【感想・ネタバレ】経済学を学ぶのレビュー

あらすじ

交換と市場、需要と供給、企業・政府などミクロ経済学の基本問題から、国民所得、財政金融政策などマクロ経済学の基礎までを、豊富な例示とたくみな比喩で説く明快な入門書であるとともに、今日の複雑な経済・社会を正しく読み解きたいという読者にむけて、現実の経済・金融問題などを幅ひろくとりあげ解説する、役に立つ生きた「再」入門書である。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

「経済の面白い話は分かりやすいけれど、もう少し深く経済学を学びたい」
「けれども、分厚い教科書は抵抗感がある」

と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな人にとって、この本は最適な本です。

この本の著者は、リフレ派の論客として、
また日銀批判で有名な岩田規久男氏(学習院大学教授)です。
岩田氏は、日本の金融界をリードしてきた人物であり、
この本の他にも経済学の入門書を多数執筆しています。
その経験から非常に柔らかい筆致であり、読みやすいです。

冒頭でも述べられているように、本書の背景にある考え方は、
経済学を学ぶことによって「大空を舞う鳥の眼で世界を見る」
というものです。

内容としては、
・通常のミクロ教科書の初歩的な内容である価格メカニズムや市場の役割、
・市場の失敗への対処
などを身近な例とともに分かりやすく説明しています。

本書の優れている点は、バランスの良い内容の選び方です。
具体的には、上記のような教科書的な内容にとどまらず、
企業行動の説明や主な経済学の哲学などを随所に取り入れ、
読者を飽きさせない工夫を凝らしています。
その反面、マクロ経済のパートのところが多少、説明不足であることは否めませんが、
他の本で補えば理解を深めることができるでしょう。

 これから新たに教科書を使って経済学を学ぼう、あるいは学び直そう
と思っている人にとっての教科書を読む前のガイダンスとしても、
また、自分が経済学を学ぶことに適しているかどうかのための試金石としても、
有益な本だと思います。

新書でリーズナブルに購入できるので、経済学の入口に立っている方には、
「道標」としてぜひお勧めしたい一冊です。

0
2011年10月14日

「ビジネス・経済」ランキング