あらすじ
母と弟の3人で暮らす小学6年生の杉原美緒。母はアルコールに依存し、親類に引き取られた美緒は心を閉ざしていく。そんな折、元検事の永瀬丈太郎という初老の男と出会う。美緒は永瀬の人柄に心を開いていくが、彼はひとり娘を誘拐されており、大きな心の傷を抱えていた。数年後、美緒は事件を調べ始め、余りにも哀しい真実を知る――。家族とは何か。赦しとは何か。今最も注目を受ける気鋭が贈る、感涙のミステリ巨編!
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Posted by ブクログ
母と弟の3人で暮らす小学6年生の杉原美緒。母のアルコール依存によって、親類に引き取られた美緒は心を閉ざしていく。そんな折、元検事の永瀬丈太郎という初老の男と出会う。美緒は永瀬の人柄に心を開いていくが、彼はひとり娘を誘拐されており、大きな心の傷を抱えていた。数年後、美緒は事件を調べ始め、あまりにも哀しい真実を知る。家族とは何か。赦しとは何か。今最も注目を受ける気鋭が贈る、慟哭のミステリ!
薫さんの明るさで読み進められた。
結局悪い奴が逃げ切った話・・・天罰は下ったかもだが・・・
Posted by ブクログ
われらに罪をなすものを
われらがゆるすごとく
われらの罪をもゆるしたまえ
「新約聖書」マタイ伝六章十二節
3部仕立てになっており、第1部から第2部に
移行した時には、短編小説だったか?と思うほど
展開が全く違う。
赦すことは、自分を解放する事でもある。
それにしても、子供は親を選べない典型的な話で
ある。
子供よりも夫を守るって有り得ませんけどね。
事件の真相、伏線の回収もしっかりと
第3部で明らかにはなるけど、全く気持ちが
スッキリしません
Posted by ブクログ
何作かしか読んでませんが、最近読んだ伊岡作品とちょっと違うテイストだな、と思っていたら初期の頃の作品なのですね。
罪とそれを許すということ。
倫理なんかくそくらえというある人物の言葉に共感。本作に登場するどの子供も大人の都合で辛い目に合ってる物語でずうっと苦しい感じで読み進み読み終わりました。しんどかった…
Posted by ブクログ
主人公の美緒が叔母の知人である
元検事の永瀬と知り合い、心を開いてゆく。
成長した美緒は永瀬の身に過去に起きた事件を
調べてゆく。
美緒自身の苦しい環境と永瀬の過去の事件が
絡みながら、解決とは言えない許しに向かう
過去の誘拐事件と美緒の家庭環境や事件、
それぞれなかなか複雑なものが
一冊の中にあるものだから、かなり濃い。
美緒がただの元気な探偵少女のような設定では
深い許しには繋がらないのだろう
許しに向かうラストとは言え、はい許しました
お終い。とはならないわけで、美緒の家庭環境は
まだ良くなった訳では無く
救いは最初からブレずに寄り添う薫さんの存在かな
と感じた。その薫さんも幼い頃の後悔を許していくのだろうと。
事件が一つでは無いので途中読み進めに時間がかかって、おもしろいのだけど一気読みとはならなかった