【感想・ネタバレ】妻はりんごを食べないのレビュー

あらすじ

友達のように仲のいい夫婦に訪れた、突然の「妻の不在」。スマホではこんなにも簡単に「つながる」のに、こんなにも手がかりが無いなんて。そこはどこ? あなたは誰? 不安は、不信になり、不穏へ――。日本を北に南に、夫は”見えない妻”を追う。

40代に入った小川暁生は、妻と二人の生活を気に入っている。
ところがある日、妻が実家に行ったきり、戻ってこない。
京都にある彼女の実家を皮切りに、彼女に縁のある場所を探る暁生だったが、どこへ行っても、彼女は気配だけ残し、姿は無い。
見知らぬこの地で彼女は何をし、どんな顔を見せていたのか?
遠く離れた土地と土地を結ぶ“線”には、どんな秘密があるのか?
そもそも彼女は無事なのか?
穏やかすぎる夫婦に突然訪れた、愛のゆらぎの物語。

なにひとつ手がかりのないまま置き去りにされ、僕は、ひとりぼっちで途方に暮れている――。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

妻と仲よく2人で暮らせていると信じていた40過ぎの小川暁生が主人公の小説で、突然、妻が実家に行ったきり、連絡は取れるものの戻ってこなくなり、その妻(とその秘密)を追って、北へ南へ奔走するというストーリー。
この小川夫婦だけでなく、自分も含め、どの夫婦でも、お互いについて知らないことは多いんだろうなという感慨を持ち、夫婦や家族について思いをめぐらさせられた。やっぱり夫婦の意思疎通は大事だということを再認識した。
読み応えのある良い小説だったが、かなり複雑な家庭事情なのに、出てくる関係者がみんな善人ばかりで、おしなべて良い感じにおさまっていくのには、ちょっと違和感を覚えた。
また、最後には大団円に落ち着くものの、主人公の小川暁生は、元妻と時々会っていたり、男性不妊であることは黙っているのに、自分のことは棚に上げて、妻のことには疑心暗鬼をめぐらせていて、随分勝手な男だなという印象を持った。

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2026年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

瀧羽さんの新作。いつものテイストと違って、いい意味で期待を裏切られた。

最近読んだ本の中でヒットがなかったので、久しぶりに引き込まれて続きが気になってよんだ小説。

妻が実家から帰ってこない。そして妻は実家にいなかった… あらすじと、タイトルと、瀧羽さんの作品と、なかなか結びつかなかったのだが、読みやすく、次々に全容が分かっていくのが面白く、2時間かからず読み切ってしまった。私は女だが、主人公である夫の小川さんをどんどん応援したくなるというか、私が彼だったらいろいろ気になって悩んで眠れないと思った。東京→京都→青森→長崎といろいろな場所に変わるのも驚き。妻の過去、気づくと知らないことがあるという小川さんの思い。謎が分かっていくあたりが一番面白い。最後、謎が分かっても妻が帰ってこなかった、そのときの玖美さんの気持ちは少し分からなかったが、全体的に良かった。

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

家族との関係が思わしくなく、親になりたくない暁生。そして、同じく子供はいらないと言う玖美と結婚した。
だが、実家へ行くと言っていた玖美と、連絡は取れるが居場所が判らなくなり…

暁生がバツイチだった事、そして前の奥さんと子供の事で離婚した事。そして、玖美の過去など、ストーリーが進むにつれ、どんどん浮き彫りになっていく二人の知られざる姿にハラハラしっぱなしでした。

完全に元の関係には戻れないと判っている暁生と玖美が、この先どうなるかハッキリしないまま終了なのがもどかしい。でも、それが後日談に想像を掻き立てるラストでした。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

秘すれば花、という言葉がある。
けれど、完全に秘密に出来ないのなら、やはりそれは花にはなり得ないのではないか。

十分に大人になってから出会って結婚した相手の過去を、どのくらい知りたいと思うか。知って欲しいと思うか。
それはもう、それぞれに違うだろうし、過去を知ってから、理解も愛情も深まることもあるだろうけれど。

ラストで、お互いに相手の言葉の裏を勝手に推測して勘違いし合っていたことが明らかになって、小さく微笑みあって…
それで、なぜまだ、どこか薄暗く、不穏な翳りが残っているのか。
ここは、平凡でも、お互いに相手を好きでいること、信頼を取り戻せたこと、思いがけず新しい家族との出会いがあったことに、明るい喜びが見えて終わって欲しかったなぁ。

