あらすじ
元料理人の書店主が贈る心あたたまる物語。
古びた商店街にある小さな書店「ふくふく書房」。店を切り盛りするのは元料理人の夏郎とその娘の成、そして看板犬のフクコと猫の大福だ。書店の営業時間は夜八時までだが、閉店後ごくごくたまに、店前に灯りがつき食欲をそそるいい香りが漂い始める――。
同棲中の婚約者の浮気現場を目撃してしまった女性に、女手ひとつで育てあげた娘が巣立ち寂しさを覚える母親。
困りごとを抱える人々が訪れるのは、書店兼食事処という夜の小さな休憩場所。寡黙な店主が作る夜食と娘が作るデザートが、疲れた心を癒やし、明日への元気をくれる。心あたたまる感動の物語。
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設定と登場人物の背景、そして成と夏郎との関係性。
ほっこりする話からシリアスなシチュエーション、でも締めくくりはすっきりする、昔見た好きだったテレビドラマの様。
こんな優しい世界があったらいい、娘を持つ父全ての人へ贈りたい。
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お初の作家さんでしたが、とても良い作品と出会えました。
悲しい時、起こっている時、情けなくなってる時、色々な事情の人が
このお店で一息ついて、心身共にエネルギーを得て、また踏み出すのが良いですね。
私も仕事などで苛々、落ち込み、落ち着かないなど、そのまま帰る気になれない時に本屋に寄り、文庫の棚を見ながら本を探していると不思議と落ち着いて、穏やかな、気持ちで帰れます。
そこに更に美味しい食事やデザートがあるなんて、幸せすぎる。
こういう店、身近に会ったら通うなぁ…。
読み終わった後に、穏やかで温かいものが残る作品です。
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傷ついた人たちの心を、美味しい食事で癒していく、というジャンル(?)は、定番中の定番なんだけど、やっぱり好き(笑)。
そういうお料理をつくれるのは、自分もきっとそういう経験をした人たちで、だから心に沁みるんだと思う。
このお話はの舞台は、昼間は書店で夜は気まぐれ営業の定食屋さんという変わったお店。メニューは一品のみだけど、名作にちなんだデザートなども出てくるので、本好きにも刺さる。
ちょっとEテレの「グレーテルのかまど」っぽい感じ(この番組も大好き)。
うちの近くにも、こんなお店ないかなぁ……って、読んだ人みんなが思うやつです!
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本屋の奥、気まぐれに夜10時から開くちょっと変わった、ひっそりとある食堂。
そこにたどり着く悩みや問題を抱えた人たちが、店主の美味しい料理と犬猫にむかえられ自身の心に整理をつけてゆくお話。
聞き上手な店主もひたすらに明るい看板娘も、まるで人の心が読めてスッと寄り添ってくる犬猫も良き。
色々あるが、ちゃんと良い方向に解決しているお話ばかりなので安心して最後まで読めました。
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不定期でお料理を提供する、ふくふく書房という書店が舞台のお話。ふくふく書房には日常に疲れた方がやってきて、店主や店主の娘さんが間接的に慰めてくれるため、私自身も励まされている気分になった。
天麩羅蕎麦、ひつまぶし、シェパーズパイ、バニティーケーキなどたくさんおいしいものが登場。絵本をヒントに作っているお料理もあり、懐かしい気分にもなった。
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○本のタイトル『ふくふく書房でお夜食を』
○著者名 砂川 雨路(すながわ あめみち)
○カバーデザイン 小久江 厚(おぐえ あつし) ムシカゴグラフィクス
○カバーイラスト ちゃこたた
○出版社 小学館
○ジャンル 連作短編・グルメ
○入手方法 Audible
◯どんな本?
