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Posted by ブクログ 2019年05月30日
沢崎探偵シリーズ第二作。
この作品は読んだことがある気がした。
シリーズものは最初から読むことにしているので、
なぜ1作目を読まずに2作目を読んだのかは全く覚えていない。
覚えていないと言えば、ほとんど内容も覚えていなかった。
幸運と言うべきか。
ハードボイルドに不可欠なもの、主人公の生き様、に...続きを読む加えるとすれば、
都会的雰囲気、としたい。
それは、LAでもNYでも東京でも良いはず。
ただ、新宿では鮫が泳いでいるらしいが、
東京は現実であるがゆえに、虚構の舞台にはなりにくい。
ただ、この作品の中の東京は、現実ではない。
ブルーバードが走り、喫茶店で呼び出しがかかり、第一勧業銀行がある東京。
懐かしいというには、多分、自分は若すぎる。
覚えていたのは、結末。
うろ覚えながらそれを覚えていたから、
誘拐の身代金の運搬に失敗するという、
息が詰まる展開に耐えられた。
面白かった。
Posted by ブクログ 2023年02月04日
私立探偵って大変だなあと思う。
依頼人の勝手な依頼を、仕事だからと受け入れ、警察に目の敵にされたとしても、弱音を吐くことはできない。
あくまでも守秘義務を貫くストイックが要求される。
というわけで、どこまでも巻き込まれていく主人公の沢崎は、依頼人から請け負った仕事をこなすうちに、誘拐事件の真相にた...続きを読むどり着く。
が、実行犯から事件の真相へたどりつく部分が、飛び過ぎて置いていかれる。
どうしてその真相にたどり着いたのか、そのとっかかりがどうにも納得できなかった。
とはいえ、被害者がいたいけな少女であることに加え、結構残虐な事件だったので、沢崎がどう解決するつもりなのか、彼の行動から目が離せなかったのは事実。
最後の最後。
この事件の真相を解明した沢崎のセリフが刺さる。
「家族を守ると言うが、(中略)一番苦しめているのは、(中略)つまりはあなた自身ではないのですか」
家族の問題って、突き詰めればそういうことなのかもしれない。
Posted by ブクログ 2019年01月24日
憧れのマキコさんが勧めてくれたこの寡作の小説家は、なんと高校の先輩でした。そして、私の好きなジョージさんが、この先輩のことを「日本にもこんなハードボイルドが書ける人がいるんだと思ったよね」なんてかっこいいこと言ってました。確かにおもしろかったし、読み応えあったけど、怖かったわ。
Posted by ブクログ 2021年04月21日
1人の娘が誘拐され、犯人は身代金を要求。犯人は、その引き渡し人に探偵である沢崎を指名。沢崎は身代金の運搬役に指名され、犯人の命令に駆けずり回されるが、思わぬ邪魔により、失敗。
その後、少女は遺体で発見される。
以後、様々な謎が明らかになり、最後にはどんな結末になるのか。読み始めると、量は多いが止ま...続きを読むらない一冊。
いわば、大どんでん返しの一冊だが、その仕方に少し違和感。なるほどなーで、終わってしまうのがちょっと残念だった。大どんでん返しのストーリーは好きだが、こういう系だと。もう少しハラハラドキドキ感が欲しかった気もする。