【感想・ネタバレ】ホウレンソウ禁止で1日7時間15分しか働かないから仕事が面白くなるのレビュー

あらすじ

日本一“社員”が幸せな会社の「常に考える」仕事術を初公開!
日本一“社員”が幸せな会社として有名な未来工業の日本一ドケチ創業者が初めて書いたドケチ以上に大切な「画期的な働き方」論。
年間休日140日+有給休暇40日で残業禁止、定年70歳、育児休職3年、社員800人全員が正社員の会社が儲かり続けているのは、「常に考える」習慣が、いい仕事に結び付いているから。それが働きがいや楽しみの域にまで達すれば、ライフワークにだってなりうる。
「頭」ではなく「身体」で覚えると、そう簡単には忘れることはない。1日7時間15分しか働かないから、仕事が、そして人生が面白くなる。誰でも、いつでも、どこからでもマネできる「常に考える」仕事術に基づいた社員が幸せな会社の工夫が満載で紹介されている。

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Posted by ブクログ

(2013/2/21)
カンブリア宮殿で話題になった未来工業創業者の経営の考え方を綴った本。
タイトルはなんだかエキセントリックだが、本質はこの未来工業の社是ともいえる、

「常に考える」

にある。
カンブリアで村上龍が命令形の「考えよ」でなく「考える」という現在形にしたことがすごい、とべた褒めし
エピソードが載っているが、(実はたまたまらしいが)本当にそれは実感する。

管理職になったからとか、大会社だからとか、もともと自分にないものを前提に行動するから
おかしな管理をしたり、エラそうな行動をしたりするわけで、
もともと自分に備わっている良心、理性でものを考えて行動すれば、
まともな方向に動くはず。
相談役はなにせ「人を喜ばせたい、驚かせたい」という気持ちで常に考えて仕事をして、
様々な施策を打って、得意先を、取引先を、はたまた従業員を驚かせ、喜ばせ、結果売上を上げ、利益を出し続けている。
人を喜ばせれば結局巡り巡って利益につながる。
一時的には人を騙してお金をかすめ取ることはできるだろうが、
最終的には多くの人を喜ばせた人が、その感謝の代償としてお金をいただくことができるのだ。
そう信じる。

だからサラリーマンではダメなのだ。何もしなくても給料が入る、給料をもらえる組織に入ることが目的となってしまって、
相手を喜ばせることを忘れてしまう。むしろ組織の力を自分の力と勘違いし、威張り散らす。
それで給料をもらってはいけない。それは公務員、官僚も同じこと。
自分の力で、アイデアで、技術で人に感謝されることをして、報酬を得たい。

・・・なかなかわが身に帰るとそれが難しいんだけど。
まあしかし、宮仕えながらそのつもりで仕事に励んでいる。

経営者に、いや、すべてのビジネスパーソンにぜひ読んでほしい本!

第1章 限られた時間で最大の効果を上げるコツ
第2章  上司ががんばりすぎるから部下が育たない
第3章  お客さんを感動させられるから仕事は面白い
第4章  管理しないほうが人は働く
    上司の仕事は、部下の不満をできるだけ消すこと
第5章  差別化は「人マネ+アルファ」で誰でもできる
第6章  管理するコストはバカにならない

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2024年08月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

p.118
 しつこいようだが、社長や管理職は、その会社内でのただの職能であって、人間としての優劣でも価値でもない。

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2024年08月20日

Posted by ブクログ

未来イズムについて知りたくて読書。

現在の社長は著者の創業者の長男。それだけ見ると、典型的な一族経営の会社なんだと思いがちだけど、現社長は4代目。間に2人社長がいたことになる。

残念ながら著者は本書の2年後に亡くなっているが、文章からも著者の性格がにじみ出ていて面白い。自身を愛くるしい顔、仏面など称していて笑わせてもらった。

本書を会社員など企業で働く立場で読むのか、経営者の立場として読むのかで感想や氣づきは違ってくると思う。

未来イズムの源は、「常に考える」。それから派生して節約倹約、朝令暮改大いに結構、改善の改善、試行錯誤を恐れないへとつながっていくのだろう。

同社は、ブラック企業の対義語のホワイト企業として注目されたが、元々ホワイト企業を目指していたわけではない。私企業として存続し、利益を上げ続けるためにはの試行錯誤の結果なんだという。

本書に随時登場する人間は感情で動く生き物。それがやる気やモチベーション、企業業績に反映する。著者は、顧客だけではなく、従業員のエモーションに注目し、常に考えてきたことが伺える。

