【感想・ネタバレ】戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しないのレビュー

あらすじ

二つの戦争、そして戦後国際秩序の行方は

ロシアによるウクライナ侵攻とイスラエルによるパレスチナへの非人道的な攻撃。目まぐるしく国際情勢が変化するなか、この二つの戦争に向き合い、プーチンとネタニヤフに逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)。日本人として初めてそのトップに就任した著者は、ほどなくしてプーチンから逆指名手配を受けることにもなった。さらにはトランプ大統領の大統領令による経済制裁の脅威にさらされるなど、世界規模の戦争犯罪に向き合ってきた国際刑事裁判所はいま、存続の危機にある。

第二次世界大戦後にホロコーストに向き合ったニュルンベルク裁判、日本の戦争責任を裁いた東京裁判。二つの軍事法廷裁判にルーツをもち、国際平和秩序を守ろうと奮闘してきた国際刑事裁判所とはいかなる機関か。二つの戦争という異例の事態にどう向き合ったのか。「世界の警察」アメリカが過去のものになりつつある戦後国際秩序の行方とは――。

「世界で起きていることが日本では起きないとは限らない」。「力による支配」がむき出しになりつつある今こそ「法の支配」による安全保障が必要だ。
「ウクライナ戦争の勃発で完全に覚醒した」と語る赤根さんが、その奮闘を通じて未来への責任を語りかける。

※本書電子書籍版は刊行後の国際情勢の変化を鑑み、2025年10月に記述の一部を更新しました。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

赤根さんの人柄を感じる本。
トランプによる制裁とか、いまとても困難な時だと思うけれど、それに屈することなく「法の支配」の大切さを伝え続けるその強さ。それがどこから来るのか、なんとなくわかった気がする。いろんな修羅場を越えてきた人なんだな。。

全編を通して読みやすくて面白いけれど、特に最後の方では日本のあり方について書かれていて、日本がいかに遅れているのかを痛感させられる。
世界の主要な国々が加入しているジェノサイド条約の加入、中核犯罪に関する法律や国際刑法の整備、海外に目を向けるならば、こういうところが整備される必要がある。
資金面だけでなくて、こういうところからの国際貢献もすごく重要だと思うんだけど、なぜ日本はやらないのでしょうね。。
でもそんなこともこの本を読まなければ知らなかった。

赤根さんが最後に書いてくれている、若い人たちへの期待。そこに私も期待しています。

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2026年10月24日

Posted by ブクログ

【ICCと赤根所長が示す「法の支配」】
 本書は、2023年7月27日に、ロシアが国際刑事裁判所(ICC)の日本人裁判官である赤根智子さんを指名手配したところからはじまる。第1章では、世界の犯罪事案を元に、ICCが戦争犯罪に対峙する現状を伝える。あわせて赤根所長の活動を紹介し、ICCの重要性と、加盟国が増えることによる犯罪抑止の効果を訴える。第2章では、ICCの成り立ちと歴史的経過を述べる。そのうえで、ICCの活動や機能を紹介する。第3章では、赤根所長の生い立ちとICCにかかわるまでの経過を紹介し、お茶目な一面も描く。国際刑事裁判所と日本の未来とした第4章では、日本がICCに財政的にも人的にも協力してきた経緯を示す。そして、日本の司法が国際的に評価されている証左として赤根さんが所長に推薦されたことにも触れ、ICCにおける日本政府の姿勢の重要性を指摘する。世界では「法の支配」から「力の支配」へのバックラッシュ(揺り戻し)が起きている。本書は「法の支配」の重要性を訴える。私たちも声を上げよう。

【ICJとの違いとICCが裁く4つの犯罪】
 2度の世界大戦を通じて、オランダのハーグに国際司法裁判所(ICJ)が設置され、国連憲章に則った国家間の紛争を平和的に解決する機関がつくられた。その後、2002年に同じオランダのハーグに国際条約のローマ規程を法的根拠とした国際刑事裁判所(ICC)がつくられ、ローマ規程にある4つの中核犯罪を犯した個人を処罰の対象とし、ローマ規程の締約国125カ国で構成される。犯罪対象となるのは、ローマ規程を基本とし、ジェノサイド犯罪(集団殺害犯罪)、人道に反する犯罪、戦争犯罪、侵略犯罪の4つである。

