あらすじ
宛名書きのアルバイトで生計を立てる吉田青年は、滑稽なまでに心が清く純粋だ。ある日彼は、人々から軽蔑されたいと願う美少女・佐藤ユキに出会う。ユキは不幸になるため、美しく穏やかな青年医師・小森谷からのプロポーズを受けるのだと吉田青年に話す。ひとつの恋のすれ違いが生む、めくるめく会話劇。芥川賞・三島賞・野間文芸新人賞受賞作家の最高傑作。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
鹿 島 田 文 学 た ま ん な い ! !
もーなんだよー、なんだろこれー(誰か救心をくれ
感想とかもうほんとまったく上手く言えないけれど、とにかく上巻の時点でどっぷり。
特にユキさんに一番感情移入して、吉田青年が滑稽ぶりを発揮すればするほど頭おかしくなってきて自殺したくなってくる感じで白目剥いて昇天しまくった。
大体、もー、「やせ我慢が、性愛的な悦び」だの「やせ我慢が二人(ユキとエリ)にとって性行為」だの、この言葉の選びよう……!(笑
爆笑したった。なんてこの女性二人を端的に表す言葉なんだ!
それからユキさん(エリさんもだけど)の、愛されたい、愛して欲しいがために偽悪的というか、自分を悪く見せるところ、そうすることでしか愛を表現できない幼さと、一方でただ身にしみついてしまってる不幸っぷりに対して、吉田青年が「あなたは現代の女神だ!」だの「謙遜が自己卑下の極致にまで至っている!」だの言いやがった(笑)瞬間、思わずソファに倒れ込んでしもうた。
吉田青年という男を生んだ鹿島田さんに拍手喝采浴びせたい(うざい
しかし、この男、矛盾だらけのように感じるのにちっともその矛盾が見つけられない。
潔癖なのかと思えばそうではないし、では純粋なだけかと思えばそういうのとも違う。
ただ「恋や愛を知らない」というだけが突出した特徴から、なんでこんな人間生み出せるんだろう……!
鹿島田真希……ほんと恐ろしい子……!