こうしたほうが感動するだろう。喜ぶだろう。カッコいいだろうと。

価格競争に陥らない。固定概念を疑う。横並びしない。徹底した差別化。

誰も利用しなくても、育児休暇3年を変えるつもりがない。1年より3年のほうが、会社の度量が3倍は大きく見えて、カッコイイからだ。(p158)

ここ大好き。

事業規模はまったく違うので非比較してはいけないが、先日読んだ渡邉美樹さんと比べると著者のほうが人間味と何とも言えない魅力を感じてしまう。

渡邉さんは自身の経歴や努力、結果、哲学と比較的自身の過去をスーパーマン的に表現することが多く、著者は自身の過去の話よりも今のことを面白おかしく、だが的確に表現している印象。

読書時間:約50分

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2018年07月16日

Posted by ブクログ

・常に考える
・お客さんを感動させるにはまず社員から
・社員の不満をできるだけ減らすことが、経営者や上司が考えること
・人マネ+アルファで 差別化は容易にできる
・会社とほ、目には見えづらい、いろいろな感情を持った人間の集まり。働く人の幸福感や意欲が乏しければ、職場の士気や生産性が下がり、売上高も減っていく
・仕事ができる人とは、自分を常に元凶に保ち、部下をのびのび働かせられる人

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2017年11月10日

Posted by ブクログ

「常に考える」が社是の未来工業。
その相談役の山田さんのビジネス書だ。
「カンブリア宮殿」で有名になる企業は多いが、そんなことをしなくても十分有名な企業になって当たり前だと思わされた。
終身雇用制度が日本から駆逐されて、人々は不安の中で仕事を続けなければならなくなった。
その一方で、徹底的に社員を大事にする会社もこうして存在する。
せっかく経済が上向き始めたのだから、そういう会社もどんどん増えていいのではないだろうか。
そうすればまちがいなく、個人と社会、両方の「幸せ」が増えていくと思うのだが。

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2013年02月21日

Posted by ブクログ

非常に合理的なことが書いてあって参考になります。自分の組織がいかに思考停止に陥ってるか、末端の人間も努力しようとしていないかがわかってちょっと悲しいですが。

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2012年12月06日

Posted by ブクログ

 非常に読みやすかったですね。かなり発想が飛んでいる部分もありますが、なかなかに真理もついていると思います。
自分の姿勢を省みる良い機会になりました。 

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2024年01月26日

Posted by ブクログ

 それでうまくいっているのだからとやかく言える立場ではないがやっぱりちょっと突飛なところがある。
 
 それを真に受けてうちも真似るぞといったところどうなるかは目に見えている。

 確かにやっていることはよい事だろうと思うのだがいいものを安く売るという考え方のどこが悪いのか理解に苦しむ、そこがケチといわれる由縁なのだろうか。

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2014年03月25日

Posted by ブクログ

いい会社だね。
この人の言う「馬鹿な上司」がはびこっているのが問題だと思うよ。
そして、自分自身がそんなものにならないように気をつけなきゃならないと思う。

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2013年10月14日

Posted by ブクログ

ホウレンソウ禁止というのは違和感がありますが、効率的に仕事をするオーソドックスな手法が書いてあるような気がします。

この本も少し前に読んだのであまり記憶にない(^^;

全員正社員というのはいいですね。
というか、正社員でない人たちに正社員なみのモチベーションを求めるような会社は未来が暗いという気はしますね。

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2013年10月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とにかく面白いおっちゃんです。

基本のメッセージは、自分で考える社員を育てるにはどうすればいいか。上司が邪魔しないことですかね。

「管理しないほうが人は働く」
インターナルマーケティングしかり、Y理論しかり、結構このおっちゃんのやっていることは理にかなってます。


「常に考える!」って、看板があちこちにあるのもよい。毎月標語が変わり、意識を最新にしていくことも大切かもだけど、いわゆる強化月間的な発想で、結局定着しない。まあ、人間なんで、流されちゃいますよね。

でも、ここはこのメッセージがずっと一貫して流れている。

仕事時間にしても、7時間15分残業なし。
最近ではネットの服販売会社(スタートトゥデイ)が短時間勤務制度を導入して話題になりました。効率的に仕事をする環境を会社が整えていく。これって、多分全員がその意識に向かって努力しないといけないんだろうなと思います。一部だけでやってもうまくいかない。

一部だけでやっていると、それはやっているつもりで、実際は誰かに仕事のしわ寄せがいって、結果生まれるのは、不公平感ってことになりかねない。

一昔前のトリンプさんもそうですよね。全社目標にしているからこそ、うまくいったんだと思います。いまはどうなっているのか気になるけど。


あとは育成に関しては、考えさせられるというか、ここまで思いきれるかは会社として一大決心のように思う。確かに、営業ひとつとっても、優秀なやつは勝手に成績あげてくるし、上司がどうでも関係ない。ハードマネジメントだろうがなかろうが、どんな環境でも誰かしらは成果をあげる。そういう意味だと、これは確率の問題かも。
でも、ひとたびチームや組織の成果をあげるとなると、もうこれはまったく別の問題として臨まないといけない。永続する組織の管理者の役割は、果たしてどんな姿かということを考えると、この常に考える組織づくりはひとつの有力な回答なんだろうなと思います。