悩みを抱えた人たちが、昼間は本屋、夜は気まぐれで食事処に変わる「ふくふく書房」で、おいしい料理を味わいながら、温かい対話の様子や、ペットに癒される瞬間が描かれている。
この本を読むことで、人と人とのつながりや、食べ物が持つ力の大きさに気づかされた。
疲れた心を癒したい人や、グルメ小説が好きな人に特におすすめの一冊。
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(主な登場人物の特徴)
○四藤 成(しとう なる)
・21歳
・ふくふく書房 兼 食事処の店員で店主の娘
・ショートボブの若い女性
・色が白く目がくりくりと丸い
・薄くそばかすがある
・愛想がよい
・陽気
○四藤 夏郞(しとう なつろう)
・中年
・ふくふく書房 兼 食事処の店主
・元料理人
・低くて渋い声
・寡黙
○フクコ(メス)
・ふくふく書房の看板犬
・ふさふさと毛の長い雑種
・愛想のいいおばあちゃん
・丸くて茶色の目、茶色の毛
・背中を撫でられると気持ち良さそうにする
○大福(オス)
・ふくふく書房の看板猫
・丸々とふくよかな白猫
・ドスの利いた声で鳴く
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(舞台や世界観)
舞台は、古びた商店街にある「ふくふく書房」という小さな書店。
昼間は書店として営業し、夜になると気まぐれに食事処としてオープンする。
店内は薄暗いが、オレンジの灯りが心を和ませ、料理の香りが漂う素敵な空間だ。
店主の夏郎とその娘の成が隠れた名店を切り盛りし、看板犬のフクコと猫の大福が癒しの存在となる。
訪れる客はみな悩みを抱えているが、ここでの温かな食事と心温まる会話が彼らの疲れを癒し、新たな一歩を踏み出す力を与えてくれる。
そんな心温まる人間ドラマが展開される中で、この特別な空間の魅力を感じることができるだろう。
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(魅力)
①「心温まる結末」※作品全体
この本は全7話からなる連作短編で、日常に疲れた人や悩みを抱える人々が、路地裏にある「ふくふく書房」という昼間は書店、夜は時々開く食事処の美味しい香りに引き寄せられて訪れる様子が描かれている。
彼らはここで元気を取り戻すきっかけを得るのだ。
ストーリーは日常の出来事を基にしていて、時にはショックを受ける展開もある。
そのため、登場人物に感情移入し、自分のことのように胸が苦しくなる瞬間が多い。
しかし後半には、食事処での温かなやりとりが待っていて、心がほっとする結末が…
どの主人公も基本的に前向きで、悩みながらも解決策を見つけ出していく。
彼らの姿を見ていると、「こんなふうに立ち直ればいいんだ」と自分自身を見つめ直すきっかけやヒントを得られる。
魅力②※作品全体
「食事処で飼っている犬と猫がもたらす癒し」
疲れきったお客様にとって、動物たちの存在はまるでセラピーのよう。
犬も猫も、人がどんな気持ちでいるのかを不思議と理解し、そばに寄り添ったり、お店に導いてくれたり…
言葉を交わせなくても、動物たちと心が通じ合う感覚は特別だ。
そんな感動的なストーリーが、読者の心に強い感動を与えてくれるだろう。
魅力③※作品全体
「食事処で働く親子の素晴らしい人柄」
店主の夏郎は元料理人で、その腕前は本当に素晴らしい。
提供される料理はどれも美味しく、お客様の心をつかんでいる。
夏郎は少し寡黙だが、お客様の辛い話には親身に耳を傾ける。美味しい料理と優しい店主の前では、誰もが自然と心を開いてしまう。
一方、娘の成は夏郎とは正反対で、とても陽気な性格だ。
彼女は本の中に登場するデザートを再現し、食事の後に出してくれる。
その明るい性格は、お店に寄りたくなる魅力を放っている。
美味しそうな料理やデザートの数々を想像すると、思わずお腹が鳴るだろう。
悩みを受け止めてくれる親子は幸せそうだが、2人にはそれぞれの背景が…
この作品を読むことで、自分の過去の辛かった出来事や「もうだめだ!」と思った瞬間を振り返ることができる。
その中で、彼らから得たものから、かつての悩みが、今では何とかなっていることに気づくはずだ。
自分だけが大変だと思いがちな時でも、踏ん張る勇気をもらえる心温まる物語がここには詰まっている。
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(ひとこと)
こんなお店が実際にあったら、ぜひ立ち寄ってみたいですね。
偶然通りかかったときに開いていたら、特別な気分になれそうです。
私だけかもしれませんが、料理中にグルメ小説をAudible(音声)で聞くと、いつも以上に料理が楽しくなります。
「作るのが面倒だな~」と思う疲れた日には、まさに救世主です。
ぜひ試してみてください!
Posted by ブクログ
とても優しい気持ちになれる物語でした。本と食べもの系は大好き。本とカフェではなくて食堂ってのがまたいい。どの章に登場する食べ物たちはよだれ必須。フラッと立ち寄る訳ありなお客さんたち。そっと背中を押してくれるふくふく書房。私も常連になりたい!
