あらすじ
10年前、父が頭に大怪我を負ったあの日がローリの人生を変えた。以来、意識が戻らない父の看病に明け暮れ、大学進学も、恋も諦めたのだ。その父がついに亡くなり、抜け殻になったローリも、ようやく自分の人生を歩き出そうと思い始める。まだ恋をする気にはなれないけれど、割り切った甘美な関係を誰かと楽しめたら――そんな秘めやかな願いを偶然知り、相手に立候補したのがクイン。親友の兄で建築家として成功した、今や住む世界の違うエリートだ。昔なじみで憧れていたクインからの突然の申し出に、ローリは目を丸くした。
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Posted by ブクログ
亡き父の自動車修理工場を継ぎ、女性メカニックとして男っ気なしの生活を送るローリ。せめて男性と割り切った関係を築こうと決意するが、そこに立候補したのが親友モーリの兄、建築家のクインで……。
まず、このタイトルで星ひとつ減。天才富豪じゃないし、このタイトルとあらすじで軽い作品だと思ったら、いやー、これも前作同様結構サスペンスだった(笑)
ローリの立場が個人的に自分と被るので、すごく切実に感じ、泣きそうになってしまった。この作家さん、ユーモラスに書きながら、ちょっと泣かせどころがあるのが憎い。
個人的に好きなのは、ヨーロッパに行く夢を抱いていたローリが、地図にきれいな色のピンを立てているところ。それをクインがみつけたときの、切なさ。
ホットシーンも相変わらずtoo muchなのだが、ローリが別れを覚悟しながらの行為に、胸が締め付けられる場面もあったり。最後の建築に例えるシーンも良かった。
前作よりヒロインが地道な分、共感するところが大きかった。いろいろつっこみどころ(そっちのつっこみじゃないよ、とローリに言いたいw)はあるものの、私はこの作品が好きです。
Posted by ブクログ
10年間、ローリは父親の介護に明け暮れた。
大学進学も恋愛も諦めたが、その父がついに亡くなり、抜け殻になったローリも自分の人生をようやく考え始める。
まだ恋をする気にはなれないけど、割り切った甘美な関係だけを誰かと楽しみたい…そんな密やかな願いをクインが偶然知り、立候補してきた。
クイン、仕事に夢中なおとぼけキャラ。
はたから見てると可愛いけど、お付き合いはしたくないなぁ。
こんな風にスグにこっちを忘れられたら、嫌でしょ。
モリーもそうだし、ローリもそうだけど、頑なに付き合ってる相手に相談しないよね。
頼れってことじゃなくて、必要な情報を手に入れるためにとか、付き合ってる相手とうまく関係を(発展させなくとも)ある程度築きたいなら、コミュニケーションの一環として、身に起こっていること不安なことを言えばいいのにーと、思った。
自分でなんとかできるを証明するためか、あまりに頑なに思えて、気になった。
面白かったけど、多分この人の作品は見つけたら読むだろうけど、あとちょっと何かが欲しいなぁ…。
☆3つ。