あらすじ
曾我佳城(そがかじょう)の行くところに怪事件あり……若くして引退した美貌の奇術師、その華麗なる舞台は今も奇術ファンの語り草である。そして、もう1つの貌は名探偵。弾丸受止め術が自慢の奇術師がパートナーを撃ち殺してしまった。舞台に注目する観客の前で弾や銃をすり替えた者は誰か。佳城は真相を見抜けるか(講談社文庫)。
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頭のよいきれいな女・佳子は、実は狂っていたのです。主人公は手品師、探偵役。全集の最後を飾る作品では・・・!!!なんていう伏線!!!
串目君はどうなるんだろう・・・
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面白い!
マジシャンとしても有名な作者の奇術トリックを駆使した短編集。曽我佳城シリーズのみを文庫本2冊にまとめた企画本《秘の巻》。
作者の裏芸(?)が素材なので、まさに水を得た魚のような筆運び。長編でも「乱れからくり」「斜光」など傑作ミステリーをものにしていますが、「煙の殺意」などの短編集も適度に力が抜けていていい。
例えば、本書の「剣の舞」に見られる話の転がし方はもはや名人芸。また、「カップと玉」に出てくる【数当てカード】は事前に作っておけば、何かと余興に使えそう。そんな楽しく完成度の高い短編が11作収録とお得感満載。
実はこれ、文庫本として発売された2003年に2冊一緒に購入したのだが、何故か今まで読まなかったのが本当に悔やまれる。この勢いで《戯の巻》へ突入。
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ようやく読み終わった!
短編集。
「消える銃弾」「ビルチューブ」が好き。
「真珠夫人」は自分の中では推理物とは言えないが、短編小説としてはなかなかのでき。こういう考え方は面白い。
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泡坂妻夫氏の20年に渡る連載作品集の前編。
若くして奇術界の伝説となった女性奇術師・曾我佳城の華麗なる手捌きに、全ての人が釘付けになる事、間違い無し。
奇術師にして紋章紙絵師の氏の本領を存分にお楽しみ下さい。
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タイトルの通り、奇術のトリックやそれにまつわる話がふんだんに詰め込まれた事件を架空の奇術師曾我佳城を探偵役として描く連作短編もの。単調になりがちな形式だが、一篇一篇に飽きの来ないような工夫がされている。お薦めは『花火と銃声』。
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奇術とミステリーが合わさった作品です。ボリュームがあります。奇術とミステリーの両方が楽しめる分、やや難解。人物名も凝っているので、読みづらかったです。じっくり向き合うための本というところです。
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引退した奇術師が探偵訳を務める。
伝聞としての登場のため、霧がかかったようでうまくつかめなかった。
伝説の人を表現してもせれは思い出なので他人には形を捉えることはできない。
最初の作品が時に好き。探偵が思い出として登場するのもいい。
他の作品はちゃんと登場するが、上記の理由からぼやけてしまって印象が薄い。
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「曽我佳城」を主人公とした短編ミステリーシリーズの上巻にあたります。
奇術探偵というタイトルどおり、すべてマジックに関するミステリです。
短編ミステリも悪くないな、と思わせてくれた良作ぞろい。
ぜひ購読を!!とまではいきませんが、昼下がりのミステリ読書には良いと思います。
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曾我佳城(そがかじょう)。若くして引退した美貌の奇術師。
華麗なる舞台は今も奇術ファンの語り草である。もう1つの貌は名探偵。
弾丸受止め術が自慢の奇術師がパートナーを撃ち殺してしまった。
舞台に注目する観客の前で弾や銃を掏(す)り替えた者は誰か。佳城は真相を見抜けるか?
――など究極の奇術トリック満載の<秘の巻>。
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奇術ミステリの最高峰
タネも仕掛けもございます。
曾我佳城(そがかじょう)。若くして引退した美貌の奇術師。
華麗なる舞台は今も奇術ファンの語り草である。もう1つの貌は名探偵。
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マジシャンぢゃなくて、『奇術』とゆぅ言葉を使っているところが良いです。短編集。一応上巻。1話1話、大変読みやすくなっております。著者が奇術師だけあって、こんな発想…そして、こんな奇術が!見たいなカンヂです。
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「小説現代」に約20年間にわたって連載された
曾我佳城シリーズの集大成。
「秘の巻」「戯の巻」の上下2冊という大分量だが、短編集なので意外に気軽に読める。
ドラマ「TRICK」の自称・天才奇術師山田との最大の差は、主人公の曾我佳城が大人の女性としての魅力が満載な点。
あれじゃあ、弟子の串目匡一少年が幻惑されていくのもしょうがないよねぇ、という感じ。
各話の鍵となるトリックも、さすがはマジシャンでもあった作者の
本領発揮といったところか。
初期のころの短編は独立したエピソードだが、後期になると連作の様相に。最後の一編で終幕となっているので、残念ながら新作は期待できそうもないが、番外編の形でなんとか出ないものだろうか。