あらすじ
物語りの展開とともに、人々のうえにさまざまな変化がおきてくる。愛し合うエイダとリチャードは、その婚約をとりやめる。いっぽう、エスタとデッドロック夫人のつながりが暗示され、出生の謎に一歩近づく……。さらに煙と煤のたちこめる中での老人の死。愛憎と事件がからまり合ってモザイクが次第にその全体像を明らかにしはじめる。
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Posted by ブクログ
デッドロック家を調査するタルキングホーン弁護士。ジョーをめぐる秘密。デッドロック婦人とエスタの容姿の類似に気がついたガッピー弁護士。キャンディーの結婚。チャーリーと彼女の家を訪れたエスタに感染した天然痘。クルックの自然発火にによる死。
Posted by ブクログ
荒涼館に引き取られた、出自不明の少女エスタ。彼女をめぐる物語、そしていつまでも決着がつかないジャーンディス対ジャーンディス訴訟事件の結末は・・・?
おお、2巻面白い!!
1巻で山ほど出てきた登場人物たちの関係性がそれぞれ明るみに出てきたり、また新しく絡んできたり・・・。この上で更にか、と言いたくなるくらいまた新たな登場人物が出てくるのだが(笑)、それでも物語の面白さは損なわれず、むしろぐんぐん勢いを増していくようだ。
キャラクターや話の展開が大げさだなと感じるところは多いけれど、それが物語をくっきりとした大胆なものに見せていて、むしろ好印象。たまには力でねじ伏せられ、引っ張られるのもいいものである。
一度勢いがつくとぐんぐん読めて、1巻ではかなりの時間がかかった『荒涼館』だが、この2巻は2週間ちょいで読めた(もともと私は読むのが遅く、海外文学では特に遅くなるので、これでもかなり早いのです・・・^^;)。
1巻ではあまりにいい子過ぎたエスタも、2巻になってから、怒りを感じたときにはきっちり怒りを表すようになって、それまで感じていた違和感も弱まり、ますます好調である。
それだけに、このラストは・・・!! 2巻になってこれまで以上に彼女が好きになった私としては、まさに生殺し状態(!)である。どうか一声ここで叫ばせてほしい。
ああ、エスタ、どうか==ネタバレなので割愛==でいて!!