【感想・ネタバレ】ダメな議論――論理思考で見抜くのレビュー

あらすじ

ニート問題から財政赤字、平成不況まで、いかにももっともらしい議論がメディアを飛び交っている。じつは国民的「常識」の中にも、根拠のない“ダメ議論”が紛れ込んでいる。そうした、人をその気にさせる怪しい議論を、どのようにして見抜くか。そのための五つのチェックポイントを紹介し、実例も交えながら、ダメな議論の見抜き方を伝授する。論理思考を上手に用い、真に有用な情報を手にするための知的技法の書である。

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Posted by ブクログ

常識とは,一般市民が「空気」として「なんとなくそう思う」,あるいは「なんとなくそう信じている」ところから生まれると著者は主張する。その常識は,やがて世間に受け入れられる中で「言説」として成立することになる。そういった傾向が社会のあらゆる側面にみられる中で,著者は,一部の天才と呼ばれる人間を除いては,統合的思考より,分析的思考が有効であり,私たちは分析的思考を駆使して今まで「常識」として受け入れられてきたものを分析しなおし,有用なものを見出す必要があると述べている。著者は,「虚無論法」や「自然論法」にも触れ,なぜそれらがダメな議論なのか,言説として信じられているものを見破る具体的な手立てを提示している。具体的には,5つの基準が導入され,それぞれの基準を実際に著者が応用させ,様々な議論を論破してみせている。大学生,あるいは社会人にとっても非常に有用な著書だと考える。

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2012年02月15日

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経済政策の専門家である著者による、現代に蔓延る間違った解釈、無用な議論「ダメな議論」について書かれた本。「ダメな議論」とはどういうものか、どのように生まれるのか、どのように我々はそれを見極めれば良いのか、が解説される。

情報過多で、フェイクニュースやなんちゃって評論家が跋扈する現代において「ダメな議論」を見抜く方法を知っておくことは非常に有用である。
内容の妥当性も高く、理解に易しい。

「ダメな議論」を見抜くためには以下の5つのチェックポイントがあるという。
①定義の誤解・失敗はないか
②無内容または反証不可能な言説
③難解な理論の不安定な結論
④単純なデータ観察で否定されないか
⑤比喩と例話に支えられた主張

どれも冷静に考えれば当たり前のことだが、我々は往々にして「熱」によってこれを忘れてしまう。つまり、我々は自分の信条に沿った言説を無批判に受け入れる傾向にあるし、無意識に都合の良い議論を好んでしまう。
だからこそ、自分が「ダメな議論」に巻き込まれることに常に細心の注意を向けなければならない。そして本書はそのための指針となる本である。

さらに「ダメな議論」を避けるための基本姿勢として下記が有用である。
①問題を適切に分割し
②個々のターム(用語)の定義を明確にし
③パートごとにデータによる検証を行う

問題に対して適切に対応し、無用の議論に巻き込まれないために、本書の内容を使いこなしたいと思う。

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2023年04月02日

Posted by ブクログ

論理的におかしい、内容のない議論は結構多い。政治の世界の議論はほとんどが突っ込みどころ満載だ。会社で行われている会議も結構当てはまる。本書では、そうした「ダメな議論」を解説し、それを見抜くためのチェックポイントを紹介している。また、後半では、実際に「ダメな議論」を挙げ、そのどこがどうダメなのか解説している。

「議論」というと複数の論者がそれぞれの考えを述べ、論じ合うというイメージがあるが、本書で扱っている「議論」はむしろ「論説」に近い。

自分が詳しい分野についての論説であれば、自然とおかしなところに気がつくが、専門外だったり知らない話だとそうもいかない。そうした場合に5つのチェックポイントに照らし合わせてみることが効果がある。
(1)定義の誤解・失敗はないか
(2)無内容または反証不可能な言説
(3)難解な理論の不安定な結論
(4)単純なデータ観察で否定されないか
(5)比喩と例話に支えられた主張

著者の主張はリーズナブルで解説は丁寧だが、その丁寧さがかえって文章としての読み易さを損なっている感じを受けた。練習問題としている後半もきちんとページを割いて、実践的なものになっている。

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2019年01月03日

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 苦手な議論の追い方、やり方について技を得るべく読む。5つの視点は有効そうだ。定義づけ、今何を話しているのか?への注意、等基本ながらつい外す点を、丁寧に記していた。

