読み返したい。

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Posted by ブクログ 2022年12月04日

以前から気になっていた本であり著者。

コミュニケーション能力が過剰に信奉されていることに対しての至極真っ当な批判。みんな読んだらいいと思う。

演劇というものへ持っていた食わず嫌い的な苦手意識というか不信感みたいなものが少し払拭されたのが良かった。

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Posted by ブクログ 2022年09月20日

伝わらないという経験が不足している、確かに。
第二章の実践が興味深かった。
対話というキーワードは今教育業界で言われまくっていることで、著者の定義づけはとても納得。
最後、心からわかりあえないもんなんだよ、っていうところ熱かった。バラバラな私たちが、すり合わせをして、粘り強く、どうにかしてうまくやっ...続きを読むていくことが大切だよね、本当に。

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Posted by ブクログ 2022年07月19日

劇作家として名前をよく聞いた平田オリザ。いつか読みたいと思いながら、漸く。シンプルながら、流石の視点。自分も昔こういう風に感じた事があるなとか、こんな視点があるのか、という学びが多い。コミュニケーション能力とは何か。ただ、場持ちをさせるための雑談力という事でもない。

例えば、コンテクストを共有する...続きを読むのに本当は同一文化圏であったり長らく生活を共にしていれば説明は要らない。しかし、初対面でそれは難しい。会話には冗長率や感嘆符、マイクロスリップと呼ばれる、無意識的な動作が発生している。演技では、これら自然体で発生するはずの動きやセリフが削られてしまうと不自然である。日常会話で何言っているかわからない人は多くいるが、セリフになった途端に登場人物全員が滑舌が良いなんていうのは、およそ自然な状態ではない。これらのコミュニケーション構成要素の重要性というのが面白い。

また、電車で乗り合った初対面の人に話しかける不自然さ。しかし戯曲として説明を要するシーンについてなど。この不自然な状態から、会話を成立させるために必要なのは、実は発する側もそうだが、話しかけられる側の演技が大切。なるほどな、と思う。

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Posted by ブクログ 2022年01月12日

コミュニケーション能力って何だろう。
現代社会で最も求められる能力でありながら、じゃあそれが何かを具体的に定義することは中々難しい。
本書は、演劇人であり阪大で教授も務める平田オリザが、コミュニケーションを表現の観点から紐解いていく。
日本という画一性の高い社会では、個人はわかりあえないことのほうが...続きを読む多いのだと思い至らない。察して空気を読めるが故に、ほんの僅かなズレに敏感になって排除してしまう。
私たちはわかりあえない、だから自分を表現して対話に臨むのだ。コミュニケーション能力は空気を読むこととイコールじゃない。

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Posted by ブクログ 2021年09月18日

演劇を通じて、異質さと共通点を互いに共有し合うコミュニケーションの力を培うことは可能かを論じた本。

異文化を理解しつつ、同調するというダブルバインドをのりこえるためには、対話、会話の応じた冗長率の操作が必要。
その力をどう培うかではなく、まずそのための意欲の醸成をどう図るかが、大切。
それは言語的...続きを読む弱者=社会的弱者のコンテクストの理解とそこを踏まえたコミュニケーションデザインに依存する。

キーワード
無駄(ノイズ)
わかりあえないこと
難しさと楽しさ
ダブルバインド
異文化理解能力と同調圧力(従来型のコミュニケーション)
統合失調症
コミュニケーション能力の低下と意欲の低下
表現と他者の必要性
伝える技術
他者を演じる疑似体験

口べた
コミュニケーション問題の顕在化
コミュニケーション能力の多様化

喋らないという表現
表現とことば

マイクロスリップ

長期記憶
「たくさん覚える」、「早く覚える」と「よく覚える」

会話と対話と対論
対話の構造
冗長率の操作
古館伊知郎と久米宏

対等な関係でほめる語彙の不足
言語的権力
「これ、コピーとっておけよ」

中選挙区制と小選挙区制

コンテクストの「ずれ」
「ずれ」による摩擦

「胸が痛いんです」とオウム返し

弱者のコンテクスト
社会的弱者=言語的弱者

KY
コミュニケーションデザイン
会議のレンジの設定

俳優の本当の仕事
同情から共感、同一性から共有性
シンパシーからエンパシー

協調性から社交性
わかりあえない、すぐには
わかりあえない、初めからは

みんなちがってみんないい
みんなちがって、大変だ

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年12月01日

コミュニケーションということについて、演劇や教育等と結びつけて論じたかなり興味深い一冊。内容は多岐にわたるが、タイトルの「わかりあえないことから」というタイトルが、非常に本書をうまくまとめている。
 私たちは「わかりあえないことを前提に、分かり合える部分を探っていく営み」(P200)が必要なのだと、...続きを読む今の時代のコミュニケーションについて、再認識した。
 「この新しい時代には、バラバラな人間が、価値観はバラバラなままで、どうにかして上手くやっていく能力が求められている。」(P207)らしい。コミュニケーション能力について、再考させられる。再読したい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年01月21日

・ダブルバインド(二重拘束)
二つの矛盾したコマンドが強制されている状態
・教育の役割
社会の要請に応じて、最低限度の生きるためのスキルを子どもたちに身につけさせて世間に送り出すこと
・喋らない、いないも表現の一つ
・日本語の特性
強調したいものは語頭にもってくる
強弱アクセントによって感情を表現す...続きを読むる×
・対話の基礎体力をつける
2人でとことん話し合い結論を出すことが重要なプロセス、意見が変わることは恥ずかしいことではない
・子供と接する時の優れたコミュニケーション
子供のコンテクストを受け止めて、さらに受け止めているよということをシグナルとしてら返してあげることが重要
・エンパシーとは
わかりあえないことを前提にわかりあえる部分を探っていく営み

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Posted by ブクログ 2023年03月11日

感想
コミュニケーションは一方にのみ問題があるわけではない。わかってはいるが改善は難しい。求められる型は常に変化する。どこに視点を絞るか。

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Posted by ブクログ 2022年03月25日

・会話と対話
・日本には対話の文化(対等の言葉)が乏しい
・協調性から社交性へ(万人が共通する幸せなぞもはや消え去った)
・「心から分かり合えない」(すぐには、初めからは)
・インプットはばらばらでもよい(文化や宗教など、バックグラウンドが異なる)
・アウトプットは一定期間内に出すように、というのが...続きを読むフィンランドメソッド

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Posted by ブクログ 2022年02月22日

小学校教育から、我々はいかにコミュニケーションの教育が乏しかったのかを感じざるを得なかった。大学を卒業すれば、その能力の必要性は甚大なものであり、避けて通れないことは事実であろう。

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