【感想・ネタバレ】新釈 小泉八雲『怪談』のレビュー

あらすじ

会社員の森下は、単独登山中に滑落死した同僚・能見香織の慰霊のため、上司と先輩の三人で雪山に赴く。山荘の主人から、「この山には遭遇した人間に〈問いかけ〉をする雪女の伝説がある」と聞かされた翌日……(白い吐息 新釈「ゆきおんな」)。大勢の死者を出したツアーバスの事故から、奇跡的に生還した芳一。後遺症で視力を失うも、一躍脚光を浴びて……(午前零時の講演会 新釈「耳なし芳一」)。その他「ろくろ首」「水飴を買う女」「貉(むじな)(のっぺらぼう)」と、有名作をモチーフにした全五編を収録。小泉八雲の代表作『怪談』刊行から約百二十年、妖しくおぞましい世界が令和に蘇る!/【目次】「白い吐息――新釈「ゆきおんな」」慰霊登山に向かった会社員たち。山荘で「この山には雪女の伝説がある」と聞かされた翌日……/「デラシネの頭骨――新釈「ろくろ首」」不可解な殺人事件と二つの失踪事件を、刑事が追うが……/「マイ・ファミリー――新釈「水飴を買う女」」仲が冷え切った夫婦。妻が夫に、「勤め先に水飴を買う女の幽霊が来る」と言い出し……/「午前零時の講演会――新釈「耳なし芳一」」多くの死者を出したバス事故の生還者が、次々に事故死し……/「『贖罪(しょくざい)』という名の人形――新釈「貉(むじな)(のっぺらぼう)」急逝した人形作家の追悼展に、夜な夜な幽霊が現れて……

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Posted by ブクログ

ネタバレ

雪富千晶紀氏の作品は読み易く奇想天外で今回も八雲氏の現代版怪談でそれを八雲氏の夢で終わるという話のもって行き方に引き込まれてしまう。集中して一気読みをしてしまった。

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2025年09月06日

Posted by ブクログ

小泉八雲の怪談を現代版に置き換えて創作した短編小説集。
「ゆきおんな」、「ろくろ首」、「水飴を買う女」、「耳無し芳一」、「のっぺらぼう」を題材に、それぞれ、現在の世界で起きた奇談という形で、語られる。
いずれも、それなりにのめり込めるストーリーに仕上げられているが、結局は超常現象の世界。
ひまつぶしにはいい。

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】
プロローグ
白い吐息 新釈「ゆきおんな」
デラシネの頭骨 新釈「ろくろ首」
マイ・ファミリー 新釈「水飴を買う女」
午前零時の講演会 新釈「耳なし芳一」
『贖罪』という名の人形 新釈「狢(のっぺらぼう)」
エピローグ

現代に蘇る『怪談』。
「白い吐息」 因果応報。哀しい。
「デラシネの頭骨」 これは怖い。身体の乗っ取り。
「マイ・ファミリー」 これも怖い。心の乗っ取り。
「午前零時の講演会」 因果応報。オチに納得。
「『贖罪』という名の人形」 哀しい。

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2025年09月28日

Posted by ブクログ

雪富千晶紀さんの作品、初読みです。2025年初作家44人目です。
小泉八雲の『怪談』ちゃんと読んでみたいなぁと思っていました。好きな小説(准教授高槻彰の推察)や漫画(虚構推理)に出てきて大まかにあらすじはわかってるけどちゃんと読んだことなかったので。
でもこれは違いました(笑)新釈ですもんね〜。小泉八雲の雪女や耳なし芳一やのっぺらぼうをベースに現代版にして、全く違う話になっていました。
怪談というほど怖くなかった。読みやすくサラサラと読める話ではありました。

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2025年08月18日

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