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2013年09月16日

Posted by ブクログ

著者の「自分に自信がない人間ほど、役所があがれば偉そうにしたがり、部下を管理したがる。」の言葉通り、
この会社では、そうさせない徹底ぶりが、非常に面白く勉強になります。

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2013年08月18日

Posted by ブクログ

作業効率の上げ方、他社との差別化で売上UP、社員のモチベーションの高め方等、斬新なアイデアがとても参考になった。
この根底には、「常に考える」というスタンスを社内に浸透させる努力をされているからだろう。
所々見せる、著者のお茶目っぷりにも好感が持てる。

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2013年06月07日

Posted by ブクログ

中小企業でありながら大手企業以上の待遇にもかかわらず、創業依頼黒字経営を続ける未来工業創業者山田昭男氏によるもの。

一度講演会を聞いたことがあるが、その時は何をしゃべっているのかよく聞き取れなかったので、本を読んで理解できた。

経営者としては耳の痛い内容ばかり。コンサルタントに言われれば、実際やるのは違うと反論もできるが、実際にやり続けてきた人の言葉だから説得力がある。

業種の問題でできないことも多いが、少しずつでも真似していこうと思う。

差別化は、人マネプラスアルファで誰でもできる は勇気の出る言葉だった。

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2013年02月08日

Posted by ブクログ

未来工業元社長の独特の考え方が紹介されている。
無駄をどのように考えるのかが重要と思うが、世の中全体に無駄のものが多いように感じる。
一般常識に染まった人たちには、理解しがたい部分が多いと思う。

基本
「常に考える」

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2012年10月28日

Posted by ブクログ

もともと真面目な日本人は管理せずに義務の考え方を刺激すると、どんどん真面目に仕事に向き合うという、著者の考えか方に共感。

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2012年10月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

未来工業の山田社長の独特のマネジメント論。
「常に考える」などなど。


<印象に残った部分>
★「人材」ではなく「人財」を活かす ~ひとは材料ではない!!
・社長は毎日会社に行ってはいけない
・人事部という部署自体の人件費が無駄(原価管理部門も無駄)
・管理する人間は「あらさがし」を仕事にしてしま
・権限と責任を与えきらないと、部下は育たない

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2012年10月18日

Posted by ブクログ

休みが多いのに高収益企業な未来工業の創業者が書いた本。
何か参考になるものがあればと読んでみました!
マネできない…。と言ってしまったらおしまいなんで自分の身に置き換えてやってみようと思いました!

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2012年10月02日

Posted by ブクログ

実は同じ会社で働いていた製造部の同年齢の方に紹介して頂いた本
40数年間黒字経営を続けている、800人規模の中小企業”未来工業”元社長が書いた本

一章:限られた時間で最大の効果を挙げるコツ
二章:上司が頑張りすぎるから部下が育たない
三章:お客さんを感動させられるから部下が育たない
四章:管理しない方が人は動く
五章:差別化は「人マネ+α」で誰でもできる
六章:管理するコストは馬鹿にならない

印象に残った言葉は、
"一石三鳥の差別化","常に考える。自分を常に謙虚に保ち、部下をのびのび働かせられる人","まずは社員を感動させる(製品をつくる?)"
確かに、電設製品を製造・販売している点でAVC社とは違うけれど、
学ぶことが多くあった。"仕事は小さな判断の積み重ね"という話も納得いくものだった。
"社長の仕事は部下を納得させることだ"というのも納得した。
人をよく観察でき、将来の3Dもしくは画像技術の先端を予測でき、価値を見極められる人材になりたいと思った。

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2012年09月03日

Posted by ブクログ

模倣困難性が非常に高い。そんなこと言ってるからダメなんだと、山田相談役に叱られそうだが。
自主性のある組織だから、管理しないことが機能するのか? 管理しないからこそ、従業員の自主性が高まったのだろうが。うーむ。

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2021年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

カンブリア宮殿をみて未来工業を知り、手に取った本。
プロフィールを読んで劇団出身の山田昭男氏と知って、なんとなく納得。
常に考える、ホウ(報)レン(連)ソウ(相)は禁止で、営業にノルマなし、
非正規社員のいる会社は儲からない、命令する管理職は、失格など
実に斬新な内容。ただ創立が50年ほど前なので、斬新というのも
おかしな内容か。。

