【感想・ネタバレ】傷を愛せるか 増補新版のレビュー

あらすじ

たとえ癒しがたい哀しみを抱えていても、傷がそこにあることを認め、受け入れ、傷の周りをそっとなぞること。過去の傷から逃れられないとしても、好奇の目からは隠し、それでも恥じずに、傷とともにその後を生きつづけること――。バリ島の寺院で、ブエノスアイレスの郊外で、冬の金沢で。旅のなかで思索をめぐらせた、トラウマ研究の第一人者による深く沁みとおるエッセイ。解説 天童荒太

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Posted by ブクログ

ネタバレ

本当に実力がある人は、競争に勝とうと思ってやっているのではなくて、やりないことを自分のスピードに合わせてやっていたら、いつの間にか勝っているのかもしれない

ブルーオーシャンを探す方法は、
ランダムな組み合わせ。二つのテーマやキーワードをランダムに組み合わせる。

全ての人生のコツは、無駄な力を抜くこと

人の価値が下がっている

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2026年08月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

数ヶ月前に読み終わってそのままにしていたこの本。今日、終戦記念日に付箋を貼っていたところをパラパラと読み直してみた。

つけた付箋のうち、一つはアメリカにあるベトナム戦没者記念碑に関するものだった。自己イメージに負の歴史をうまく統合できないのはどの国も同じようで、ベトナム戦争にまつわるこの記念碑はその他の戦没者慰霊碑と比べても、地中にめり込むような低い位置にひっそりと置かれているらしい。著者の最初の印象は「みじめだな」だった。

著者はこの記念碑に突然ブルドーザーが来て大量の土で埋め立てられ、その後そこから木々が育ち森になる白昼夢を見たという。そしてご本人はこの米国にとっては負の遺産、歴史の傷跡であるベトナム戦争の記念碑が議論を巻き起こしながらも完成し、破壊されずに残っていることを奇跡だと思えたからだろうとしている。

歴史の中の自己イメージの醜い部分を、傷を、いかに受け止めていくことができるか。それができた時、肥沃な土壌から豊かな生命がまた育っていくのだろうか。日本でもそれができるのだろうか。米国は今、新たな傷を、過ちを作ってしまっているのだろうか。

本の終盤に出てくる「傷を愛せるか」と言うタイトルになった一節は特に心に深い印象を残した。

p223

傷を愛せるか。心の傷にもいろんな傷がある。擦り傷、切り傷、打撲傷。自傷、他傷、傷つけられた傷、傷つけてしまったという傷。・・(中略)・・傷がそこにあることを認め、受け入れ、傷のまわりをそっとなぞること。身体全体をいたわること。ひきつれや瘢痕を抱え、包むこと。さらなる傷を負わないよう、手当をして、好奇の目からは隠し、それでも恥じないこと。傷と共にその後を生きつづけること。


今テレビでやっている「Tシャツが乾くまで」というドラマにみつるという登場人物がいる。
最新のエピソードで随分と心に傷を抱えた人だなと感じた。人を傷つけてしまいそうで、自分を傷つけてしまいそうで、ずっと人から一定の距離を保たないと壊れてしまいそうになる人物像で、勝手すぎる振る舞いから随分とネット上では批判を浴びているそうだけれど、自分が欠陥品のように感じると漏らした彼に私は共感してしまい、そして、そのことはずっと私が恥じてきたことだった。

自分の傷の輪郭をなぞり、それを受け入れて、包みながら、恥じずに前を向いて生き続ける、それを最後までやり続けていくしかないんだと、そしてそこに少しでも何か豊かなものが育ちますように。そうこの終戦記念日に思った。

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2026年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは完全に自責なんだけど、もっと具体的にトラウマや傷のことについて書いてるかなって期待してたらやっぱりエッセイなのでそんなことはなかった。
でも最終章ら辺はよりその辺に触れられてた感じはしたな。というか、やっぱり最後に持ってくるだけあってこのタイトルの核心たる"傷"に触れてる話にはなるよね。
深く傷ついた人や奥底まで沈みこんで独りきりになった人はこの考えにたどり着くんだろうけど、精神科医でカウンセリングもしたりして、なこの人はそりゃあ思い至るよなぁ。
一端の人間程度に世界も制度も変えられなくて、そもそも自分以外のことを変えられるなんて到底できやしない。その手助けはできるかもしれなくて、それがあくまで臨床医であることなわけで。

精神科医というか、専門家、お医者さんとしての俯瞰した視点もありつつ、どこか至ったような諦観が感じられる文章だった。こうだから、ああだから、で話を展開させていくんじゃなくて、哲学的にふむふむするのは精神科医の性だったりするのかな。
でも、冷静だけど、俯瞰して物事を考えてはいるけれど、どこか根底に「どうしようもない」という無力感を築いているけれど、傷ついた人間が、疲れ果てた誰かが、掬いあげられることを求めずにはいられない。そうしてたどり着いたのが「幸せを祈ること」なのかもしれない。

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2026年07月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

理解できるとこもしかねるとこもあったけど、総じて「傷を認めて恥じず愛す、自分が弱さだと思ってる部分を認められる人が強い人」だと一貫して言ってる気がした。ジェンダーの話が面白かった。

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2026年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトル通り、さまざまな形をしている傷に対して、精神科医である宮地さんならではのさまざまなアプローチで考える。

この本の大きなテーマは、「トラウマや心の傷は、無理に消そうとしたり、乗り越えようとしたりしなくていい」ということだと思う。

一気読みとか、速読とかで読むのではなく、何となく傷ついた時、モヤッとした時に手にとって、数ページ読んで、また本棚に戻す。そんな読み方が合ってる気がする本だった。

エッセイなので、ストーリーでもないし、どの章から読んでも問題ない。

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2026年06月11日

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