【感想・ネタバレ】蛍たちの祈りのレビュー

あらすじ

蛍が舞う夏祭りの夜──山間にある小さな町に暮らす中学生の坂邑幸恵と桐生隆之は、生きるために互いの秘密を守り合うことを決めた。それから十五年後、大人になった幸恵と隆之の予期せぬ再会が、家族や友人、町の人々の人生に大きな影響を与えていく。明かせぬ秘密を抱え、思い描いた道のりではなかった。それでも、この小さな光が照らす世界を大切に生きたい。一人一人のささやかな祈りを描いた、心震える傑作小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最初から結構重ためでした。
町田そのこさんの作品は52ヘルツのクジラたちぶりの2作品目

親から受け継ぐもの、それを望んでいなくても一生付き纏うもの。

正道が生まれてきてくれて、友達も出来て、これからの人生にたくさんの幸せがありますように。

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2026年07月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

悲しみが連鎖していく感じ…
つい、ハッピーエンドなお話を期待してしまうけれど、生きていて誰もがハッピーエンドなわけじゃない。辛くても、生きていくためには折り合いをつけなければならない。そういったやるせなさを、教えてくれる小説だった。

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2026年07月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

子どもは親を選べない。
どうしようもない家庭環境の中、生きるために精一杯な子たちのひたむきな姿、健気な姿に何度も心が締め付けられた。
人のクズっぷりに、読むのが嫌になったが微かな希望の光が蛍のように照らされていて、心が救われた。

町田そのこ先生の本は2冊目だが、どちらも自分の罪に向き合う、強く優しく男性が出てきていた。隆之さんが幸せに暮らせていたことを、そして正道くんが幸せに暮らしていけることを願ってやまない。
正道くんが隆之さんの事を「お父さん」と呼ぶ場面では涙が止まらなかった。

