あらすじ
『となりのトトロ』から『思い出のマーニー』まで。アニメーターとして、スタジオジブリの作品を支えた著者・舘野仁美による回顧録。
記憶の中にある宮崎駿監督、鈴木敏夫プロデューサー、そして高畑勲監督、スタッフたちとのエピソードをつづる――。
文庫化にあたり、著者の新たな挑戦を書いた近況報告を収録。
〈序文〉鈴木敏夫〈解説〉万城目学
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Posted by ブクログ
【スタジオジブリのアニメーションへの献身的情熱と愛情が伝わってくる!】
スタジオジブリが好きな方、そして『ハケンアニメ』が好きな方は必見かと思います。
今作のレビューに、「これはスタジオジブリの暴露本」とか書かれていたりするのを見かけますが…
私はそんなネガティブな作品には感じませんでした。
ただですね。
良いアニメを作るために、もっと言えば、宮崎駿監督の求めるジブリ作品を作るために、どれだけ自分が献身的に動けるか
これが書かれています。
この「献身的に」という部分が読む人によってはブラックだなと思われるかもしれません。
が、私は素直に
・より良い作品を作りたいというアニメーターとしての情熱や意地
・ジブリ作品への愛情
という意味で「献身的に」という表現を使っているのではないかと思いました。
作者もその点は、作中でも述べていますね。
「より良い作品を作りたいというアニメーターとしての情熱や意地」が、今回作者である舘野仁美のパワフルな動画チェック仕事の回顧録につながります。
それがクスッとなって、面白いんだなぁ~。
時々垣間見える、宮崎駿監督の驚き発言とかはもうニヤニヤは止まらない…!
ジブリ作品に思い入れがある方は、あの作品が生まれるとき、こんな試行錯誤や奮闘があったんだなと胸が熱くなるかもしれません。