【制裁に揺れるICC、ノーベル平和賞が示した支持】
 2026年8月18日、アメリカのトランプ政権は、国際刑事裁判所(ICC)の赤根所長などに制裁を科すと発表し、世界に衝撃が走った。即座に、ICCの赤根所長の教え子たちが17万人の署名を提出し、日本政府に制裁反対を求めたが、トランプ政権の顔色をうかがう日本政府の反応は芳しくない。一方で、国際世論はICCを支持する姿勢をしめした。こうした中、ノルウェー・ノーベル委員会は2026年10月9日に、2026年のノーベル平和賞をナヴァネセム・ピレイICC元判事に授与すると発表した。ノーベル平和委員会のこの決定は、間接的ではあるがICCを支援し、赤根所長を守る強いメッセージと受け止められる。国際世論の力で、非加盟国のアメリカ、イスラエル、中国、ロシア、インドなどを牽制するとともに、加盟国が国際法に則った世界平和を進めることが重要だ。
 こうした重大な危機に、ハチドリの一滴(ひとしずく)程度かもしれないが、署名に協力し、本書を購入して読むことで、少しでも赤根所長の支えになり、国際秩序を守り、平和を守り続ける力になることを願っている。

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2026年10月24日

Posted by ブクログ

赤根さんがICCの苦境に対して日本が支援してくれると何回も書いているが、現実は積極的に何も動いていないのが悲しくて腹立たしい。日本政府が赤根さんに所長選挙に出るように要請したのに…
あとジェノサイド条約に加入していないのはなんでなんだろう。ここはもっと深掘りして調べたい。

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2026年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クソ面白い
面白すぎて1日で読んだ
今のとこ今年読んだ本でナンバーワンだな
文章も分かりやすいし内容もすごい
日本語分かるなら読んで損はないというか得しかない
本来、赤根氏による本文がメインのはずなのだが、編集部作成のコラムもガチでビビりますよ。なんでおまけのはずのコラムが40ページくらいあんだよとビビりながら読んだ
忙しい人向けに強いて言うなら、3章以降はやや内容が薄いので、プロローグからコラムまで読むといいと思う。ガチです

しかし法律ってやつは厳格に運用されるし論理立ってるし、なかなか面白いなあ、と
ケニアの副大統領が逮捕されたのに判決が出なくてその後大統領になってるってマジかよとビビる
いや、厳密にやってんだなあ。一番厳密にやんなきゃいけない機関だろうし
私のような素人にはここに連れて来られる時点でクロなんだろうと思ってしまうけど

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2026年10月14日

Posted by ブクログ

たった1年ちょっと前は法の支配が日本の当たり前だったとは信じられない。今、赤根さんがこの本を書くとして日本のことをどう書くだろうか

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2026年10月13日

Posted by ブクログ

P173
加害者が有罪になって罰せられたからといって、被害者が事件の前の状態に戻れるわけではありません。
でも、きちんと処分が下されることで、被害者の気持ちの中で一定の区切りがついて、前を向くきっかけになるかもしれない。悲しみや怒りが完全には消えなくても、本人の中でどこか納得がいくのではないか。
「正義を貫く」ことの意義は、特にここにあると私は思っています

数多の複雑な事件を担当なさった赤根さんがこう言い切ってくれる頼もしさ。
むしろ様々な事情が絡み合う中でもこれだけ法を信じて進めるからこそICCの所長にまで上り詰めたのだと感じた。
そんな中での制裁のニュースに思わず涙が出た。
絶対に赤根さんを支持します。

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2026年10月12日

Posted by ブクログ

法の支配を守り抜くために日本ができることについて事細やかに書きつつ、スーパーウーマンに見える赤根所長の人柄もよくわかる。

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2026年10月11日

Posted by ブクログ

ICC(国際刑事裁判所)の赤根所長の著書、ということで、トランプからの制裁、というニュースでよく見かけるようになり、読みました。

日本が法治国家であるということが国際的には全く当たり前でない、ということは改めて思い知らされた気がします。
その上で、政治的な立場からICCを守りきれていない日本の立場に苛立ちも覚えつつ、だからこそ、政治と司法は分かれていないといけないのだとも思いました。

