あらすじ
富山の刑務所で作業技官として働く倉島英二。ある日、亡き妻から一通の手紙が届く。そこには遺骨を故郷の海に撤いてほしいと書かれており、長崎の郵便局留めでもう一通手紙があることを知る。手紙の受け取り期限は十二日間。妻の気持ちを知るため、自家製キャンピングカーで旅に出た倉島を待っていたのは。夫婦の愛と絆を綴った感涙の長編小説。
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Posted by ブクログ
読み終わるとほっこり前向きな気持ちになれました。
ありがとう、という気持ちで他人の好意は受けるべきというのはわかっていても、遠慮してしまう気持ちはよくわかります。。登場人物それぞれがお互いにありがとうの気持ちを持っているのが、素敵だなと思います。
自分と未来は変えられる。命とは時間のこと、今この瞬間を大切に丁寧に。前向きな気持ちになれた気がします。この本を読めてよかったです。
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「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」
私も言葉が達者ではないし、内に引きこもったらどんどん沼っていってしまいそうだから、この物語とこの言葉を読んで、前向きになれた。
私も洋子さんのような、少しお茶目で、あたたかい言葉を持てる人でありたい。
登場人物、全員があたたかい心の持ち主。
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亡き妻の「憶い」を受け取るため、富山から長崎まで自作のキャンピングカーで旅をする夫。森沢さん作品おなじみの「凜」、そして種田山頭火の句が出てくるたびに静かな温かさを感じました。
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「幽寂とした闇」
森沢明夫さんのこんな表現を待っていた。
この小説のベースに鳴り響いているのは
種田山頭火の言葉
「風鈴の鳴るさへ死のしのびよる」
森沢さんの凛とも洋子の死とも重なる。
「うれしいこともかなしいことも草しげる」
森沢さんの言う通り、一人旅も、人生も、二つの側面を持つ。淋しいと言えば淋しくなるし、自由だと言えば自由になれる。どちらの側面も真実であり、どちらに寄り添うかで気持ちが変わる。いずれにしても痛みは伴う。
倉島英二は、妻からの二通目の手紙を受け取って、本当の一歩めを踏み出せると思う。
残りの時間を、妻への感謝を胸に大切にしていくだろう。
でも、やっぱり淋しいよな。
夕方読もうと手にしてから
没入し、気がついたら最終章だった。
やっぱりこれが森沢作品だよな。
納得の一冊だった。
ごめんなさい。
最後の第九章はなくても十分感動できましたよ。
読者に親切すぎるのかな?
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自分の命の残りを知ってしまったとき、最愛の人にこんな素敵な手紙を贈ることができるだろうか。人は、悲しさよりも、虚しさよりも、喪失感よりも、ありがとうと言う思いを抱いたときの方が、はるかに涙腺が緩むらしい。
主人公の妻、洋子の座右の銘は、「他人と過去は変えられないけれど、自分と未来は変えられる。人生には賞味期限がない」
命とは、時間のこと。時間を大切にするとは、命を大切にすること、賞味期限が切れるまで。
Posted by ブクログ
倉島英二
刑務作業をする受刑者たちに木工を教える指導員。定年後に嘱託として再雇用される。洋子の散骨のため、キャンピングカーで長崎へ向かう。
倉島洋子
英二の妻。悪性リンパ腫。余命六ヶ月を宣言され、亡くなる。元歌手で、刑務所慰問をしていた時に英二と知り合う。
杉野輝夫
キャンピング仕様に改造した紺色のハイエースワゴンに乗る車上荒らし。元女子高の国語教師。
田宮裕司
北海道の物産展で「イカめし」を出店するため日本を回っている。自宅で妻が浮気をしているのを目撃する。
美和
田宮の妻。
南原慎一
年齢は上だが田宮の部下。過去に何かを抱えている。倉島に船が見つからなかったら、大浦吾郎に相談しろと伝える。
大浦卓也
薄香の若い漁師。奈緒子と来月結婚の予定。
濱崎奈緒子
卓也の婚約者。父を海で亡くした。
濱崎多恵子
奈緒子の母。薄香で唯一の食堂を営む。夫が海で遭難して行方不明になって以来、奈緒子を一人で育てている。
大浦吾郎
卓也の祖父。散骨のために船を出す薄香の漁師。
塚本和夫
富山刑務所の総務部長。階級は矯正副長。英二の後輩。
塚本久美子
和夫の妻。
笹岡紀子
NPO法人遺言サポートの会のスタッフ。洋子から託された手紙を英二に渡す。一通は直接、もう一通は薄香郵便局の局留め。
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サプライズがなくても、特別な何かが起こらなくても、愛する家族がいて、平穏な日が、また明日も訪れる毎日、それが幸せなんだな…って思えました。「他人と過去は変えられないけれど、自分と未来は変えられる。」また本を読むことで、素敵な言葉に出会えました。
Posted by ブクログ
夫婦愛に涙がこぼれました。
病に冒され、残り少ない人生を愛おしむように過ごす妻・洋子さんと英二。
二人の間に流れる時間が悲しくも、たまらなく優しい。
最期の願いを叶えるため、キャンピングカーで奥さんの故郷へ旅に出る英二。
洋子さんが最後に伝えたかったこととはーー。
洋子さんの想いのこもった手紙を読んで涙腺崩壊でした。
夫への愛と感謝、溢れる想いがたまらない。
こんなふうに人生を終えるまで寄り添い、想い合えるって本当に素敵。
大事な人と一緒に年齢を重ねられたら良いなぁ。
素敵な夫婦愛の物語でした!
『他人と過去は変えられないけど、自分と未来は変えられる』