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2017年11月08日

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◼️p22-23 私たちは、「自分の知らないことを知る」本を探しながら「自分の知っている(漠然と感じている)ことが書いてある」本を購入し、読書を「自分の役に立てる」ことを目標としつつ、「自分の思想・行動に何ら影響のない(読んでも読まなくても変わらない)」本を読んでいます。つまりは、自分が日頃から抱いている「信仰」にお墨つきを与えてくれる、「自分が読んで心地よいと感じる」本を選んでいるなすぎないというわけです。

なるほど、その通りだ。これは本に限らず、たとえばtwitterなんかでも、無意識のうちに自分に合った言論を発信する人ばかりをフォローしてはいないだろうか?そのような状況下では、既に自分が常識と思っている考えを、それが正しくないかもしれないにも関わらず、どんどん強化していってしまっているだけになっているかもしれない。

本書は次のようなチェックポイントを示し、これらの項目を確かめながら文章を読み進めることで、少なくとも「ダメな議論」を排除できるとしている。

◼️p53〜 5つのチェックポイント ①定義の誤解・失敗はないか ②無内容または反証不可能な言説 ③難解な理論の不安定な結論 ④単純なデータ観察で否定されないか ⑤比喩と例話に支えられた主張

このようなチェックを行うことで、なんとなく納得してしまうことを防ぎ、文章をより批判的に読む姿勢が身につくというわけ。ただ、本書の後半では実際の言論をこれらのチェックポイントによって検証していくわけだが、文章がいかんせん経済政策の内容に偏りすぎていて(著者の専門の関係だろうが)そこは少しつまらないというか、もう少し多様なテーマの文章を扱ってほしかった。

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2016年01月14日

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ダメな議論とは、誤った議論、無用な議論、有害な議論なのだそうだ。

そのチェックポイントを四つに分けて提示していた。
一、定義の誤解、失敗はないか
二、無内容または反証不可能な言説
三、難解な議論の不安定な結論
四、単純なデータ観察で否定されないか

そのうち、非専門家には、一と二をまずせよ、とのこと。
たしかに、定義の確認からやってみよう、とは思う。

もっとも、やってみるときっとそれすら難しいだろう。
定義されるべき言葉と、必要ない言葉をどう線引きするか。
「正しい定義」(本来、定義は「正しい」ものであるはずなのだけれど)を、何に依拠して見分けるか。

やはり、調べるなどの手間を嫌がっていてはだめなのだろう。

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2015年06月30日

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1.コールドリーディングという説得方法

詭弁の見抜き方
・定義の誤解、失敗はないか
・無内容、反証不可能
・難解な理論の不安定な結論
・データを伴っていない
・比喩と例話に支えられた主張
ーー

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2014年05月26日

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「はじめに」ではこの本が、あくまでも「技術書」であり、「ダメな議論」のフィルターである旨が明らかにされる。でもやっぱり面白いのは「具体例」の部分。ココがおもしろいからこの本は、類書に比べてもホントに「使える」本になっている。

 まず、よく使われるマジックワード、内容がないことをごまかすための常套テクニックが、実例付きででてくるところがイイ。そうそう、「本当の○○」とか「真の○○」とか「自然な状態」とか「夢」とか出てきたら、眉唾だってことっすよ。

 つぎに、じっさいに「ダメ議論」が蓄積されてる分野から例文をつくっているのがイイ。たとえばニート論とか、「よいデフレ」論とか、食糧安保論とか、「財政ハルマゲドン」論とか……ぜったいにどっかで「ああ、こーいうの読んだ」というデジャヴュがでそうな例文を、てってーてきにタタいてるところが、この本の痛快なところ。とくに第5章(あやしい「大停滞」論争)のところは、「バブルの原因」「不況の原因」「格差拡大の原因」を絶賛おっかぶせられ中の若者世代必読。

 読んでたのしく、役に立つ。ロジカルシンキングとか論理学とかしゃらくせぇというか、めんどくせぇというかな人にも、「ダメ議論フィルター」の使い方がイメージしやすい。お買い得な1冊です。

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2014年03月30日

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かなり昔に読んだ本だけど、仕事上の必要があって再読。
いやー、「一回読んだことある」&「読む目的がはっきりしている」と、読むスピードとか理解の速さとかが全然違ってくるね。
初見の際は完全に見逃していた内容を何個か見つけたし、実はかなり緻密な論理構成であることも実感できた。著者は若いのにすごいなあ。

けっこうな名著であると思う。

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2013年11月03日

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世の中に多い「ダメな議論」に付き合わされないための方法を紹介している。機械的にチェックできるポイントが5つ紹介されているので引用。

1. 定義の誤解・失敗はないか
2. 無内容または反証不可能な言説
3. 難解な理論の不安定な結論
4. 単純なデータ観察で否定されないか
5. 比喩と例話に支えられた主張