昨今の多くの人が抱える不安、法の支配から力の支配に戻りつつある現在の国際関係で、必死に法の秩序を守ろうとする赤根所長の訴えはとても切実であり、一人一人が考えなければいけないことだと思います。

一方で、赤根所長の他人を尊ぶことを常に考えた文章の書き方がとても素敵で、ご本人の人生についてもとても興味深く読ませていただきました。

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2026年10月10日

Posted by ブクログ

ICC赤根所長へのアメリカからの制裁のニュースで初めて知った。応援のためと思って買って読んでみたけど、そもそもICCとは?戦争犯罪とは?から始まって赤根さんの考え方やここまでの道のり・半生まで書かれていて読み物として普通におもしろかった。上へ!上へ!という上昇志向というよりも実直に、少し消極的にという感じの仕事への姿勢に少し親近感を覚えるほどw
また途中本書のコラムとしてICCがこれまで対応してきた案件の背景と結果についての章もあって、こういう機関が世界にあって実際に動いていることが知れて良かったと思う。

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2026年10月05日

Posted by ブクログ

全く疎い分野で、知らないことばかりだった。
今、国内でも世界的にも力の強いものがの声が大きい流れになっていることに、どうしたら良いのかと思うばかり。ICCは、特に国際的に弱い立場の国、人にとって拠り所になる唯一の存在なのでは、と思った。

「裁判が行われ、その犯罪に責任のある者が罰せられたからといって、彼ら・彼女ら(事件の被害者たち)の悲しみ、苦しみが消えてなくなるわけではない。しかし、自分たちの被害が放置されることなく、しかるべき扱いを受けるということは被害者やその家族にとって極めて重要です。人間の尊厳を守るために、私たちはこれからも活動を続けていかなくてはならない。」(p116)

そうだ、脅かされているのは人間の尊厳だ。

防衛費に膨大なお金をかけるよりも、法整備を進めたり、外交に力を入れたりすることにより、世界のみんなが気持ちよく生きていけるようになれば、と平和を祈らずにいられない。

コラム「ICCが捜査・訴追した事案」は、知らない事柄も多く、とても勉強になった。

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2026年10月04日

Posted by ブクログ

バラバラな土地に生きていて、色んな価値観や利害関係がある、そんな多種多様なメンバーで世界をやっていかなきゃならないんだから、最低限、法っていうルールは全員で守っていかなきゃね、って思う。
赤根さんの人間らしいところも書かれていて、よけいに、法の支配を守るという信念の強さに美しさを感じた。人間がやるべき仕事をやっているな、って尊敬する。

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2026年10月03日

Posted by ブクログ

面白かった。国際刑事裁判所所長による本。iccがなにか、どういうミッションを帯びているか、課題は何か、ということが書かれている。法の支配は当たり前の概念だが、一部の国にとっては恣意的な運用がされていたり、国際社会では蔑ろにされていたり、直面している課題はたくさん。それでもこの概念を普遍的にする必要があり、その辺がクリアに書かれている。法に限らず、国際社会で活躍したい人にはオススメ。

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2026年09月27日

Posted by ブクログ

ICCについて、恥ずかしながらこれまで全く知らなかった。「力の支配ではなく、法の支配を」「公正・公平に」という理念を知り、国際社会において法が果たしている役割の大きさを実感した。何百年、何千年と力の支配によって虐げられた被害者は数知れない。
一方で、日本はICCに多くの資金を拠出しているものの、政治的には慎重な姿勢を取り続けていることを知り、少しがっかりした。平和な日本に暮らしていると、平和や法の支配が当たり前に存在しているように感じてしまうけれど、それを守るために世界で何が起きているのか、自分はあまりにも知らなかったのだと思う。いわゆる平和ボケというものを、自分自身のこととして痛感した。

また印象に残ったのが、日本の若者についての言葉だった。「日本の若者は内向きだ」と言われがちだけれど、機会や知識を与えれば、世界に目を向けて情熱を持って挑戦する若者はたくさんいるという。(大学で勤められていた経験や公園等で実際に肌で感じられていた。)若者に意欲がないのではなく、意欲を向ける機会が十分に与えられていないだけなのかもしれない。