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2026年01月25日

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ネタバレ

最後の方までどういう事?と思ってやめられなかった。あっという間に読めちゃうから面白いんだろう。夫婦になる時ってもう少し過去の事話さないといけないんじゃないかと思ったけどそれでいいのかな?あれもこれも話さなくて良いんだー。へー。それと17で妊娠って不良じゃん。って昭和のおばさんは思う。娘を妊娠させちゃったガラスの会社の好青年。好青年って感じで描かれているけど、大学生妊娠させちゃっている時点で好青年ではありませんからー。残念。

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2026年01月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

よく実家に顔を出す妻が、法事以来1ヶ月以上なんやかんやと帰らなくなってしまった人の話。

妻が20代の男性と一緒にいたというあたりから、ある程度展開は読めていたけど面白くて夜更かしして読んでしまった。
ただラストの長崎のシーンからは尻すぼみというか唐突に終わった印象。
自身は配偶者のことが好きで知りたいタイプなので、学生時代の部活のことも知ってる。それに子供を作る気がないと知っていても今回2人が秘密にしていたようなことは話すべきだと思っているので、なんだか腑に落ちないというか、結婚前に話しておくことを話していなかっただけでは…?と不完全燃焼。この2人、これからもこんなすれ違いをしそう。

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2025年10月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ちょっと長かった〜
夫がなにか隠してる風だったのが最後にかけてわかって、そりゃ自分の家族とも疎遠になるわな、と。苦しい思いをしたんだね。前時代的な嫌な家族。

死ぬまで隠したり話さないでいることは可能かもしれないけど、自己の根幹にかかわることだったら、吐き出せる場があるなら出して、抱える荷物を少しでも減らして生きられたらいいのにな。

あと、一か月帰らないって、連絡は取れるんだし、仕事もしてるようだし、失踪したというわけではないようだし、そんな追いかけて行くほど?
心配だ、帰ってきてと思う割には理由を聞かない、そのウダウダした感じが長かった…
くどくどと夫の心情が書かれていて、「追いかけてる」という展開ありきの説明文のようにも感じた。

急ぎ足で読んだので、
夫の言う、子どもは要らない、はどうしようもなくてそう思うしかなかったのかな…どうだったんだっけ…とあやふやになってしまった。

自身も子どもを欲しいと思ったことがないから共感できる人たちがここにいる、と読んでいて少し嬉しかったんだけど、妻が産んでたとわかって、まったくの個人的な気持ちとしてナーンダ、と冷めてしまった。

ほんとうに、子どもを欲しいと思ったことがない、という人の出てくる小説はないのかな。
欲しいと熱望する人がいるのなら、欲しくないときっぱり思う人もいるんではないのかな。そんなこと言ったら白い目で見られそうだけど。ははは。

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2025年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

歳を重ねると相手に言いにくいことは多くなる。
この作中のような事だと特に言いづらいだろう。
それでも肝心なことを言わないと誤解やすれ違いをうむよな、と(聞くタイミングが悪いと修復不可能な亀裂になるけど)

最後、お互いの思い込みや誤解がとけてよかった
ただ、夫側の親にはその話は隠し通したほうがいいとも思うのでした

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

法事で京都に帰省した妻の玖美が一向に帰ってこない。
心配になった暁生は出張のついでに京都まで尋ねるが玖美には会えないまま。
義弟の斗真と共に行方を探すが、一体妻はどこに行ったのか・・・

話が進むにつれて玖美の怪しさ満載!
仲良し夫婦だったはずの2人の関係に不穏な影が!どうなっちゃうのー!と気になって読みましたが、すれ違っての勘違いだったという。ちょっと呆気なかったな。
子どもがいるというのはなかなか言いづらいけど、暁生はちゃんと話すべきだったでしょ。
まあ雨降って地固まるってことで。

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2025年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

重い。重かった……。唸るくらいに。
『女神のサラダ』のイメージが強かっただけに、作品のギャップにやられた。
ラストは和解して、良かった、けれど、もう一声欲しかった。物足りない感じがする。
斗真くんと、暁生の関係性が、徐々間に変化して深まっていったのは良かった。

あと、帯の『不安は、不信になり、不穏へ。』のコピーが最高。

P202-203
玖美がりんごを食べないなんて、知らなかった。
もともと苦手なのか、斗真の言うように食べ飽きたのか。それとも、青森の記憶が、よみがえってしまいそうで、敬遠しているのだろうか。理由はなんであれ、妻がりんごを食べないことに、僕はまったく気づいていなかった。
僕は玖美のことを知らなさすぎる。(中略)あれに比べれば、りんごを食べるかどうかは、ささやかな問題といえるのかもしれない。現に、知らなくてもこれまで支障はなかった。果物の好みなど、たいしたことではない。(中略)
そう自分に言い聞かせながらも、いやな胸騒ぎはおさまらない。ささやかではあっても、これは過去のことではない。僕たち夫婦の日常生活にかかわる事実だ。

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2025年08月28日

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