身の回りだと、「2. 無内容または反証不可能な言説」が多い。話していて不利になると極論持ち出す人や、「結局幸せなんてひとそれぞれじゃん」と言って話を終わらせようとする人はこれ。

それなりに教養と常識があればデタラメとわかるような話でも真に受ける大人が多いのを見ると、こういう本は必要だと思うのだけど、たいていの場合そういう人は自分で気づいていないから、きっと売れないんだろうなあ。

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2012年09月07日

Posted by ブクログ

定義の誤解・失敗はないか、無内容または反証不可能な言説じゃないか、ということを特に気にしながら文章を読んでいこうと思った。

同時に、自分もこういう当たり障りのない無内容な文章を特段意識することもなく大量生産している気がして、読んでて少し怖くなった。

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2012年08月03日

Posted by ブクログ

ダメな議論を見分けるチェック項目
①定義の誤解・失敗はないか
②無内容または反証不可能な言説
③難解な理論の不安定な結論
④単純なデータ観察で否定されないか
⑤比喩と例話に支えられた主張

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2011年02月26日

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今から20年以上前、私が大学のころ、コメ自由化問題が花盛りだった。さまざまな議論が交錯していて、もっとわかりやすく、整理して議論できないのかと思っていた。

あれから、ニュース番組も増えて、多様化しているが、相変わらず、感情的な議論が多く、建設的な議論になかなかなっていかない。

本書のような考え方が常識になって、議論が進めばもっといいのにと思います。

面白かったのは、食料自給論でよくいわれる「てんぷらそば」のたとえに対して分析して、新たな見方を示しているところ。

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2011年01月26日

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若手ながら最近各所で有名な経済学者が、議論に必要な最低限の要素をまとめた本。「世間にある議論のうち、少なくともダメと思われるものはこういう条件を満たしているので気をつけよう」というのがスタンス。だが逆に自分が議論をする(意見を発信する)場合にも、自分でチェックすることでより有用な議論を行えるようになる。この本の内容を無批判に受け入れるのもまた問題なのだろうが、一つの基準として心に留めておくことは意味がある。

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2011年01月17日

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正解は容易に見つけることが出来ないにしても、ダメな議論は見抜くことができる。

・定義の誤解・失敗はないか
・無内容または反証不可能な言説
・難解な理論の不安定な結論
・単純なデータ観察で否定されないか
・比喩と例話に支えられた主張

という五つのチェックポイントでダメな議論を除いていけば、残った議論は有用である確率が高くなる、というわけ。

特に2番目の「無内容または反証不可能な言説」は間違ったことを言ってるわけじゃないだけに「それは何も言ったことにならないダメな議論だよ」ってわかるかどうかが大事だと思う。「定義の誤解・失敗」や「比喩と例話」のダメな議論もそうだな。

とにかくこのチェックポイントを共有して「これをクリアしない議論はダメな議論だから言うな!書くな!」という合意を作るだけでもかなり生産的な話ができるようになるんじゃないかと思う。マスメディアにかかわる人にはぜひお願いしたい。ニュース番組のコメントとか、結構ダメな議論が目につくからね。

俗流若者論やバブル悪玉論など、例題を斬っていく後半も痛快。経済的な観点はさすがエコノミスト。

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2010年11月23日

Posted by ブクログ

ダメな議論を機械的に見破り、論ずるに値する議論を選別する方法が述べられている。

実際にこの本に書かれているチェックポイントを使うと、容易く怪しい議論を見抜く事が出来る。短期間に著書を大量に出している著名人や、テレビでコメンテーターとして活躍している、怪しい肩書きの学者などが展開している議論は、大抵このチェックポイントに引っかかる。政党が掲げているマニフェストの論拠も引っかかる。

この本を読めば、いかに自分の周りにダメな議論が渦巻いているか、そしてそのダメ議論やダメ議論を信奉する人に振り回されているかが良くわかる。しかし、怪しいと思う議論に出くわしても、わざわざ裏を取ったりデータを引っ張り出してくるのは時間も手間もかかるし面倒くさい。そこで結局、論者の肩書きや人柄から「この人がそう言うんだから、まあそうなんだろうなぁ」となってしまうのが現実。上司のダメ議論を論破しても、社内においてプラスになる事は無いし、有名人のダメ議論はそもそも一般人が論破する舞台が無い。結局は上司のダメ議論を適当に相槌を入れつつ褒め称え、居酒屋で同僚と愚痴り、有名人のダメ議論をブログで孤独に批判するのが関の山でしょうね。
感情思考が蔓延るこの国に論理思考が根付く日は来るのだろうか。来て欲しい。でも無理な気がする。