Posted by ブクログ
昼間は書店、夜はたまに食事処と言う不思議なお店では本に登場する食べ物を再現したりモチーフにした食事が提供されるのですが、これがまたどれも美味しそうです。
辛い時や悲しい時、心が弱った時に美味しい食事は何より心を支えてくれますね。
あとは犬のフクコと猫の大福にもとても癒されます。
こんなお店…疲れた時に通いたいです。
Posted by ブクログ
よくある話、本だとは思うんだけど、私この本好きだなあ。
なんのために頑張っているのか分からなくなっても
頑張れているかわからなくても
周りのみんなと自分を比べてしまっても
人生はまだまだ長いから、ゆっくり歩いていきたい。過去のことで落ち込むこともあるけれど、今日までの5年を考えるんじゃなくて、明日からの5年を考えたい。でもね、過去は絶対無駄じゃなかったはず。過去の経験が今の私をつくりあげているはず。
私の価値は私が決めるんだ。
褒められることで自分の価値を考えがちだけどそうじゃないの。でも褒められたいだけの人生だって悪くないはず。そのためにいい行動をするのも悪くないはず。
この本を読んだあなたが元気を取り戻せますように。
Posted by ブクログ
本にイヌとネコ。これらが合わされば読者は癒やされずにはいられない。この宇宙の真理である。
ま、上記の3つは物語を彩るエッセンスとして大いに活躍はしているものの、根幹に関わるようなものではないのであくまでもおまけ程度として認識してもらえればいい。
でもあるのとないのでは大違いなので、それがある幸せを噛み締めよう。
一話完結の物語で、全部の7つのお話が収録されている。
人生のどん底気分を味わっている各話の主人公が「ふくふく書房」に出会い、癒やされ、自分の気持ちに折り合いをつけるという流れ。
各話結構重たい状況から始まるものの、最終的には前向きな結末を迎えるので、安心して読み進めることができた。
日々の生活や仕事、人間関係に疲れ果てている現代人に必要なのはこういう作品なのではないか?私自身まったくの偶然でこの本を手に取ったのだが、今思えば導かれていたのかもしれない。
私もこういうお店に出会いたいので、夜に町中を徘徊してみようと思います。
Posted by ブクログ
あたたかいお話でした。
書店の奥で開かれる定食屋さん。
本に関係するメニューあり、ごはん処には、導かれるような人がやってきました。
続きがあるのかな〜
読みたい気分になります。
Posted by ブクログ
書店とごはん。どちらも好きなジャンル。どちらかというとご飯の方が強めでした。
こういうところが近所にあると通っちゃうだろうな。癒されたい。
成ちゃんのお母さんはとんでもないけど、お父さんと出会わしてくれたのは感謝だな。
Posted by ブクログ
続編を書いて欲しい(泣)
夏郎と成親子が営む
書店の奥で22時から不定期に営業する食堂で起きる
ちょっと問題を抱える人達を食と物語を綴り、フクコと大福が心を浄化してくれる
しかし親子の辛い過去も
癒されたり、イライラしたり、成頑張れ
夏郎いい男ダァ(泣)
Posted by ブクログ
傷ついたり疲れたりした時にふと出会う、ちょっと変わった食堂が舞台の短編集でした。
似たような設定の物語はいくつか読んだことがあるけれど、一つ一つのお話が今の自分とリンクすることが多く、読み終わったあとはすごく温かい気持ちになれた。いつも思うけど、こういう食堂、私の家の近くにもほしい〜
Posted by ブクログ
一見ファンタジーかな?と思わせ振りな冒頭の文章、秘密の場所のような奥まった場所にあり、ごくたまにしか出会えない非日常的な感じが「これ、面白そう」と期待させる。
読み進めるとじわじわと胃袋と心を刺激する。
期待以上の面白さに心もお腹も満腹感いっぱい。
こんなお店あったらいいなと思う物がぎっしり詰まったお店「ふくふく書房」
店主夏朗は元料理人だけあって定食の味は絶品。
娘の成が作る一風変わったデザートも見逃せない。
看板犬のフクコ、看板猫の大福をなで放題サービスと嬉しいおまけ付き。もふもふしたい。
何といっても料理の描写がリアルでとても美味しそう、食欲をそそる香りまでしてくる。
作家や本に携わった料理が出てくるのも楽しみでワクワクする。
なかでも「坊っちゃんの天麩羅蕎麦」
かき揚げのサクサク感や海老のプリプリ感が読んでて伝わってくると同時に腹の虫が鳴き始めるから大変。
『銀河鉄道の夜』の「鳥捕り」のクッキーも
面白い。
銀河鉄道の夜で鳥捕りが天の川で鳥を捕まえて
押し葉にしたお菓子の鳥の足をちぎってジョバンニにあげるのだけど、あれって鳥なのか、お菓子なのか?どっちなんだろう?と不思議に思ったんだよね。
あと岩手県のお土産で鳥捕りのクッキーとかないのかな?あったら食べたいなぁ。
何故かこの店には悩み事やトラブルを抱えた人ばかりが引き寄せられるように訪れる不思議なお食事処。
このお店には不思議な力があるのかな?
父娘の美味しいご飯と優しさで心があたたまり、フクコと大福の力で癒されていく。
悩み事も現実にありそうな話なので身近に感じられる。
いろいろな意味で止まり木のような休憩場所。
次第に明らかになっていく父娘の過去が衝撃的で切なくなる。
人の痛みが分かる父娘だからこそここへ来た人達の心に寄り添い、美味しいご飯とあたたかい言葉で明日への一歩を踏み出す勇気をあたえてくれる。
単なるお食事の物語ではなく、ヒューマンドラマのようなビターな面もあり面白かった。
夏朗がお食事処始めたきっかけが気になった。
単なる気まぐれではないような…
続編でないかなぁ。