この本を読んだ限りでは、同じことを実施するのは困難に思える。
結局、それが実現できるのは高い利益を確保しているためであり
それだけビジネスモデルがしっかりしている、そしてそれを支える
ために特有のポリシーがあるのではないだろうか。

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2013年11月19日

Posted by ブクログ

有名な未来工業の本。なるほど、いろいろ独自のことが書いてあるが、表面的なことを舐めただけのような印象がある。

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2013年11月04日

Posted by ブクログ

無駄を省くとともに社員のやる気をそがない未来工業の会社経営の工夫が書かれている。どうして7時間15分しか働かないのか、仕事がきちっと終われるのかはよく分からない

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2013年08月03日

Posted by ブクログ

年間休暇140日+有給40日で残業禁止!
定年70歳、育児休職3年、社員800人全員が正社員!
ホウレンソウ禁止。

その名は、岐阜県の「未来工業」。本書は創業者である山田さんの経営哲学を自身の語り口で著す。

その哲学の根底は「常に考える」

要は主体性を持って考えて行動するということを是としている。

おいおいまじかよ…と思うようなことも書いてあるが、創業以来連続での利益計上の実態が、その正しさを証明している。

「管理職たる者、たったひとりの社員の不満も消す努力を惜しんではならない」の言葉はぐさりと来た。

大切ではあると思うものの…

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2013年02月17日

Posted by ブクログ

「常に考える」ことの大切さを改めて感じました。みんなで知恵を出し合い、工夫することが大事。もっと大事なのは、そうした環境、土壌をマネジメントがつくること。
任せることのすごさ、それに答える従業員のすごさ、そんな関係をつくってきたマネジメントは凄いと思いました。

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2013年02月03日

Posted by ブクログ

■未来工業

A.未来工業では、「常に考える」というスローガンの下、社員一人ひとりが自分の頭で常に考え、実行する。
そして、もし失敗すればすぐに改める。
これを繰り返すことで、考えるということを身に付けている。

B.未来工業では、残業は原則禁止である。
これには、残業代の削減だけでなく、社員の私生活の充実や勤務時間内の仕事の効率を上げる、といった目的がある。

C.減点主義の人事評価を行う企業は多い。だが、失敗をマイナスと見てしまうと、社員は試行錯誤しなくなる。
そのため、未来工業では失敗はマイナス評価にならない。

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2012年10月10日

Posted by ブクログ

早めに退社できたときは、できるだけ本屋さんへ立ち寄ることにしています。必ず本を購入するということではないんですが、興味のあるコーナーをウロウロするだけでも楽しいですね。

久しぶりに覘いた行きつけの書店で、平積みになっていたこの本に目が留まりました。「1日7時間15分しか働かない」「ホウレンソウ禁止」。ほんとかなー?最近特に「残業」というキーワードに敏感になっていたこともあり迷わず手にとってレジに向かっていました。

著者が設立した未来工業(株)は、「カンブリア宮殿」などTVでもよく紹介されているので知っていましたが、この本を読んでみてあらためて分かったことも多くありました。

本社には、330人の社員に対してコピー機が1台しか設置されていないことや、職場の蛍光灯はすべて引きひもスイッチ式でひもの先には社員の名前付きタグがあることなど、そのどケチぶりは有名ですが、残業禁止から始まって、70歳定年制や年間1,000万円のクラブ活動支援、育児休暇が3年取れることや休みの日は副業OKなど、社員を「人材」ではなく「人財」ととらえ、働く人のやる気を育てることを重要視しているということが、とても新鮮な驚きでした。

さらに印象に残ったのは「第6章:管理するコストはばかにならない」の最初に出てくる、『管理する人間は「あらさがし」を仕事にしてしまう』の話。未来工業(株)社内のエピソードが紹介されていますが、『巷には「管理」と「あらさがし」を勘違いしている管理職は多いのでは?こういう人の人件費こそ削減すべき!』と著者はばっさり切り捨てます。

「管理をしないほうが人は働く」との著者の考えが反映され、未来工業(株)では「常に考える」というスローガンが会社内のあちらこちらに掲げられています。「ホウレンソウ禁止」もその一環、その中で出てくる社員の創意工夫の数々は、素晴らしいと思うものばかりです。読んでいてとても勉強になりました。

成果主義・減点人事があたりまえになってきた今、それとはまったく正反対にある考え方で社員のやる気を引き出し、「常に考える」の未来イズムで創業以来46年赤字を出したことがない著者と未来工業(株)。自分自身の仕事の中身をもっと見直さなければと、痛切に感じさせてくれた一冊でした。

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2012年09月16日

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