そして、赤根さん自身が「女性初の○○」とされることについて、日本の女性の職位の低さに忸怩たる思いがあると語っていたことも印象に残った。「女性初」が特別なニュースにならないくらい、女性がさまざまな立場にいることが当たり前になってほしい。

ICCという一つのテーマから、国際社会、法の支配、日本の外交、若者、女性の社会進出まで、恥ずかしながら、自分の知らなかった世界が一気に広がった本だった。
もっと自分の視野を広げたいな。日本国内だけで物事を見るのではなく、世界で何が起きていて、その中で日本がどんな立場にいるのかを、もう少し知るように今から行動を変えたい。

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2026年09月26日

Posted by ブクログ

恥ずかしながら、ニュースで耳にするまでICCの存在やその所長が日本人女性であることさえ存じ上げず、なぜこのような国際的に重要度の高い機関に対し、大国アメリカが制裁を加えたのか理解したく本書を手に取りました。
ICCは法の下に平等に戦争犯罪を裁くことで、世界に平和と秩序をもたらす存在であるのに、しばしば政治的経済的問題が複雑に絡み合い、干渉を受けてしまうということが起きているのかなと理解しました。

私は法に携わるような仕事はしておりませんが、一市民として、ICCの活動を支援する立場でいたいと思います。現在、アメリカ・ロシア・中国などの大国は加盟国ではないものの、このような機関が存在しないとミドルパワー以下は強者の論理に平伏すことになります。赤根さんや、ICC職員の方々のように人として高い倫理観を持って正しいことを行いたいと感じました。

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2026年09月23日

Posted by ブクログ

2026年8月18日、アメリカのトランプ政権が、国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長と、検察局のアブドゥライェ・セエ上級公判弁護士の2人を、新たに制裁の対象に指定すると発表してから、SNSで「この本を買って読んだ」という人を良く見かけるようになり、気になっていた本。

本書は「語り下ろしの本」だと買ってから知った。本人の言葉そのままを期待している人にとっては、もしかしたら少し期待はずれの本なのかもしれない。しかし、国際刑事裁判所(ICC)という組織について、全く知らない私からすれば、この本は良い意味で熱が入りすぎておらず、要点がかいつまんであってとても読みやすかった。編集部が作成したという「コラム ICCが捜査・訴追した事案」など、本文の内容を補填する資料が間に挟み込まれているのも良い。「語り下ろし」という形の本を私は今回初めて読んだけれど、入門書としてはとても良い形態の一つなのかもしれない。

2026年8月18日にアメリカからの制裁が大きく報じられたのを機に話題になったこの本の初版は2025年5月20日。一時、どこの本屋でも売り切れになってしまい、私が買えたのは2026年9月5日の第5刷の版のものだった。

冒頭は2023年夏、当時ICCの裁判官だった著者が、日本へ一時帰国していた際、NHKの速報で自身がロシアから指名手配されたということを知ったという話から始まる。そこから、自分の仕事がどういうものかについて、戦争犯罪とは何を指すのか、国際刑事裁判所の成り立ち・その存在意義、自分の生い立ちから現在の社会への問題提起、未来への希望などが綴られている。

>法律の専門書のような硬い内容とするつもりはありません。そのため法律的にはやや不正確な部分も残ってしまうかもしれないと思います。
(赤根智子・著『戦争犯罪と闘う 国際刑事裁判所は屈しない』p.27~p.28)

著者自身がこのように書いているように、とても取っつきやすい内容の本となっていた。

しかし、ロシアから直接スパイが送り込まれてきたり、さらにはアメリカからの厳しい制裁で電子システムが思うように使用できず、限りある人的資源が紙での書類仕事に忙殺されたりしているという現状だとさらっと書かれているのを読むと、自分の日常とはあまりにも違っていて目を見張ってしまう。国際刑事裁判所がそんな風に常に存続の危機にさらされている場所だとは全く知らなかった。

日々のニュースを聞いていると今もジワジワと状況は悪くなっている部分があるのかもしれない。先日、国連では深刻な資金不足に見舞われていて、ボロボロのイスに座っているというニュースを耳にした。自国の景気が悪い時に国際秩序に使える予算は無いと、強国がどんどん国連機関から足抜けをしている風潮を感じている。ICCもまたそうした流れの中で支えを失いつつある。

