あらすじ
「荒れる」段階から「ムカツク」段階を経て、この数年は「キレる」現象が顕著である。ふだんはおとなしい若者たちが些細なことに「ムカツキ」、瞬間的に「キレる」ようになってしまったのである。怒りや暴力それ自体は、かくべつ目新しいものではない。では「キレる」ことの、どこが新しいのだろうか。個性尊重と管理強化の間をゆれ動く既成の教育論に楔を打ち込み、〈腰肚文化〉に代表される伝統的な身体文化の継承を提案する。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
気構えや思想だけで、己を統制出来ると考えていた私は阿呆だった。
身体を蔑ろにして、自己の平安はあり得ない。体勢の良し悪しは見た目の印象のみならず、自分の精神にさえ影響を及ぼすのだ。
Posted by ブクログ
大好きな身体論について書いてある本。
きれるきれないはこれから子供を育てる立場になった時に必要かもしれないが今はそんなに。ただ、身体論については様々な引用を用いて抽象的な事柄ながら明快に述べている。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「荒れる」段階から「ムカツク」状態を経て、この数年は「キレる」現象が顕著である。
ふだんはおとなしい若者たちが些細なことに「ムカツキ」、瞬間的に「キレる」ようになってしまったのである。
怒りや暴力それ自体は、かくべつ目新しいものではない。
では「キレる」ことの、どこが新しいのだろうか。
個性尊重と管理強化の間をゆれ動く既成の教育論に楔を打ち込み、「腰肚文化」に代表される伝統的な身体文化の継承を提案する。
[ 目次 ]
第1章 「キレる」とは何か
第2章 「キレる」の裏に「ムカツク」がある
第3章 「がんばる」と「楽しむ」のあいだ
第4章 エネルギーを出し切って技に替える
第5章 戦後教育が見すごしたこと
第6章 「腰肚文化」を再生する
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
「子どもたちはなぜキレるのか」という問題に対して、伝統的な身体文化の継承を怠ったことが理由としてあることを述べている。特に、腰肚文化の再生がこれから求められる、ということ。一方で、「キレる」や「ムカツク」に代表される使用範囲が異常に広い言葉への警鐘も鳴らしている。自分の感覚をよりそれに近い言葉で表すことが必要性だ、と。いきすぎた記述が若干あるとは思いますが、知識はつくし、今までになかった考え方を持つことができたので満足です。