子どもを育てる親として、時折読み返したい一冊です。

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2026年08月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【あらすじ】
①逃亡の夜
山間にある田舎町、人口3000人にも満たない御倉(みくら)町に住む坂邑幸恵は、15歳の時に祖母から教えてもらった蛍が涌き出る森に登り同級生の桐生隆之(不登校ぎみの問題児)と出会う。隆之は、実父の借金の肩代わりをしてくれたが虐待をしてくるクズの内縁の夫を殺してきたと話す。実は幸恵も浴衣を買ってくれず虐待してきた両親に睡眠薬を飲ませて家に火をつけてきたところだった。隆之が持っていたニトロ入りのネックレスを幸恵は預かり、一緒に蛍を見てたからアリバイがあると証言することにする。それから15年。幸恵は妊娠中に子供の父である逸彦に全財産を持って逃げられそうになり、暴行を受けながらも逸彦を殺して井戸に落としてしまう。自分も死のうと蛍の森に登るとそこで隆之に再会する。15年前、隆之の内縁の夫は心筋梗塞で病死扱いになっており、隆之は遠縁の親戚を頼りに町を出ていたが実母が亡くなり一時的に戻ってきていたのだった。幸恵の事情を聞いた隆之はネックレスを預かってくれていたお礼に支援すると言い、翌日会うことを約束し山を降りる。
②少年の目
御倉町で同居老人、篠崎佐吉が殺害された。それは隆之の実父で、長く別居していた隆之がたまたま訪ねてきて遺体を発見したのだった。その佐吉に2年前5日間誘拐されていた小学5年の森下正道(スポーツ万能の優等生で幸恵の子供。幸恵は3ヶ月早く正道を産んだあと出血性ショックで死亡)は、幸恵のはとこである森下千草と夫の作治に養子として育てられていた。正道が小学1年にあがる頃逸彦の遺体が見つかり正道は『殺人鬼が産んだ子供』として冷遇され、問題をおこすようになる。正道が小学3年生で誘拐され無事に戻った後は落ち着いていたが、佐吉の死後また荒れ始めてしまう。担任の弓削は暴力的になって学校に来なくなった正道の家庭訪問を続けていたが、ある時正道に気持ちにけりをつけたいから夜の12時に佐吉の家に連れていってほしいと頼まれる。正道は母の血がいつ現れるかわからない恐怖と戦う日々で犬や猫をナイフで傷つけていたこと、認知症の佐吉が息子と勘違いして家出した正道を家に入れたこと、佐吉に『命っていうのは食うか食われるかって時にしかやりとりしちゃいけねえもんなんだ』と叱られ鶏を殺すよう言われたこと、鶏を殺した後抱き締めてくれ、その後警察を連れてきたこと、そして弓削がなぜ佐吉を殺したのかと話す。弓削は高校生のころウサギを殺しているところを佐吉に見られており、佐吉はそれを誰にも話していなかったが認知症になって吹聴することを恐れた弓削が殺したのだった。弓削の自白を隆之が録音しており弓削は逮捕される。そして正道の母親幸恵は隆之に「子供が無事に生まれたらわたしみたいにはならず正しい道を生きてほしい」と蛍の森を一緒に下山中(初め1人で下山した隆之は幸恵を心配し戻ってきていた)話していたことを正道に告げる。
③神様にお願い
親戚の家から桐生隆之と暮らすようになった正道は中学2年になり、転校先で梅野可憐という同級生と隣どうしになる。可憐の母親愛は綺麗だが病死した父親智雄は不細工で、可憐は自分の顔にコンプレックスを持っていた。デンタルクリニックの受付事務とスナックのバイトで働く愛は男がいないといきていけない女で、様々な男(クリニック院長の石館の愛人でもある)を家に連れ込み家のことも可憐に任せていた。可憐と正道の担任の橋雪由比27歳は人気のある男性教諭だが、愛に惚れ込み過ぎて愛に別れ話を切り出された途端切りつけてしまう。担任が逮捕され母親のせいで学校に居づらくなった可憐は、愛に睡眠薬を飲ませ石油ストーブが毛布に引火する火事で殺そうと考え実行にうつす。家を出たところで同じマンションに住む正道と正道と一緒に暮らす綿貫紅実子と出会ってしまい、何かを察した正道は可憐を公園に誘いだし自分の生い立ちを語る。そして「命のやり取りまでしなくても、現状から抜け出せる道は絶対にある」と可憐を説得し、愛のいるマンションに2人で急いで戻る。
④しあわせのかたち
高校生の時に両親を亡くした43歳の綿貫紅実子(男に結婚詐欺で騙されて全財産を失ったばかり)は勤めている桐生産業の社長桐生隆之に「子供と共に生活して身の回りの世話をしてほしい。期限は子供が18歳になるまで」と依頼され、隆之と正道と暮らしている。契約したばかりのトラック運転手の小菅寛太34歳から紅実子は猛アプローチを受け付き合うようになるが、「昔世話になった会社の社長が隆之のせいで首を吊ったから許せない。プライベートや隆之の過去を探ってほしい」と寛太に言われ、結婚を条件に紅実子は承諾する。秘書の内場の管理が厚く、動けない紅実子にしびれをきらした寛太が行動をおこし隆之にばれて距離をおくように言われてしまう。紅実子の妊娠が発覚するが寛太とは連絡がとれず、正道にも諭され寛太とは別れる決意をする。しばらくして、「お前のことわりと好きだったけど、オヤジの無念を晴らしたい。あいつと死ぬことにした」と寛太から紅実子に連絡が入る。買い物に出ていた紅実子は、隆之と内場がタクシーから降りてきて、そこに寛太がナイフで殺そうとしているところに遭遇してしまう。声を出して止めに入った紅実子がトラックに引かれそうになり、寛太は紅実子を突き飛ばして助けるが自身が引かれて亡くなってしまう。駆けつけていた正道が紅実子の妊娠を隆之に告げ救急車を呼び、紅実子は「私のお腹の子の父親なので寛太を許してやってほしい」と隆之に懇願する。
⑤蛍が舞うころに、また
22歳になった正道は、道でばったり会った居酒屋スサノオの同い年の後輩神代幸大(父親はパチンコ好きの工場長で脳梗塞で死去)を、病気で亡くなった隆之の葬儀に連れていく。病気になった隆之は、奪った罪があるから生きるための投薬も治療も受けてはいけないと話し、亡くなるまでは紅実子が看病していた。紅実子と子供の優人、隆之と正道の4人で生活しており、神代が店長の格言に言った言葉「おれの人生も知らねえくせに、たかが十数文字で左右できると思うなんて傲慢が過ぎる」に家族で笑ったから神代を隆之に会わせたかった、と正道が話す。お互いの家庭事情を話した正道と神代は1年後、正道の誕生日に、御倉町に母親の墓参りと蛍がいる森を訪れる。母幸恵が固執した場所を見てみたいと山に入るが蛍は現れず、神代は「隆之さんとお母さんが見たのは蛍じゃなくて明けの明星だったんでは」と話す。また蛍を見に来ようと下山した時に、正道は金色に光る筋=蛍をみつける。
【感想】
毒親や虐待、殺人や父親のいない妊娠など話は次々に重い内容が続くけど最後は血の繋がらない家族愛も感じてホロッとさせられる、引き込まれる文章。自分の恵まれた環境に感謝しかない。

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2026年08月09日

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