このような小さい話に落とし込んでいいものか、すこし気が引けるけれど、ふだん払っている町内会費に意味があるのかと問いたくなることはある。しかし、実際にそれが「役に立ったな」と実感するのは災害等の有事に私が見舞われた時だろう。

政治的意図に左右されない公正な裁判が虐殺の抑止力となること。国際秩序に貢献するということは、あきらめることなく、地道な活動を続けることがまず第一歩なのだと思った。私は国際秩序に貢献できるようなスキルを何も持ち合わせていないけれど、せめてそういう世論の一端を担っていたいな、と思わせる一冊だった。

様々な困難に対する赤根さんの不屈で前向きな姿勢にも大いに励まされる本でもある。内容的に高校生ぐらいの学生さんにもおすすめできる一冊なのではないかと思う。

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2026年09月23日

Posted by ブクログ

応援も込めて★4。

最初に思ったのは、赤根さんはどうしてこの本を書いたのかな、という疑問。自己顕示欲があるタイプでも、裁判官、もしくはICC所長という責務の傍ら執筆に時間を割こうと考えるタイプの人にも思えなかったからだ。
読み終えてその理由が分かった。ICC所長として、ICC存続のために、赤根さんはICCを一般の人に、日本人に、もっと知ってもらいたいと考えている。その意味と重要性を。
今世界は法の秩序から力の支配へ再度移行しているように見える。その流れを止め、法による秩序を守るべく、赤根さんは多くの人たちの力を必要としている。その活動の一環なのだ。

文章は、語尾が敬体と常体がミックスしているというあまり見ない型。出版社による推敲があまり入らなかったのか、これも味という判断なのか。ただ筆者である赤根さんの人柄が感じられる文体であるのは確かだと思う。基本は丁寧でありながら、些細な統一性よりは中身を重要視しているような、そんな印象。
文章は率直で無駄な装飾や演出がなく、おそらく嘘はないんだろうなと思わせ、とても好感が持てる。

内容はICCの活動や意味について、また自らの生い立ちについて。人によってはこの二つのテーマは分けた方が良いと考える人もいるかもしれない。でも私にはこのミックス具合も赤根さんらしいように感じる。
ミックスといってもICCの活動内容は十分に説明され、国連裁判所と混同していた私のような人間にもわかりやすい。世界の最後の良心としての重要性も、読んだ人にはしっかりと伝わる。

とても優秀な経歴で、行動力があり自分の信念には確信を持つ強さがありながら、「英語はあまり得意ではない」や「人前で話すのは得意ではない」など自己評価は謙虚。とても人間くさい。そして素敵な人なんだろうな、と思わせる。
ぜひアメリカの嫌がらせや日本政府の頼りなさに負けず、頑張ってほしい。

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2026年10月24日

Posted by ブクログ

知性、正義感、倫理観を兼ね備えた日本人
覇権争いが激しくなる米中に挟まれている日本にとって世界秩序や法の支配はもっとも重要なもののひとつ。そこで奮闘する日本人がいるのは誇らしいし、国益そのものではないか。
日本政府の対応が恥ずかしすぎる

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2026年10月24日

Posted by ブクログ

国際法と照らし合わせたり、起訴不起訴の証拠を集めたり、政治的干渉に屈せず対処したりという異常な大変さなんだろうなぁと感じた。それを自賛なくさらっと書いているあたりもすごい

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2026年10月21日

Posted by ブクログ

今まさに渦中の人である、赤根智子さんの著書。
彼女がいかにしてICCの所長になったのかと、ICCとはどんな組織か、法の支配の重要性などについて書かれている。

自身の来歴について書かれた章では、内心がかなり正直に綴られている。
「英語は苦手」「検事にはなんとなくなった」「本当は所長になる気はなかった」
など、それ書いて平気……?って思うようなことも素直に書かれている。

しかしその正直な人柄が、逆に信頼を感じさせてくれた。

彼女は決してエリートでも、天才でもない。
だが立派な信念と、泥臭い根性を持っている。


また、ICCの存続の危機についての指摘は、極めて重い。

・一度ICCを潰してしまったら、このような国際裁判所は二度と作れないだろう。
・もしICCが無くなったら、『戦争で勝った国が負けた国を裁く』状態へと逆戻りするかもしれない。
・『法の支配』は、お題目のように口で唱えているだけでは駄目だ。守り抜く意思がないと、脆くも崩れ去る。