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2010年06月24日

Posted by ブクログ

占い師のような感覚で話すのではない、正しい議論に必要なものを解説する本

個人的にはこの本にあるような感じで話したいと思いつつも
コールドリーディング的な説得術が現実問題うまくいく例も多いので難しいところ。
でもまあ自分だけでもチェックポイントを意識して議論に望むようにはしよう

裕福・高い地位にいる人ほど「成功するかどうかは才能・努力によって決まる」と信じやすい。
占い師のコールドリーディング
ラポールを築く、ストックスピールで信頼を深める。悩みのカテゴリを探る、悩みの核心に迫る、未来の出来事を予測する。

議論のチェックポイント
単純なデータ観察で否定されないか:イメージとデータが違う時がある、少年犯罪件数
定義の誤解、失敗はないか:定義が曖昧では結論も曖昧になる
無内容または反証不可能な言説:抽象的な文は無内容になりやすい
比喩と例え話に支えられた主張:その例は稀ではないか他にもできるものか気をつける
難解な理論の不安定な結論:理論の適用範囲に合っているかを確かめる

「その対策が誤りだった場合にどうなるか」を考えておく、リスクから受けるダメージを軽減する方法を考える
「本当の、真の」は答えがなく正しいか検証のできない、初めから考えるだけ無駄な問題
「自然な状態」には定義がなく発言者の思う良いものを自然と言っていて現実とも乖離している。

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2019年06月23日

Posted by ブクログ

 もっともらしい論評や議論がTVの報道・解説番組などで当たり前のように飛び交っている。「常識的」な考えや認識が実は何の根拠も理論的な裏づけのない「自分にとって都合の良い感覚」であることが多く、それに何の疑問も持たずに流されていることに気づかされる。

 仕事や会議の中にも、実は曖昧な”ダメな議論”がたくさんある。ダメな議論を避け、分析的な思考に基づく議論を行うことにが、より建設的な結論へ向かう手法であると考えさせられた1冊です。

 もっと自分の頭で考えないとダメですね。

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2017年06月01日

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ネタバレ

世の中のもっともらしい主張の論理的な誤りを、丁寧に解きほぐしてくれます。おかしな理屈が普段見過ごされているということですね。

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2012年09月23日

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教養書を選ぶとき、「自分の知らないことを知る」「何かに役立てる」という目的以上に、「自分が読んで心地よい」ものであるという前提が大きく影響してくる…この話はなかなか深層に迫っていると思った。心地良くないものを最後まで読み通すのは結構辛い。

そもそもその心地よさというのはどこから来るのか。どうやって何かを支持するという心理が生じるのか…を分析した上で、その心理のために論理的に誤った内容の議論でも受け入れてしまう事例の原因が何であるかについて、著者の挙げる5つのポイントを軸に検討している。

ある議論について、その論調や言葉遣いから直感で(何となく信用しがたいな)という気がすることは今までもあった。当たり前といえばそうなのだが、データや用語の定義を調べることで、議論のどこがどう誤っているのかをより説得的に説明することができる。著者はダメな議論を見抜く術として色々と書いているが、他人といかにやりあう(議論しあう)かのヒントにもなると思う。妄信的な◯◯信者で、どんなに論理的な間違いを指摘しても梃子でも動かないような人には、結局効かないんだろうけど。

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2012年09月11日

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ネタバレ

書いてあることは、すごーく真っ当であり、基本的なことです。
ここに書かれているチェックポイントを意識していれば、日々流れ込んでくるニュースや感情に任せた支離滅裂な意見、一見すると破綻してなさそうだけど実はトンデモないことを主張している意見などに惑わされずに、事実を突き止めていくことができるようにはなると思います。

ただ、主張されているポイントそのものには、目新しさを感じませんでした。それは、この本で挙げられているチェックポイントが古くなったという訳ではありません。
むしろ、ここ数年で急増した感がある「デマに惑わされないようにするには」「政府が主張するデータはどこで改竄され、政府に都合のよいように加工されているか」「発表されている事実は、本当に事実なのか」などといった論調の、様々な書籍やブログに触れてきたことで、この本で主張されていたポイントが、自分にとってはもはや「意識して身につけなければならない視点」では無くなった、ということだと思います。

逆に言うと、そういった視点からニュースや報道、政府発表などを疑う習慣を持っていない人にとっては、この本は入門としてはかなり好いのではないかとも思います。
「自分は出てきた情報を鵜呑みにする傾向があるなー」という自覚があるなら、手に取ってみる価値はあります。痩せると報道されただけでトマトジュースを買い占めるようなタイプの人なら、是非読むべきだと思う。

