【感想・ネタバレ】昭和探偵物語平和村殺人事件のレビュー

あらすじ

『永遠の仔』『悼む人』……感動を送り続ける著書の進化、一大エンターテインメント誕生!
ビートルズが日本を訪れてコンサートを開いた一九六六年。昭和四一年。日本の片隅で、或るおぞましい事件が起きた。私にとっては、忘れがたい……というより、いまなお当時の光景といい、匂いといい、感触といい、生々しい記憶で胸が焼かれるような想いがする事件である。加えて、あの悲しみに満ちた出来事には、表向き解決した内容――すなわち、裁判になったり、新聞記事になったりした事実とは、また別の驚くべき真相がある。たとえば被害者の数は、公表された数よりも、はるかに多かった。――「プロローグ」より

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Posted by ブクログ

ネタバレ

昭和41年、新人女優・華井乃愛に殺害予告状が届いた。
警視庁所属・国生良夫が護衛のため、彼女の故郷・尽忠村へ赴く。同行するのは、従妹で巡査の泉沢香子と流しの私立探偵・鯨庭行也。村では次々と事件が起こり、遂には殺人事件まで起きてしまう。

文章の喉越しが良い。
対して咀嚼していないのに、つるっとしゅわっと落ちていく。時々挟まれる「これまでの状況整理」的な物も、中弛みを全く感じさせず、それでいて記憶の回帰もサポートしてくれて、心地良かった。最初から最後まで迷走することなく、どんな読者をも取りこぼすことなく、無事に解決というゴールまで運んでくれるだろう。

戦後の母親たちは、良かったね。
村の重鎮の奥方たちは、息子たちを尽忠村の名に恥じぬよう、大手を振って戦地へ送ってきた。村人たちの手本となるよう、率先して。そして村の若人たちの多くは、帰らぬ人となった。戦後、自責の念と悔恨の情で押しつぶされ、今回の事件に繋がるわけだが、その動機づけの発想が実に非凡。もはや狂気とは呼べぬ切なさとやりきれなさで、子供のいる私の心を刺しにきた。鯨庭がついた優しい嘘のシーンは、思わずじーんとしてしまった。

関係者たちの口も滑らか。
犯人も容疑者もおしなべて鯨庭や国生に協力的である。鯨庭が仮説さえ立てられれば、誰かの口を割らせて答え合わせをするのは容易だ。それ故に、難航する捜査パートのようなものはない。ミステリィとしての難易度は、比較的ライトだ。分かっちゃいるけど証拠に欠ける…ような困りごとはこの世界にはほぼ存在しない。それ故に、骨太な印象は薄いが、ストレスフリーな印象。瑕疵なく、綺麗に纏った良作であった。

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2026年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ビートルズが日本を訪れた昭和41年(1996年)、平和村と改名することになった中部地方の寒村“尽忠村”で起きた連続事件。村出身の若手女優「華井乃愛(滝山さおり)」に同行した流しのギター弾きの探偵「鯨庭行也<イサニワユキヤ>」が事件の謎を解く。その裏にはさおりの父親、敗戦の日本のetc.が関わる。 作者が昭和51年(1976年)16歳秋に感銘した映画『犬神家の一族』のような、怪しく残酷でありながら美しく流麗でどこか陽性な雰囲気をイメージして書いたとのこと…なんとなく頷ける。探偵の知人?となる警視庁広報部警部補「国生良夫」が過去を語るようにして書かれているのがワトソンぽい。謎解き感は微妙だけどレトロ感が心地良いかも。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ビートルズが日本を訪れてコンサートを開いた一九六六年。
昭和四一年。
日本の片隅で、或るおぞましい事件が起きた。

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2025年07月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

天童荒太先生の既刊の他の物語とは少し違う雰囲気にとまどいながらも読み進めるうちに引き込まれ、全く予測ができない展開にドキドキ。
平和村殺人事件は戦争があったから起こってしまった。現代日本人には理解することが難しい戦争に対する考え方…過去に広島の平和記念資料館に行ったことも思い出し、胸が痛くなりました
巻末に筆者あとがきや謝辞があるのは先生方の作品に対する思いに触れることが出来るので嬉しい。
本作も天童先生の謝辞があり、また鯨庭行也の物語を読めそうなことを書かれていたので楽しみに待ってます。

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2025年06月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

天道荒太が探偵小説ってどうよ、って感じながら期待を持って読みました
結論的には普通
ストレスなく読めるのは作者の力量ですが、設定や背景はそうだよねー的なレベルの少し上

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2025年07月12日

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