これらの言葉は、きちんと受け止めるべきだ。


本書は一年前に書かれた本だが、すでにアメリカから制裁が課されることについて予言している。
そして今、それが現実になっている。

アメリカの横暴な振る舞いがニュースで連日のように報道される今、絶対に読んでおくべき一冊だ。

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2026年10月16日

Posted by ブクログ

先の戦争で犠牲となった多くの人々や、あの時代を生き抜いた先人の悲しみや絶望のうえに今の時代がある。法の支配はそういう犠牲を経て得られた考え方であり、力だと思う。戦争を引き起こす政治権力を、野放しにしてはいけない。だからこそのICCなのだと理解した。日本には中核犯罪に対する法律が無いと知った。平和憲法をもつ国だからなのだろうとおもった。
著者が言うように、法の支配の体現者になるには、圧倒的なパワーが必要だと考える、なぜならそうでないものを法の下に従わせる必要があるためだ。日本のような平和憲法のあるくにでは難しいようにもおもう。が、平和憲法のある日本が平和りに最先端科学を駆使してハード面、ソフト面でパワーをもたねば、かつてアメリカが担ってくれていた数年前のような平和な世界は訪れないのかもしれないと鳥肌が立った。。
こんなことか頭をよぎった、北斗の拳のなかにでてきた、無抵抗村長、強者に迎合し生きのびようとしたが、、、

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2026年10月15日

Posted by ブクログ

赤根さんの実直さや犯罪に対する正義感、後進へのまなざし、不器用とまで言える地道な仕事っぷり…ICCを応援したくなる本だった。この本が書かれた時点で赤根さんはICC自体が制裁対象になることを「最悪のケース」と言っている。まさにそれが今起こってしまった。法律によって、つまりは対話によって事態を解決していくことの大切さがよくわかった。それがこの時代では儚いことも…。

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2026年10月12日

Posted by ブクログ

大変恥ずかしながら、赤根所長が指名手配されたことによってICC(国際刑事裁判所)を意識した。
こんなところで闘ってる女性がいるのか、かっこいい!と思い、その気持ちが細々と残り続けていたので本書を手に取った。

ICC勤務への経緯や、
ICC内での予審第二部(捜査許可から起訴の可否まで)や所長になってからの話など、そもそも何も知らない私でも読みやすいものだった。

海外で働くことに全く興味がなかったが、海外から日本を見ること、海外の人の考え方・働き方に触れることは、大変だけど面白いものだと思った。

徹頭徹尾、法の支配を重視し、ICCを主語に、存続のために力を貸してほしい、日本にも中核犯罪を裁く法の制定をと訴えていたのがあまりにかっこよかった。

きっと本書も、ICCを守るため、世界に法の支配を広げるために書き下ろし出版したのだと思う。
この感想と、少しの行動で、赤根所長の信念に報いたい。

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2026年10月04日

Posted by ブクログ

著者がホットな人だから、という大変安易な理由で読んだけど、本の趣旨的にはおそらく正解。
法律については門外漢過ぎるし、話が難しかったらどうしようと思ったけど、中学生ぐらいなら全然理解できるレベルの日本語で書いてあって、とても読みやすかった。

そもそもICCがどういう仕事をしているのか分からなかったので勉強になったのと、今が思ったよりヤバい状況なのかなということは理解できた。
第二次世界大戦は私たちの世代にとっては完全に過去の話で、授業で学ぶ段階では「どうして止められなかったんだろう」と思う。
けど実際は、徐々に変わっていく時代のうねりになかなか気づけなくて、いつの間にか戦争が勃発してるということがあるのかもしれない。
そして、私たちは今その大きなうねりの中にいるのかもしれない。
ICCがそのうねりを止める一助となれるなら、私たちは活動を支援していかないといけないし、日本という国にも積極的な姿勢を求めないといけないと思った。

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2026年09月30日

Posted by ブクログ

ICC国際刑事裁判所の所長。ロシアから指名手配され米国から制裁を受けている。ICCに関するローマ規程は125か国が締約国だが、アメリカ、ロシア、中国は締約国ではない。法による政治が力による政治に逆行する今日、戦争犯罪を裁くICC。
アメリカの筆者への制裁のニュースをきっかけに手に取った本。奇しくもICCに関する日本の関心を大きく高めている。