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2012年05月27日

Posted by ブクログ

世の中に氾濫する提言や主張が果たして信じるに足りるものなのか。著者は機械的に危ない議論を排除することを提唱する。とくに「定義がない」「反証不可能」なものがいかに多いかを巷に溢れるであろう経済や政治にまつわる例文から証明する。「確かに」と思う部分も多いのだが、果たして実生活に活かせるのだろうか。

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2012年01月23日

Posted by ブクログ

何事も盲目的に受け入れてはいけないよ、ということを改めて認識させてくれる。

P.87でツチヤ教授が紹介されている。

「真の」「本当の」という言い回しがナンセンスであり、その探求が不毛であるということは、土屋賢二氏の著作などで詳しく解説されています。

ツチヤ教授偉い!

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2011年06月18日

Posted by ブクログ

言説の妥当性を調べる5つのチェックポイント

1.定義の誤解、失敗はないか。
2.無内容または反証不可能な言説
3.難解な理論の不安定な結論
4.単純なデータ観察で否定されないか
5.比喩と例え話に支えられた主張

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2011年06月06日

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思考メソッドの一方式として、アカデミックな視点が欲しい場合に最低限必要な情報が入った本という感じ。非生産的な視点ではあるが、読んどいて損はない。

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2011年01月30日

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まず「ダメな議論」とは、「誤った」「無用な」「有害な」言説のこと。

と定義し、常識とされているものにもこのような言説が多く含まれていることを指摘。
その上で必ず正解を見抜く術ではなく、ダメな議論を簡便に見抜くためのチェックポイントとその応用方法をレクチャーする一冊。

備忘録として著者の挙げるチェックポイントを記します。
1、定義の誤解・失敗はないか
2、無内容または反証不可能な言説
3、難解な理論の不安定な主張
4、単純なデータ観察で否定されないか
5、比喩と例話に支えられた主張

感想としては、著者の主張もチェックポイントももっともだけど、
「ダメな議論」を見抜くというのは実際とても面倒で大変な作業だということ。

著者は繰り返し「人は自分の感覚と合うものを正しいと思う」述べている。
自分が正しいと感じてしまったものを疑って読み込み、手間をかけて調べて正否を確かめる人がどれ程いるか甚だ疑問。

でもこれから何かの議論に触れた時、それを自分のなかの常識にしてしまう前のワンクッションにはなると思う。

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2010年10月25日

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場の空気や、感情が意志決定の支配要因となっていないか。そもそも確か(らしい)ことは何かについて見抜く要素を提示しています。比較的わかりやすく解説しているので、そんなに疲れずに読めるのでは。

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2010年08月04日

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あえてダメな演説をする事がひとつのテクニックだということに驚いた。、きちんと話せば間違いも指摘されやすいので、それを避けるためにイメージのいい言葉を多用して中身のない話でごまかす。そっか、テレビで政治家が言うことに「は?何がいいたいのだ?」とイライラすることが多かったがそれはテクニックだったのか・・・。

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2010年05月27日

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[ 内容 ]
ニート問題から財政赤字、平成不況まで、いかにももっともらしい議論がメディアを飛び交っている。
じつは国民的「常識」の中にも、根拠のない“ダメ議論”が紛れ込んでいる。
そうした、人をその気にさせる怪しい議論を、どのようにして見抜くか。
そのための五つのチェックポイントを紹介し、実例も交えながら、ダメな議論の見抜き方を伝授する。
論理思考を上手に用い、真に有用な情報を手にするための知的技法の書である。

[ 目次 ]
第1章 常識は「何となく」作られる(「常識」とは何か なぜこの本を読もうと思ったのですか? ほか)
第2章 ダメな議論に「気づく」ために(場の「空気」による支配 もっとも単純な対応法 ほか)
第3章 予想される「反論」に答える(「真の幸福」論法 「データは現実を表していない!」 ほか)
第4章 現代日本のダメな議論(思考の練習問題 「最近の若者」批判のダメさ加減とは? ほか)
第5章 怪しい「大停滞」論争(バブル悪玉説のここがヘン バブルは日本だけではない! ほか)

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[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2014年10月27日

Posted by ブクログ

ダメな情報、論説をはじく技術。訓練しないと難しい。信頼できそうな人を見つけるほうが楽そう。/経済についての適当な議論が、如何にあふれているかということは、例題で嫌というほど分かった。それも自分では見抜けなさそうだ。

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2012年06月28日

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