日本が今後世界で果たす役割はやはり国際貢献であろうが、国内の戦争犯罪に関する法整備はまだすすんでいないという。

ICCに関して最初に読むべき1冊だろう。

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2026年09月30日

Posted by ブクログ

ICCのこと、赤根智子さんのことをニュースで知り、より知りたくなり本書を手にとりました。

私が印象的だったのは、赤根智子さんの一本筋の通った実直な思い、政治的なことを配慮しないとはっきりと言われてる態度、法に従ってやるべきことを淡々とやるという姿勢。かと思うと、赤根智子さんの生い立ちには、完ぺきではない姿なども描かれており、そのギャップというかお姿に人柄があらわれているようで、興味深かったです。

ICCのことも理解できました。
世界を力による支配に戻ることのないように、法の下で裁いていく。そうした重要な機関であることも理解できました。

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2026年09月29日

Posted by ブクログ

ICCのことが分かりやすく説明されている。
全国家がICCの締約国になれば理想の世界に近づくのにな。

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2026年09月27日

Posted by ブクログ

 ICC(国際刑事裁判所)ってよくわからなかったので、この本を読みました。日本では戦争犯罪やジェノサイドについて、犯罪として特別に規定した法律はないため、一般的な犯罪と同じ刑法が適用されることになる。しかし戦争は国家が行うものであり、国家がそれを罰するはずがないのだ。
 ウクライナを侵略することを決定したプーチンはもちろん、ガザ地区の子供達を何万人も殺したエタニエフも、他国の指導者数十人を一瞬で殺したトランプも何の罪にも問われないのだ。国家が「正義」の名のもとに行う犯罪は国内法で裁くことはできない。そこに国際刑事裁判所の存在意義があるのだが、この犯罪は、捜査することすら困難で、起訴して裁判することは至難なことである。しかもこのICCにアメリカも中国もロシアもインドも加盟してないというのだから、その所長を勤める赤根智子氏の苦労は想像を絶する。日本はここに1番お金を拠出し、裁判官も継続的に輩出しているというのに、アメリカの意向を恐れて積極的に決議に賛成していない。そのことも赤根智子氏の活動を困難にさせていることは日本人は知っておくべきだと思いました。

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2026年10月17日

Posted by ブクログ

今、ホットな本。国際法の重みと限界について思いを巡らす経験もないので、正直に言えば、ICCがなにをなすべきか、についてもこれを読んでもよくわからん。
国際刑事裁判所(ICC)は、ローマ規程(国際条約)の締約国で構成されており、国連機関とは異なる(一方で、国際司法裁判所(ICJ)は国連の機関))とか、ICCの役割は「個人の処罰」であるとか、そもそも知らない。ローマ規程には125か国が入っているが、米・中・ロシア・イスラエルは非締約国であるとか・・・。

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2026年10月12日

Posted by ブクログ

ニュースでは知っていたが馴染みのなかったICCについて知ることができた。

著者がiccの必要性、貴重性、重要性、そして理想を示すたびに、なるほどと深く納得するとともに、人権、人道という倫理を自明の前提にした、自分たちの正当性、公平性、そして暗黙に無謬性には、少し距離を取って受け止めたいと感じた。

ネオプラグマティストのリチャードローティは、あらゆる価値、意味、倫理、正義は、たまたま生まれた場所で得られたものであるという。だからこれ、それを受け入れる、アイロニカルニヒリストという生き方を奨揚した。

突き詰めて考えれば人権という価値すら宗教との違いは本質的にないだろう。

身近な誰かの不安、何なら一食の夕食より、知らない他者の命を優先することは当然か。
人権という他者の価値観に従って、ルールを合意していない他者から裁かれるのは、ロシアがウクライナを侵略することと何が違うのか。

どこまでも西洋価値観のグローバル化であるという視点でICCの活動を理解したいと思った。

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2026年10月07日

Posted by ブクログ

ICCがどういう組織か分かります。繰り返し繰り返し同じことをお願いしているのは、それだけ思いが強いことの裏返し。だとしても途中で飽きます

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2026年10月02日

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